2013/12/25 00:00

クラウトロック、サイケデリック、シューゲイザーを独自の感性で鳴らし、ホラーズ、トラヴィス等数々の大物バンドからも熱い支持を受けるUKの5人組TOYが2ndアルバム『Join The Dots』をリリース! ほとんどライヴ・レコーディングによって製作されたという今作は、洗練された音でありながらも臨場感にあふれ、実験的な要素も含まれた作品となっている。年末、マストでチェックすべきはこのバンド!

TOY / Join The Dots
【価格】
mp3、WAVともに 単曲 200円 / まとめ購入 1,500円

【Track List】
1. Conductor / 2. You Won't Be The Same / 3. As We Turn / 4. Join The Dots / 5. To A Death Unknown / 6. Endlessly / 7. It's Been So Long / 8. Left To Wander / 9. Too Far Gone To Know / 10. Frozen Atmosphere / 11. Fall Out Of Love


大きな期待は裏切られることはなく“充足感”に変わる

この度UKの男女5人組ロック・バンドTOY(トーイ)の2ndアルバム『Join The Dots』がリリースされた。彼らは2010年にロンドンで結成し、2012年、早々に英誌NMEの「今聴くべき100のバンド」に選ばれると、なんとアルバム・デビュー前にも関わらずサマーソニック2012に出演してしまう。確信を見事につく洗練されたアレンジと演奏にも関わらず、まだ20代前半というのだから、軽く紹介しただけでもイギリスはもちろん日本での大きな期待と待望感が容易に伺える。そしてその大きな期待は裏切られることはなく“充足感”に変わるであろうと思う。

幽玄的に空間を満たすループ音とフィードバックから始まる1曲目「Conductor」はビートは違えど、コード1発で緊張感あるダイナミクスを作っていく演奏はneu!の「hallogallo」を連想させ、タイトル曲「Join The Dots」ではsilver applesかのようなリズムとベース・ラインで畳み掛けてくる。

Join The Dots
Join The Dots

しかし素晴らしいのは、このようなフォロワー要素が様々な曲から垣間見えるにも関わらず、最終的にはいわゆる“王道”なUKサウンドに聴こえてしまう事であろう。元ネタ云々は関係なく、ただ“カッコいい”と思わせる音を出しているという事だ。それは彼らが触発、影響された音に対してピュアに向き合った事、同時に無意識に自分達の音楽的根本部分を潰さなかった立派な証拠である。また彼らの曲はロック・バンドにしては長尺の曲が多く、その場、瞬間で生まれる熱量で曲が進行していくのだが、その熱が押し付けがましいものではなく必然的でクールな要素となっている。それも特筆すべき点であろう。

だた単に自分達の求める音を追いかけてるミュージシャンはいつの時代であれ輝きを放ち、“次世代”を作る。いままさにそれがTOYというバンドであろう。(text by 浜公氣)

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PROFILE

TOY

2010年に結成されたロンドンを拠点に活動する男女混合5人組ロック・バンド。アルバム・デビュー前からNMEの「今聴くべき100のバンド」に選出。ザ・ホラーズのスパイダー・ウエッブもバンドを絶賛し彼らのUKツアー・サポートに起用。2012年のデビュー作『TOY』はNMEで8/10のレビューを獲得する等称賛された。サマーソニック2012で初来日を果たしている。また英ロック・バンドのトラヴィスは自身の楽曲「ムーヴィング」で「今日は高速道路でトーイを聴かなきゃ」と歌っておりミュージシャンからも熱い支持を集めている。さらに、2012年にリリースしたトーイのデビュー・アルバム『TOY』が初の日本盤化。NMEが「個性的で素晴らしい作品。アルバムが終わったらすぐさま、また聴きたくなるだろう。」と評した他主要媒体で軒並み称賛された。

OFFICIAL HP

この記事の筆者

[レヴュー] TOY

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