2013/12/18 00:00

今年ももうすぐ終わりですね。本格的な冬がやってきて、外は凍えるほどの寒さ。そんなとき、みなさんはどんな音楽を聴きますか? OTOTOYがオススメするのは、ピアノと声で端正なポップスを奏でる女性シンガー、森ゆにの最新作『山の上にて(森ゆに at 大倉山記念館)』です。彼女の歌を聴いていると、冬の寒い朝に小さな陽だまりを見つけたときのように、心がホッと温まります。しかもこの作品は、OTOTOYが独自にレコーディングした、DSD 5.6MHz+HQD(24bit/48kHzのWAV)の高音質音源。わずかなニュアンスまで記録すると言われるDSDの力により、会場の空気感や、森ゆにの声がもつ温かみを、よりリアルに感じていただくことができます。クリスマス、そしてお正月は、ぜひ森ゆにの歌声で心を温めてみてはいかがでしょうか?

さらに、同じ日にレコーディングされ、アルバムには収録されなかった楽曲の中から、森ゆにならではの透明な美しさを持った「星のうた」を1週間限定でフリー配信。森ゆにからの一足早めのクリスマス・プレゼントを、ぜひ受け取ってみてください。

森ゆに

レコーディングの舞台となった大倉山記念館(横浜市)は、横浜の高台に佇む歴史ある洋館です。長く急な坂道をのぼった場所に建てられており、それがアルバム・タイトル(『山の上にて』)の由来にもなりました。東西の文化が溶け合った独特の様式美を誇るホールは、DSDの魅力を最大限に引き出す豊かな響きを有しています。今回の音源でも、DSDならではの臨場感溢れるサウンドにより、その響きをたっぷりとご堪能いただけるはずです。

大倉山記念館

森ゆにといえば、クラシックの名曲群をカヴァーした『シューベルト歌曲集』のDSD配信でも話題を呼びましたが、今回の音源も素晴らしい仕上がりとなっています。しかも、今作はアルバム未収録の楽曲「星のように」が収録されるなど、とても貴重な音源です。当日のレコーディング・レポートとともに、どうぞ静かな気持ちでお楽しみください。

>>「星のうた」のフリー・ダウンロードはこちら!!(終了しました)

森ゆに / 山の上にて(森ゆに at 大倉山記念館)

【配信形態 / 価格】
DSD 5.6MHz+HQD(24bit/48kHzのWAV) / 1,500円(まとめ購入のみ)
※大倉山記念館でのレコーディング風景を伝える歌詞入りブックレット付き


【Track List】
01. あなたはあなたで / 02. 何をしても / 03. 瞬き / 04. 6月25日 / 05. 星のように / 06. 星めぐりのうた / 07. バラの咲く庭で / 08. 夏は来る


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Songs & Lylics 森ゆに、宮沢賢治(M-6)

Recorded & Mixed & Mastered by 高橋健太郎
Recorded at 横浜市 大倉山記念館
All Photos by 雨宮透貴
Produced by OTOTOY
OTOTOY 飯田仁一郎、長島大輔
Special Thanks to 鶯巣大介
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【ダウンロードに関して】
Windowsをご利用のお客さまは、標準の解凍設定および解凍ソフトによっては、正常にファイルを解凍できない可能性がございます。その場合、お手数ですが、別の解凍ツールをご用意いただいたうえ、再度解凍をお試しくださいますようお願いいたします。OTOTOYでは、7-Zip(フリー・ソフト)での解凍を推奨しております。
※7-zip http://sevenzip.sourceforge.jp/

作品によって異なりますが、DSDやHQDといった高音質音源は、アルバムにつき1GB~2GBとサイズが大きいため、ダウンロード完了までに時間がかかることがございます。通信環境、お使いのPCの空き容量を確認のうえ、ダウンロードいただきますようお願いいたします。

※ダウンロードしたファイルに不備や不明点がございましたら、info(at)ototoy.jpまでお問い合わせください。

DSDとは?

RECORDING REPORT

まるで音を空気に馴染ませるように、森ゆにはいくつかの楽曲を簡単に試していた。レコーディング直前の入念なリハーサル。柔らかいピアノの音色、厚みのある独特の声、それぞれまったく違う響きをもつ音のひとつひとつを、彼女はしかるべき場所に丁寧に並べていく。それは森ゆにだけに許された、ささやかな儀式のようにも見えた。気づくとすでに彼女の声は、がらんとしたホールの隅々にまで染み込んでいる。

高い天井をもつ大倉山記念館のホール

11月の空気は思いのほか冷たい。まるで教会のような厳粛さを湛えた大倉山記念館の内部には、そこかしこに冬の気配が充満していた。そんな建物の中核に位置しているのが、録音の舞台となったホールだ。高い天井、年季を経た木の匂い、採光窓から入る控えめな光。そこに流れる緩やかな時間とともに、森ゆにのレコーディングは始まった。

心なしか時の流れも緩やかに

冬の気配に満ちたホールの中で、森ゆにの音楽は寡黙な陽だまりのようだった。それはそっと私たちに寄り添い、冷たく硬くなった心を温め、ゆっくり解きほぐしてくれる。前半の軽やかさと終盤の抒情的な展開がコントラストをなす「あなたはあなたで」、〈寂しくて仕方ない〉というリフレインが印象的な「何をしても」、強弱と緩急をつけたピアノが心地良い「瞬き」、そして透明な美しさを持った「星のうた」。彼女が鍵盤をひとつ叩くたびに、その声が空気を震わせるたびに、それらは小さな暖炉のように素朴な安らぎを与えてくれた。

陽だまりのように温かい音たち

いつのまにか日は西に傾き、ホールには無慈悲な夜の気配が忍び込んでいる。まるでふとした瞬間に私たちの心をとらえる哀しみのように。でも、彼女が歌によって灯してくれた温かみは消えることがない。目を閉じてその声に耳を澄ませていると、自分の内側に言いようもなく満たされた気持ちが生まれていることに気づく。慈しむようなメロディをもつ「バラの咲く庭で」、厚みのある響きに圧倒される「夏は来る」。心の深いところまで染み込んだ彼女の歌は、特別な包容力をもって私たちを包み込んでくれる。

森ゆには歌う、包み込むように

レコーディングが終わり、ホールの明かりが消されたとき、ひとつの物語が終わってしまったような喪失感を覚えた。それでも、あの歌たちは何度だって蘇らせることができる。しかも、レコードのような質感をもった高音質音源で。大倉山を後にするときも、森ゆにの歌声は耳に染み込んだまま離れなかった。あの響きを音源としてもう一度味わえるということが、今から楽しみでならない。(text by 長島大輔)

冬はすぐそこに

DSDネイティヴ・レコーディング・シリーズ

湯川潮音 / 湯川潮音 at 大倉山記念館(DSD 5.6MHz+HQD ver.)

まさにDSDの真価を発揮する、そんな音源に仕上がりました。最新アルバム『濡れない音符』から「にじみ」、2010年の3rdアルバム『クレッシェンド』から「ロンリー」、この2曲に加えて、なんと、ライヴ以外では今はここでしか聴けない、チャーミングな新曲「お客様故障サポートセンター」を演奏しています。豊潤なチェロの響き、ピアノはときに優しく語りかけ、ときにダイナミックにスウィングする、湯川のギターとヴォーカルは楽曲ごとに、いや楽曲のなかでも豊かに表情を変えていく――それらはすべてこの音源データのなかへと封じ込められているかのようだ。再生をすると、楽器の配置や、部屋の奥行き、空気の振動、アーティストの息遣いすらもそこに立ち現れる。この音源は、できればDSDで、そしてハイレゾ音源(24bit/48kHzのWAV)で、音と音の間、その余韻も含めてじっくりと楽しんで欲しい。そんな音楽となりました。

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平賀さち枝 / 平賀さち枝と天命反転住宅(DSD 5.6MHz+HQD ver.)

今年2013年、『ギフト/いつもふたりで』を発表し、より“みんなの歌”になるために自分の可能性を広げようとしている平賀さち枝。天命反転住宅は、2005年に芸術家、建築家の荒川修作+マドリン・ギンズにより建てられた「死なないための住宅」。「In Memory of Helen Keller ~ヘレン・ケラーのために~」とも謳われている。鮮やかな黄色の球体に反響した歌声は、あなたにどんなあたたかさを灯すのか。収録されたのは、ライヴで何度も歌われ深みの増した「江の島」、「恋は朝に」をはじめ、これまで音源化されていなかった「Loving you」を含めた全6曲。細部まで伝わるDSDの音質で、その歌をぜひ体感してほしい。

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バンバンバザール / バンガロー・セッション(DSD 5.6MHz+HQD ver.)

愛車ハイエースでグット・ミュージックを全国に届けるバンバンバザール。録音場所は、2002年に彼らが始めた屋外フェス〈勝手にウッドストック〉の開催地でもある、神奈川県相模湖畔、みの石滝キャンプ場。都内から約1時間で到着したとは思えない、見渡す限り湖と森に囲まれた大自然の中。うるさいぐらいに鳴く蝉の声や小川のせせらぎの中で、バンバンバザールの音楽が広がっていくあの心地よさは、きっとこのロケーションでしかあり得なかっただろう。ぜひ、この音源は目を閉じて聴いてほしい! まるで森の中でバンバンバザールの音楽に包まれているような不思議な感覚を味わうことができるはずだ。

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大森靖子 / 大森靖子 at 富士見丘教会(DSD 5.6MHz+HQD ver.)

ギター一本で、あらゆるライヴ・ハウスに行き、時にはアイドル・シーンにも切り込んで、やわらかな歌声で歌ったかと思えば、突き飛ばすようにギターをかきむしる。激情的なようで非常に冷静にも見える。簡単に理解できないからこそ心奪われるシンガー・ソングライター、大森靖子。そんな彼女と下北沢、富士見丘教会にて、DSDネイティヴ・レコーディングを行った。蝉の声が鳴り止まない夏の日、教会のやわらかな反響。収録されたのは、まだ音源化されていない曲を含めた全8曲。そのなかには、この日、この場所にて即興でつくられた曲も入っている。ライヴとはまたちがう彼女の生々しさと溢れ出る才能。あなたの耳でたったひとり、じっくりと彼女と直面してほしい。

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キセル / KICELL EP in みなと湯(DSD 5.6MHz+HQD ver.)

日比谷野外大音楽堂でのワンマン「野音でキセル」を開催した兄弟ユニット、キセル。そんな彼らの楽曲を、世界に数台しかないDSDレコーダー「Clarity」を使用して、なんと銭湯でDSDネイティヴ録音。彼らの代表曲「春」、「庭の木」のほか、OTOTOYのみの独占音源となる、フォーク・シンガー高田渡の楽曲を使用した「夕焼け」が収録されている。さらに、銭湯での録音風景の写真をまとめた歌詞入りブックレット付き。もちろん5.6MHzのDSDとHQD(24bit/48kHzのwav)音源で聴けるのも配信のみ。

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世武裕子 / 世武裕子 DSD recording sessions vol.1 やもり / vol.2 JOY

シンガー・ソングライターおよび映像音楽作家として活躍する世武裕子が、DSDのネイティヴ録音、ネイティヴ・ミックスを初体験。2012年の『アデュー世界戦争』から積極的に高音質配信を行い、高音質対応ポータブル・プレイヤーの試聴も体験してきた彼女が、ついにDSDでのレコーディングに挑んだ。配信はもちろん、OTOTOYが2月に解禁した5.6MHzのDSDで行い、24bit/48kHzの高音質WAV版と歌詞入りブックレットも同梱。世武裕子の力強く、優しく、そしてあまりにも生々しい歌声とともに、二種類のピアノの音色を聴き比べてみませんか?

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森ゆにの過去作はこちら

森ゆに / シューベルト歌曲集

クラシック音楽や賛美歌をルーツにもち、ピアノと声というスタイルで端正なポップスを奏でる女性シンガー、森ゆに。そんな彼女が2枚のオリジナル・アルバムに続いて挑戦したのは、歌曲王ことシューベルトの作品群でした。OTOTOYではこのカヴァー作『シューベルト歌曲集』を、DSD(1bit/5.6MHz)およびHQD(24bit/48kHz)というフォーマットで高音質配信。もともとは昨年9月にCDでリリースされた作品ですが、今回の高音質配信により、空気のわずかな震えまで感じていただくことができます。

販売価格 : まとめ購入のみ(DSD+HQD) 1,500円

森ゆに / 夏は来る

森ゆにの1stミニ・アルバム。ピアノと歌による、シンプルかつ奥行きのあるサウンドと、女性の凛とした強さ、美しさ、不安定さが同居するアンビバレントな世界観には、強くシンパシーを感じられることでしょう。

販売価格 : まとめ購入(mp3) 1,400円 / 単曲(mp3) 200円

森ゆに / 夜をくぐる

2011年発表の2ndアルバム。ピアノと歌だけでとにかくシンプルに作られた今作は、「大切な記憶を呼び覚ます、8つのフラグメント」。時代にとらわれることなく、人の心の原風景、原体験を思い起こさせる彼女の歌は、高い評価を得ています。

販売価格 : まとめ購入(mp3) 1,600円 / 単曲(mp3) 200円

PROFILE

森ゆに

神奈川県出身のシンガー・ソングライター、ピアニスト。学生時代よりバンド活動に傾倒、ビンジョウバカネ~APOGEE(サポート)を経て、2008年からソロ活動を開始。「ほぼ日刊イトイ新聞」で音楽を担当する等、その活動は多岐にわたる。

>>OFFICIAL HP

[レヴュー] 森ゆに

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