
広島 / 東京を拠点とする音楽レーベル、Novel Sounds(ノベルサウンズ)から、新作アルバムが2作同時リリースされる。まずはアコースティック・ギターとブレイクビーツを織り交ぜたチルウェイヴ /フォークトロニカ・サウンドを展開する、swimmingpoo1。その3rdアルバムが1作。もう1作は、ベッドルーム発の電子音楽家、 eznokkaのデビュー・アルバム。生音よりも懐かしくて、温かい作品を追求している。それぞれの作品で鳴っているサウンドこそ違えど、不思議なつながりを持つ2者。OTOTOYでは、両バンドにインタビューを行うとともに、ライター田山雄士のレビューを掲載。さらに両作品を先行配信&1曲フリー・ダウンロード!! がっぷりよつで2作品に迫ります。
Novel Sounds から、swimmingpoo1とeznokkaのアルバムが2作同時リリース!
swimmingpoo1 / BONKURA
【価格】
wav / mp3 : 単曲 200円 / アルバム 1,500円
1. スローメロディ / 2. You Say "NO!" / 3. 心呼吸 / 4. 僕と王様 / 5. waiter (album.ver.) / 6. TAMAYURA / 7. トビウオ / 8. DEMAE / 9. 4capo(Moopy Game MIX)
eznokka / Remmeldea
【価格】
wav / mp3 : 単曲 200円 / アルバム 1,500円
1. Remmeldea / 2. Rette Levol / 3. Balecoarn / 4. Irproovle / 5. Ghirmmbian / 6. Ethem Crans / 7. Amlion / 8. Ril Addream / 9. Viila Irproovle / 10. Plimmow & Nogias 11. Ennietia Sent / 12. Eta Irob / 13. Deznokka / 14. Slee Scant
リリースによせて (text by 田山雄士)
異色の新人、eznokkaの記念すべきファースト・アルバム『Remmeldea』。そして、根岸たくみ率いるアコースティック・ギター・トリオ、swimmingpoo1のサード・アルバム『BONKURA』。Novel Soundsから同時リリースされるこの2作品にはたくさんの共通項がある。まずは、どちらも根岸がプロデューサーであるということ。さらに、アートワークも同じイラストレーターの倉島一幸が手がけており、根岸がeznokkaのジャケットに登場したり、eznokkaの吉野守がswimmingpoo1の裏ジャケに何気なく写っていたりする。
両作品は楽曲の物語においてもリンクしている。Remmeldeaとは“吉祥寺と不思議な森がつながってしまった世界”で、ボンクラ音楽家の根岸は吉祥寺から森の中へ迷い込んだという設定。また、彼が『Remmeldea』のジャケで掲げているのはswimmingpoo1のファースト『half asleep』であり、その収録曲「メメント森」へと続くドラマが今回の新譜にはあるとかないとか。でもって、『BONKURA』の舞台はジャケからもわかるようにもちろん吉祥寺なのだ。
というわけで、音のタイプはまったく違うのだけど、不思議なつながりのあるこの2枚。パラレルワールド的に聴いてみたら、きっと楽しいはず。『BONKURA』にはLou Reedの名曲「Satellite of Love」をテーマにした「You Say“NO!”」も収録されていて、センチメンタルな秋の季節にもぴったりなのです。
swimmingpoo1(スイミングプール)

2003年にシンガー・ソングライター兼トラック・メーカーの根岸たくみを中心に結成。誰もゆずらなかったためにギター3人編成のユニットとなり、東京の三鷹、吉祥寺を中心に活動を開始。アコースティック・ギターとブレイクビーツを織り交ぜたフォークトロニカを展開中。アートワークはデビュー時よりPS「MOON」、DS「もぎたてチンクル」、Wii「王様物語」などで知られるゲーム・デザイナーの倉島一幸が担当。過去にリリースされた3枚の収録曲は、ラジオの番組テーマ曲やBGM、TV-CMに器用されミュージック・ビデオは某アワードを受賞、後にWii「王様物語」ゲーム内に収録された。
eznokka (エズノッカ)

2000年頃、セイント・エティエンヌ、90年代のオルタナティブ・シーンに影響を受けた、作曲家「吉野 守」のソロ・プロジェクトとして始動。ベッド・ルーム発の電子音楽でありながら、生音よりも懐かしくて、温かい作品を追求。デビューに伴い、CDとは異なるライヴ・パフォーマンスを実現するためにメンバーを補強。音楽のみに留まらず、ファッション、文学に携わるアーティストたちのゆるやかな共同体となり、2010年代のカルチャーをともに模索中。また、漫画とのコラボレーションに意欲的であり、有志団体「漫画元気発動計画」への楽曲提供や音楽監督などを行っている。