2015/05/01 14:52

32bit floatで聴く"あゆ" ——A&Rディレクターの米田英智が語る、浜崎あゆみハイレゾ配信への思い

去る4月8日にリリースされ、OTOTOYでも好評を博している浜崎あゆみの新作『A ONE』。このアルバムは、ハイレゾの一般的なフォーマットである24bit/48kHzに加えて、さらにその上をゆく32bit float/48kHzで配信されたことでも話題を呼んだ。なぜ、まだ再生環境も限られている32bit floatで、歌姫の新作はリリースされたのか? その意図に迫るため、OTOTOYプロデューサーの高橋健太郎が、浜崎のA&Rディレクターを務める米田英智を取材。Mytek Digital「Manhattan」を使って音源を試聴しながら、制作にまつわるさまざまな話を聞いた。

32bit float & 24bit/48kHz、ハイレゾで聴く浜崎あゆみ

浜崎あゆみ / A ONE
【配信形態】
[左] WAV (32bit float/48kHz)
[右] ALAC/FLAC/WAV/AAC (24bit/48kHz)
ファイル形式について
ハイレゾの再生方法

【価格】
3,000円(税込)(単曲は各411円)

【収録曲】
01. a Bell
02. WARNING
03. NO FUTURE
04. Anything for You
05. Last minute
06. Zutto...
07. Out of control
08. Story
09. The GIFT
10. The Show Must Go On
11. Walk
12. Movin' on without you

※32bit float音源の配信はWAVのみです。
※32bit float/48kHzのWAVデータは、Mac / Windowsともに、 iTunesやAudioGateなどで簡単に再生できます。ただし、その際の音質は、OSの仕様やPC内蔵のDACに準拠するため、16bit/44.1kHzなどにダウンコンバートされる場合がほとんどです。32bit floatの持ち味を最大限に生かすためには、ネイティヴ再生に対応するDACやポータブル・プレイヤー、ネットワーク・オーディオ・プレイヤーなどが別途必要です。

試聴に使われたMytek Digital「Manhattan」


ManhattanはMYTEK社のフラッグシップ機に当たるDACプリアンプ。同社はこれまでプロ・オーディオ機器を主に手掛けてきたが、Manhattanはハイエンドなコンシューマー機で、ルックスもこれまでになくゴージャスだ。DAC部は32bit/384kHz PCMと1bit/11.2MHz DSD(DSD256)に対応。プリアンプ部には3系統のアナログ入力を備え、MC/MMボードもオプションで用意される。

ヘッドホンアンプも独立回路で3段階のゲイン調整を可能にするなど、DAコンバーター、プリアンプ、ヘッドホンアンプの全てに高機能で、かつ、比類ない音質を誇る。

いちはやくDSDに対応のしたDACプリアンプとして定評の高かった同社のStereo192-DSDをさらに進化させ、アナログ・オーディオの部分にも贅を尽くして、妥協ない一品を作り上げた。

それがMYTEK社のManhattanだ。

(text by 高橋健太郎)

>>Mytek Digital Manhattan 製品ページ

浜崎あゆみのA&Rディレクター、米田英智氏にインタヴュー

昨年12月から、エイベックス社の音源の配信が、OTOTOYでも本格的に始まった。エイベックスは日本のレコード会社の中でも、ハイレゾの音楽制作に早くから取り組んできた会社で、配信されるようになった新作音源にも、数多くハイレゾのタイトルがある。そして、4月8日にリリースされた浜崎あゆみのニュー・アルバム『A ONE』は何と、32bit float(浮動小数点)/48kHzというフォーマットでの配信だ。このアルバムを32bit float/48kHzのフォーマットで発売するのは、OTOTOYだけだという。

OTOTOYでは2014年に2タイトル、32bit floatでの音源配信を経験しているが、エイベックスのようなメジャー・レーベルから突然、32bit floatのリリースがあると伝えられたのはインパクトが大きかった。そこで、浜崎あゆみのA&Rディレクターであるエイベックスの音楽事業本部第3音楽事業部長、米田英智氏をお迎えして、どのような意図と経緯で、今回の浜崎あゆみ『A ONE』のハイレゾ版が制作されたのか、インタヴューしてみた。なぜ、32bit floatであり、サンプリングレート的には96kHzや192kHzではない48kHzなのか、制作現場からの興味深い話が聞けた。

(インタヴュー & 文 : 高橋健太郎)

今のハイレゾの走りみたいなものをやってた

高橋健太郎(以下、高橋) : 米田さんはいつから浜崎あゆみを担当されているんですか?

米田英智(以下、米田) : 2005年4月からです。

高橋 : じゃあちょうど10年ですね。デビューが1998年でしたっけ?

米田 : はい。

高橋 : ということは、7年目くらいからなんですね。最初からA&Rという形で?

米田 : 新卒入社だったんですけど、最初の2年はラジオなどの宣伝をやりました。最初に配属されたのが洋楽のダンス・ミュージックとかの部署。まさにスーパーユーロビートとか、パラパラとかのプロモーションですね。3年目の時にA&Rになりまして、トランスとかダンス・ミュージックのA&Rをずっとやっていて、そこから浜崎あゆみのA&Rに。

高橋 : 洋楽畑からの転身だったんですね。浜崎さんもリミックス・ヴァージョンなどではよくアンダーグラウンドの人を引っ張ってきたりしていますが、その辺も洋楽のダンスものをやってた経験が反映されているんですね。

米田 : そうですね。洋楽A&R時代に『ayu trance』というリミックス・アルバムを制作していて、その時から"あゆチーム"とは元々コミュニケーションがありました。その頃は浜崎あゆみのA&Rをやらせてもらうことになるとは思っていませんでしたが。

高橋 : 米田さんは個人でもアナログ盤マニアだという?

米田 : マニアという訳ではないんですけど、学生の頃、ずっとDJをやっていたので。今でもアナログは買っていて、家で聴く機材は今頃になってUREIのミキサーを買ったりしました。

米田英智

高橋 : なるほど。CDっていうのが日本では未だにメインのプロダクツではあるんですけど、CDの音質だけが全てじゃなくて、アナログという選択肢もあれば、ハイレゾという選択肢もある訳ですよね。米田さんの場合は、DJの現場などでアナログの音を聴いてきた経験というのが、制作物にも反映されていそうですね。

米田 : かもしれないですね。とにかくできるだけ高解像度というか、圧縮されてない音で届けたいっていう思いはあります。良い音で届けたいっていう気持ちは昔からあったので、CDというフォーマットであってももちろんこだわってきたし、作っている時は24bit/48kHzで作って、最終的にCDの16bit/44.1kHzに圧縮する過程がずっと嫌だったりもしてたので、今ハイレゾっていうことがこんなに大きくなってきたことで望みに近いというか。自分の経験がどうこうというよりも、とにかく良い音でっていう追求をしたいですね。

高橋 : 浜崎さんは2009年でしたっけ? USBによるリリースもしていますよね?

米田 : はい。もともと浜崎あゆみのプロジェクトは、デビュー当初から、常に誰もやってない新しいこととか、世界初とか日本初とかテクノロジーにしてもトライしていく、そういうJ-POP王道でありながら常に挑戦していくということをやってきました。DVDオーディオで出してみたりとか、SACDで出してみたりとか、普及するかもわからないけど、一足早くいろんなことをやってきた流れがあった中で、自分が担当になった後もその精神を受け継がなきゃいけないっていう思いがありました。デジタルの時代になってきて、日本人で初だったんですが、USBで出してみよう、と。当時、誰もやったことがないUSBで、しかもDRMフリーのMP3だったので、社内でも賛否ありましたが、最終的にはiTunesで配信しているよりも音の良い320kbpsのMP3で収録しています。

『NEXT LEVEL』(2009年)のUSB

高橋 : じゃあ、あれはDRMフリーだったんですね。

米田 : フリーですね。あと、ディスクのCDって音楽を聴くだけだけど、USBというグッズ、モノとして作りました。実はあれ、USBメモリーとしても使ってもらえるように容量的に空きスペースも作ってるんです。あの時はこれからどうなるかわからないけど世の中に提示してみた、って感じでしたね。

高橋 : でも最近になって増えてきてますよね。USBパッケージ。

米田 : 2009年にUSBで出して、その翌年、2010年にUSBとmicroSDっていうパッケージも出してて、その時にはUSBに24bit/48kHzで入れてるんです。wavファイルで。それも日本人初でやってて。今のハイレゾの走りみたいなものをやってたんだな、って最近気づきましたけど。

『Love songs』(2010年)のUSBとmicroSD

高橋 : OTOTOYは2004年からDRMフリーの配信をやってきたんですが、おかげでメジャーの音源はなかなか提供してもらえず、そこで苦労してきたんですけど、エイベックスの社内でもそんな風に戦って、通していくという流れがあったんですね。

米田 : 戦って、というか、2010年の時はCDより音質の良いものをUSBに入れていいのかって意見がありましたが、そのデメリットよりも日本初で大きな話題になることの方がメリットだと感じていたので、いろんな部署に掛け合ってリリースすることができましたね。

高橋 : 2010年くらいだと、それは大変なことですよね。

米田 : とにかく「あゆがまた新しいことをやっている」となることが浜崎あゆみプロジェクトとして大事だと思ってます。もちろん、ファンの人たちが喜んでくれるようなプロダクトにするのは大前提ですが、浜崎あゆみに興味が無い人にも「音質に拘ってる」「新しいことにチャレンジしている」というイメージを持ってもらえるよう意識しています。音質については、作っている過程でサウンド・プロデューサーの人たちと話をしてても、24bit/48kHzを16bit/44.1kHzに落とさず、このまま配信できる日がくればいいのにね、世の中の人たちがみんな良い音で聴ければいいのにっていうのを常々話してたので、チャンスがあればそういうことをしたいなとは、ずっと思ってました。

浜崎あゆみ / Last minute
浜崎あゆみ / Last minute

配信するところが無いって言われて、え! どういうこと! って(笑)

高橋 : 今回の32bit floatでの配信というのも現場がもう32bit floatでやってるからっていう。

※以下、発言中の「32bit」はすべて32bit floatを指します。

米田 : はい。シンプルにただそれだけの理由です。僕が2005年に担当させてもらった時から今までほとんどずっと48kHzで作ってきてるんですが、ハイレゾを出すにあたって、それを96kHzにアップコンバートをするのはなんか違うなって思っていました。もともと96kHzで作ってるものだったら96kHzで行きたいですけど。96kHzにする? ってマスタリングの時に言われたんですけど、48kHzのままでいいですって。あくまで個人的な意見なので他の方はまた違う考えを持ってらっしゃるかと思いますが、僕は無いものを広げるっていう感じがして…。今回、32bitにした理由はPro Toolsが32bitでできるようになって、元データが32bitで納品されることが多くなりミックスも32bitでやってるんで、だったらハイレゾも32bitでやりましょうって。

高橋 : これ、エイベックスとしても32bitの商品って、初めてなんですか?

米田 : 初めてみたいですね。全く知らなかったんですよ(笑)。何も考えずに納品したら、配信するところが無いって言われて、え! どういうこと! って(笑)。勉強不足でお恥ずかしいのですが、32bitでも全然配信してるんだろうって思ってました(笑)。無いって言われてから24bitに作り直さなきゃダメってなって、慌てて24bitのものも追加で納品しました。元々、32bitと44.1kHz/16bitのCD用のマスタリングしかしてなかったんで(笑)。

高橋 : OTOTOYとしても32bitでの配信は6つめくらいですね。

米田 : 全然知らなかったです(笑)。

高橋 : OTOTOY的には今回のリリースはすごく嬉しくて。浜崎あゆみさんってOTOTOYの商品ラインナップの中では若干、浮いちゃうところもあるんですが、エイベックスからそういう前向きなハイレゾのプロダクツが出てきて、その受け皿になれるというのはインパクトある出来事で。だから、何か良い形で紙面にしていきたいなっていうことで今日、こういうインタヴューをお願いしたんですけれど。それで、今回のアルバムですが、米田さんが10年間、浜崎さんのプロダクトを作ってきた中で1つの節目みたいなところがあるんでしょうか?

高橋健太郎

米田 : 常に話題を作っていく、新しいことにチャレンジしていくっていうことを意識しながらも、彼女自身がバランス感覚とかセルフ・プロデュース力というものをしっかり持っているので、何をやっても“今の浜崎あゆみ”になる。で、近年EDMっぽいチャレンジ系のものが多かった中で、今作はどういうものにしようか? となった時に自然と原点回帰といえるような王道J-POPサウンドになりました。

高橋 : 作家さんの選択もそういうコンセプトに合わせたものなんですね。

米田 : そうですね。過去に浜崎あゆみと組んでいっぱいヒット曲を作ってくださった作曲家の方々を多く起用しています。

高橋 : 全体的なサウンドの方向性というのは米田さんと浜崎さんで?

米田 : いつも浜崎がこの曲はこういう方向性に、というイメージを持ってますね。アレンジャーさんは誰に、とか、この曲はこの人が得意だろうとかそういった感じで彼女から指定があって、サウンド・プロデューサーの方々にも具体的に方向性を伝えさせて頂いてます。もちろん上がってきたものに対してのジャッジも全て浜崎自身がやっています。

高橋 : 全体に王道路線に回帰するっていうのも、浜崎さん自身のアイディアだったんですか?

米田 : 実は先日、夏にミニ・アルバムを出すってことを発表したんですが、今作に入っている以外にも良い曲がいっぱい集まってきていて、今回のアルバムはJ-POP王道という感じで集約させた感じですね。

「あの曲すごくいいね。でも、どうやって出すか分からない音してる」

高橋 : 夏のミニ・アルバムの方向性は決まっているのですか?

米田 : 大きなドラマのタイアップが付いている曲も入るのですが、海外プロデューサーを起用した楽曲をはじめ、全体的にアップリフティングなものに、という感じです。今作の話に戻るのですが、浜崎がインタヴューとかで「ちょっと前の浜崎あゆみみたいな感じ」「王道のJ-POPをやってるよ」ということを言ってたんですけど、おかげさまでファンの人たちからも「聴いたらほんとにその通りだ」「すごくいい!」みたいなリアクションを頂けているんで、夏のミニ・アルバムもまたそう言ってもらえるようなものにしたいですね。

浜崎あゆみ / WARNING
浜崎あゆみ / WARNING

高橋 : 夏のミニ・アルバムもまたハイレゾ・リリースがあるんですよね?

米田 : はい、それはたぶん24bitになりますが。海外のプロデューサーは24bit/44.1kHzで作ってくるのが多いんですよ。48kHzじゃないんだって僕的にはがっかりなんですけど。そういえば、今回のアルバムに宇多田ヒカルさんの「Movin’ on without you」のカバーが入っているんですけど、レッドワンがプロデュースをやっていて、Pro Toolsミックスじゃなくて、Logicでのミックスなんですよ。日本のエンジニアさんから「あの曲すごくいいね。でも、どうやって出すか分からない音してる。Pro Toolsでしたか?」と聞かれたんで「Logicでミックスしてました」って言ったら、「やっぱり!」って。一聴しただけでなぜそんなことまでわかるんだか僕にはさっぱりわからないですけど(笑)。

高橋 : 旧作のハイレゾ・リリースなども計画はあるんでしょうか?

米田 : 2年前の新譜からは、全部ハイレゾを作ってるんですけど、過去作品をハイレゾでというのは、僕もやりたいんですけど、まだコストが…。当たり前ですけど、やるからにはもう一回リマスタリングしなきゃいけないじゃないですか。そうすると、なかなか。これがスタンダードになって、コスト的に見合うようになれば是非過去作もやりたいですけどね。

高橋 : もう少し機が熟さないとってことですね。

米田 : そうですね。そういえば、ハイレゾの記事とかのお客さんからの感想で『息遣いが聴こえる』とかって見かけるんですけど、そういうものですか? それは聴こえてるんだったら44.1kHzでも聴こえてるんじゃないの? って思っちゃってたんですけど。

高橋 : ハイレゾで息づかいまで聞こえるというのは当然、あると思いますけれど、同時に今はリスナーがヘッドフォンで聴く比率が増えてきて、みんなヘッドフォンにお金をかけるようになったんですよ。加えて、ハイレゾになって、聴く環境も聴く気持ちも変わったというのが大きいんじゃないでしょうか。やっぱりファンの人って、そういう息づかい的なところなんですよね、求めるのは。アニソンなんかにしてもみんな声優さんの息づかいなり声の感触みたいなところに集中して聴いて、だからハイレゾとの相性も良い。それはそれでマーケットに良い効果を出してると思います。ただ、僕などはもっとスピーカーで聴いて、味わってくれる人が増えるといいなって思ってはいるんですけれど。

米田 : 確かにヘッドフォンで耳元で聴いたら、ブレスの解像度が上がってると、「息づかいが聞こえる」という表現になるかもしれないですね。

高橋 : 浜崎さんだからできる新しいプロダクツのアイデアはありますか?

米田 : まだ内緒です(笑)。いろいろ考えてますので期待して頂きたいです。もちろんこれからもハイレゾは出していきますよ。

インタヴューとは別に、OTOTOYの試聴室に、今井商事からマイテック社のDACプリアンプのフラッグシップ・モデル、Manhattanを提供して頂いて、米田さんとともに、24bit音源と32bit float音源の聞き比べを行ってみた。試聴曲は『A ONE』の2曲目の「WARNING」。まずは、24bit/48kHzヴァージョンと32bit float/48kHzヴァージョンを聞き比べてみる。プレイヤー・ソフトにはHQプレイヤーを使用した。

「WARNING」はハードなギターとダンス・ビートが交錯する音圧感もかなり高いトラックだが、24bit/48kHzヴァージョンと32bit float/48kHzヴァージョンでは、後者の方がピークでも飽和せず、爽快感のある鳴り方をするという印象。サウンドが立体的で、ヴォーカルも彫りが深く感じられる。米田さんも「僕はスタジオで聞いたっきりで、配信された状態を聞くのは今が初めてなんですが、この32bit float/48kHzがスタジオでイメージしていた音です」と断言。サンプリングレートは同一だから、24bitと32bit floatというビット深度の差だけなのだが、やはり、レコーディング・スタッフが作り上げたサウンドを再現しているのは、32bit float/48kHzヴァージョンだという。

Mytek Digital Manhattan
次に、HQプレイヤーのアップサンプリング機能を使って、32bit float/384kHzという超ハイサンプリングにアップコンバートした再生も試みてみた。これはまた32bit float/48kHzヴァージョンとは違うサウンドだ。空間が広がった分、音圧感は抑えめになる。米田さんは首を傾げ気味。

「384kHzというのは何なんでしょう? 無音の部分が聞こえちゃうというか、空間がすごくあって、でも、もともと無い空間なので、無音の空気だけが聞こえるというか」ということで、ちょっと意図しない方向の音になってしまっていたようだ。制作現場が32bit float/48kHzならば、無理にアップコンバートする必要性はない、という米田さんのこれまでの制作ポリシーが確認される結果だった。(text by 高橋健太郎)

浜崎あゆみ、ハイレゾで揃ってます

浜崎あゆみ / Colours

浜崎あゆみ、通算15枚目となるオリジナル・アルバム。フジテレビ系ドラマ「続・最後から二番目の恋」の主題歌である「Hello new me」をはじめ、映画「BUDDHA2 手塚治虫のブッダ —終わりなき旅」の主題歌「Pray」などを収録。数々の著名プロデューサーを迎えて制作された世界標準の傑作誕生!

浜崎あゆみ / LOVE CLASSICS

浜崎あゆみのラヴ・ソングとクラシック曲をマッシュアップした異色作。オーケストラの壮大な演奏をバックに、浜崎の名曲たちが新たな輝きを放つ。2013年に発表したクラシック・アルバム『A Classical』がロング・セールスを記録した彼女の、これまでとはひと味違う魅力を感じさせる1作。

浜崎あゆみ / Zutto.../Last minute/Walk

2014年のクリスマス・イヴに発表された3曲入りのバラード・シングル。小室哲哉、多胡邦夫、湯汲哲也という豪華作曲家陣による新曲3曲を一挙収録。それぞれのコンポーザーの個性が詰まったバラード3部作。

OTOTOYで買えるその他の32bit音源はこちら

この記事の筆者
高橋 健太郎 (Reviewed by Kentaro Takahashi)

本名:高橋健太郎 プロデューサー、ジャーナリスト、選曲家など。高橋健太郎 文筆家/音楽制作者 評論集「ポップミュージックのゆくえ〜音楽の未来に蘇るもの」がアルテスパブリッシングから発売中。http://tinyurl.com/2g72u5e twitterアカウントは@kentarotakahash

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