リズムに乗って、どんな手を使ってでもここまで来い。-- 名古屋ハードコア・シーンの異端児、THE ACT WE ACTが4年振りのアルバムをリリース!!

名古屋を中心に活動を行う、7人組ハードコア・バンドTHE ACT WE ACTが前作『いってきます』より約4年振りのアルバム、『リズム』を完成させた。2度のマレーシア / シンガポール・ツアーや全国のフェスやイベントにも出演、つい先日も台湾へツアーを行うなど、1つのシーンに留まる事無く活動を続ける彼ら。前作よりも更に進化と深化を遂げた新作『リズム』は全8曲とアルバムの曲数としては少ないが、1曲1曲の展開、密度のとても濃い作品に仕上がっている。現編成では最後となる彼らの今回の作品を、レビューと共にお聴きいただきたい。

THE ACT WE ACT / リズム
【配信形態】
ALAC / FLAC / WAV / AAC / mp3 : 単曲 170円 / まとめ購入 1200円

【Track List】
01. リズム / 02. Blind violence / 03. Pain to pain / 04. Big mouth small town / 05. 火をつける / 06. 頭の中 / 07. Revolution in the summer / 08. Night stride night

ぶっ倒れる寸前のマッドネス、感じましょう

「リズム」という言葉の語源は、ギリシャ語の'’rhythmos(リュトモス)”という「流れ」を意味する動詞が語源らしい。数々のパンク・ハードコアバンドを生み、そして今も進化を続ける名古屋のシーンにおいてはもちろん、ひいては日本のハードコア・シーンにおいても異端児であり続ける、THE ACT WE ACT4年振りのアルバム『リズム』。過去から続くハードコア・パンクの歴史という大きな河から、彼らが歩んできた4年間の支流へと枝分かれし、そしてまた大きな河へとぶつかり、生まれた大傑作アルバムと言えるだろう。


THE ACT WE ACT「Revolution in the summer」

前作『いってきます』ではアルバム全体の流れの中に緩急があったが、今作では1曲1曲の中でめまぐるしく展開が付き、前作よりも更にカオティックな仕上がりになっている。高揚感けたたましいサックスソロから始まり、ザクザクと同じギター・リフのループの中を、ドラム、ジャンベの打楽器隊がグルーヴを引っ張っていく表題曲「リズム」から始まり、FUGAZIの「Shut The Door」よろしくな不穏なイントロから、徐々に開けていき、また緊迫した展開へと戻っていく「火をつける」など強烈なナンバーの応酬が続き、アフロっぽいリズムからハード・コアへとなだれ込み、最後はラップ(!)が差し込まれる「Night stride night」で幕を閉じる。演奏が素晴らしいのはもちろんだが、前作よりもヴォーカルの、1つ1つの言葉の強度が上がり、シャウト1つを取っても凄みが増している。特に6曲目「頭の中」の、3分を過ぎた辺りのヴォーカルのシャウトは凄まじい以外の何物でもない。

そんな大傑作「リズム」だが、このアルバムをもって、ドラム、ギター、サックス、パーカッションの4名がバンドから抜けてしまうことに。メンバーの脱退はとても残念であるが、THE ACT WE ACTの1つの完成形、ゴールが提示されているのは間違いない。現編成でのライブは後2回。最後のハック・フィンで「Revolution in the summer」でフロアが爆発するのを想像したら、何とも夏が待ち遠しい。2015年の夏はこのアルバムでぶっ倒れる寸前のマッドネス、感じましょう。 (text by 高木 理太)

今作のレーベル、iscollagecollectiveよりトゥラリカも同時に配信開始!!

トゥラリカ / 無垢な藻類

今をときめくゆとり世代が発信するセカイ系をきちんと踏襲したミニマムセンシティブミュージック。地球上のミクロな世界からバンドサウンドをつぶやく3ピース。届くべきところへ発信できればいいといった試みをうまく機能すべく局地的な場所へドアトゥドア。

トゥラリカ / 苔の祭典

徹底して吟味された音でソリッドに紡がれる、Captain Beefheart、Etron Fou Leloublan、Arthur Russell、MAKE BELIEVEといった古今東西の脱臼音楽の系譜を引き継いだリフやアンサンブル。そこに透き通った声で歌われる童謡めいたメロディが乗り、ただ奇をてらっただけでは発生し得ない妙なグルーヴと異様なポップネスが生まれている。前回の3曲入り音源「無垢な藻類」同様、録音/ミックスは大西を中心にバンドメンバー自身で、アートワークは東条香澄が担当した。マスタリングにはSHELLACのBob Weston(Chicago Mastering Service)を起用、彼の音圧に頼らないマスタリングは空間の緊張感を鮮明にし、緻密さとフリーキーなライヴ感との対比を強く記録したこの作品の魅力を引き立てている。

RECOMMEND

COSMIC NEUROSE / JUST A FUCKER

LessThanTVが誇る唯一無二のハードコア・バンド、COSMIC NEUROSEが今年3年半振りのアルバム『Just A Fucker』をリリース。全8曲、約20分間息をつかせない大名盤。ハードコア・パンクと90年代J-ROCKが絶妙なバランスで融合し、出来上がった曲たちは全曲シンガロングせざるを得ない名曲だらけ。THE ACT WE ACTとは先日5/16に小岩で共演。6/20にも四日市での共演を予定している。

TIALA / DIRTY FLOOR IN BRIGHT

こちらもLessThanTVから2010年にリリースされた、小岩から東京、日本、そして海外へとその狂気と熱を放ち続けるTIALAの1stアルバム。ウネリまくる強靭なグルーヴにヴォーカル柿沼氏の咆哮が乗ることで生まれるカオティックなサウンドは、アルバム発売から5年経っても全く色あせず、最近のライブでは更にそのカオティックさに磨きがかかっている。現在は2ndアルバムに向けて活動中。こちらも5/16に小岩で共演し、6/20に四日市でも共演を予定している。

LIVE INFORMATION

2015年6/20(土)@四日市VORTEX
2015年8/22(土)@今池HUCK FINN

PROFILE

THE ACT WE ACT

名古屋を拠点に活動するハードコア・パンク・バンド。結成13年目。
Vo. 五味 英明
Ba. 金子 哲
Dr. 佐藤 圭
Gt. 福田 尚央
Gt. 近藤 直人
Sax. 佐藤 慧
Per. 飯浜 真人

THE ACT WE ACT >> HP

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