2013/10/24 00:00

2013年10月23日にアルバム『ゲームオーバー』でデビューを飾った4人組エモーショナル・パンク・ロック・バンド、batta。地道に活動続けるも、解散を経験。復活を遂げたあともリリース先のレーベルが消滅するなど、苦境を乗り越えていまに辿り着いた。それにくじけることなく、前作はノン・プロモーションながら3000枚のセールスをあげ、現在も本物のロック・バンドへと突き進む真っ最中である。そんな彼らの最新作『エターナル』は、1stから大きな成長を見せる作品となっている。昨年のリリース時同様、OTOTOYでは、4人の素顔に迫るため、アルバム全曲解説を依頼。現レーベル、モルタルレコーズのオーナー、山崎氏を含めた5人による、ここでしか読めない赤裸々な解説を読んで、アルバムを聴いてみていただきたい。


batta / エターナル
【価格】
mp3 単曲 200円 / アルバム 1,800円

【Track List】
1. トレジャーランド / 2. thank you so much / 3. フラッシュバック / 4. chandan / 5. ランドリー / 6. それなりに / 7. 人間らしい暮らし / 8. MY ENDROLL / 9. eternal

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batta / ゲームオーバー

【配信形態】
WAV / mp3

【価格】
単曲200円 / アルバム1,200円(WAV、mp3ともに)

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2ndアルバム『エターナル』全曲解説

1. トレジャーランド


繁華街をうろうろしてたら朝になってた。
お金はないけど時間はあるから見たくないものもとりあえずよく見てみた。
だんだん嫌でもなくなってくる。
実はMY ENDROLLができた日にこの曲もできた。(ホシノ)

アルバムの中で一番最初の曲ってのは僕らの顔と言われてしまいかねない。
でも僕は胸を張って送り出すことが出来ます。僕らが駆け抜ける為の曲です。(シノハラ)

実は当初1曲目じゃなかったんだけど、限定シングル『MY ENDROLL e.p』のツアーの2曲目に必ずこれを入れてたところ、ツアーを終えたら1曲目になるほどにパワーアップしてた(笑)。前作収録の「天気予報」と同様、きっかけの曲になれば良いかな。(ヤマザキ)

2. thank you so much


横浜でライヴだった時にリハーサル終わってから車に戻って作った曲。
ギターの響きが綺麗だなと思って、じゃあ何を歌おうかなあと。
いつも思ってること。思考回路を停止させるのはやめて、もっと好き嫌いはっきりしてみようよってかんじかな。(ホシノ)

いままでにないリズムパターンなので、ドラマーとしてやってて楽しい曲ですね。(ヨシダ)

battaにしては珍しいタイプの曲かな。
とにかく歌詞がささる。ハンマーで殴られてるかんじがする(笑)。 (マノ)

3. フラッシュバック


ギターを弾きながら自由に歌ったら歌詞もメロディーもコード進行も全部同時にできた歌。過去は過去。絶対に変えられない。悔しいけどもね。(ホシノ)

そう、これはbattaでもかなり初期の曲。
僕が家でギター弾いてフレーズ考えてたら、ホシノから新曲のデモが送られて来てて、 何故かそのフレーズがはまったという、嘘のような本当のはなし。 (マノ)

最後のラララを合唱出来れば僕はそれで良いんじゃないかなって思っています(笑)。(シノハラ)

これは最初候補にあがってなかったけど、タイトルに引かれて曲も良かったし入れちゃおうよ! と。でも、この曲があることで、同じような気持ちの人が一人でも救われたら良いなと思ってる。 (ヤマザキ)

4. chandan


この歌を書いたころは一日中部屋でチャンダン焚いてた。それはもう部屋真っ白になるくらい。
それでなんとなく安心してた。 お馬鹿なころのはなし。 (ホシノ)

これも初期の曲なんだけど、なんかホシノ、当時イライラしてたみたいで、そんな感じのギター弾いてって言われたからそんな感じにしてみました。 (マノ)

とりあえずギター・ソロ、カッコいい。「もう愛しかいらねぇ」とか歌詞もカッコいい。とにかくカッコいいナンバー。(シノハラ)

自分がバンドやりたての頃の初期衝動に駆られる、演奏側としてその感覚も忘れてはいけないと思える、暴れたくなるナンバー。(ヨシダ)

5. ランドリー


ぼろいコインランドリー。なにか起きそうなんだけどなにも起きない、そんな映画をイメージして。 (ホシノ)

そうだね。コインランドリーで一日が終わるショート・ムービー見てるみたいな曲。 (マノ)

身の回りにはぐるぐる回るものがいっぱいある。
時計の針も、頭の中も、洗濯物も。止まってしまうと悲しいものばかりってかんじだな。 (シノハラ)

前の曲同様、”雨”という単語が出てくる。だから曲間に雨音で繋がれているんだけど。そんな細かい所を考えれるのか?? と。
battaのみんなが見た目よりもロマンチスト度高い事が露呈された瞬間でした(笑)。(ヤマザキ)

6. それなりに


この曲はアレンジ考えたなー。もういやになるぐらいに(笑)。
ギターも余り聞いた事ないようなギターにしたかったのでそうなってるはずです。(マノ)

今回のアルバムの中では1番好きです。『魔法は解かないままでいて』が、グサッと自分にとって駄目な部分を突き刺してくれる曲。(ヨシダ)

思ってもないことは歌いたくない。歌いたいことはそんなたくさんはない。前向きでも後ろ向きでもなくね。(ホシノ)

この曲は新境地というか、聴いてて凄い展開だなと。彼等の曲はメロディーも良いけどアレンジもよいんだよね。意外性もある。
その全てが詰め込まれたような曲。 着実にロック・バンドになってると実感して嬉しくなったな。 (ヤマザキ)

7. 人間らしい暮らし


どの曲もそうなんだけど、ホシノの《歌》ってなんか映画見てるような気分になるんだよね。
ちゃんと風景とか人物とか色とか匂いとか見えるし、この曲も感じることができる曲。
暗いけど少しだけ希望が見えてくるような、それに届きそうな届かなそうな。そんな映画。
それをより鮮明にするようにアレンジにはこだわったかな。 (マノ)

事実と感情と皮肉その他諸々。(ホシノ)

このアルバムを聴いてもらった関係者の方からすこぶる評判の良いこの曲。
ここからの3曲の流れは音楽関係者に言わせると凄いことになってるみたいです(笑)。
でも、このアルバムの鍵になってる曲であったのは事実で、アルバム製作を決めて最初にホシノ君が持ってきたのはこの曲でした。何度か聴いてると、ドンドン歌詞やリズムが入り込んでくると思う。
僕も実はそうだった。 (ヤマザキ)

8. MY ENDROLL



この曲もってきたときはびっくりしたなー。なんだこの曲!! みたいな(笑)。
いま20代の子たちが60才ぐらいになったときに隣にいてくれる人と一緒に笑い合いながら聞いてくれてたらいいなー。
そしたらどんだけ素敵なことだろうって。(マノ)

僕らなりの愛情表現だと思っています。「君のためにうたう」。 その言葉に混じりっけはないです。(シノハラ)

解放された気がしてどうでもよくなった。
誰に嫌われてもいいや。大事なものをたくさん大事にすればいい。
できるだけそれを失わないように。(ホシノ)

前シングルからは1曲も入れないと思ってたのだけど、PVを撮る際にこの曲が決まり、改めてアルバムに収録されることに。
彼らのライヴを観てる人、好き嫌いはっきりすると思うのだけど、僕には凄い細かい秒単位でホシノ君の心情が入り込んで来てて、いつも叫んでる姿以上に心から叫んでるのがわかったりして。
それほど彼の”観てくれてる人”への感謝の想いは言わずとも強いし、いつでもメンバー全員精一杯なんです。感情が表に出難い部分も含めて、彼らの「素敵じゃないけど、君のためにうたう」に心を動かされるんだよね~。。。
裏話ですけど、特別書きました(笑)。
だから、この曲は特にみんなもっと純粋に拳を突き上げてライヴを楽しんで欲しいと思います。(ヤマザキ)

9. eternal


ホシノと二人で車に乗っててアルバム『エターナル』の話してて、エターナルって曲作ってみたら? みたいな事を言ったらほんとに作ってきた(笑)。できた曲の歌詞がやばすぎて、聞いてて泣けちゃう。
先に死んでくれないかなんてなかなか言えない。 置いていかれる側の方が寂しいもんね。
アルバムの最後にふさわしい曲。精一杯演奏しました。(マノ)

アルバムのタイトルにもなっている曲。かけがえのない大切な人に歌いたい曲。(シノハラ)

曲作りに嫌気がさして気晴らしに作ったはずがこんなことに。
たぶんなにかを、誰かを守るなんてことはできないから。(ホシノ)

8分もある曲なのでライヴで毎回やれるかはわからないけど、この曲を共感できるできないは置いておいて、過去を引きずり後悔し続けてきたホシノという男を、全力で支えるメンバーの姿が優しく美しくも見える「batta」というバンドを理解するに必要不可欠な曲、むしろ凹む事があった時こそ聴いて欲しいな。
僕らも後悔しながらも前に進んで生きてるんだよって伝わると良いな。(ヤマザキ)

あとがき


全曲解説を山さんに頼まれてはみたけど、やはり苦手だ(苦笑)。
「ここの歌詞はこういうことなんですよ」「この曲はこういうことが言いたいんですよ」みたいなのは全然考えたこともないし考えたくもない。
へたくそな解説です。きれいに解説できるなら歌なんか作らないし歌わないんだけども。あー苦手。ごめん。(ホシノ)

『エターナル』を聞きながらこれ書いてるんだけど、皆が年をとって行くにつれて意味合いが変わってくるアルバムだと思います。棺桶に入れてもらえるまでなったら嬉しいかな(笑)。いろいろと書きましたが、結局皆が聞いて感じたものが全てだと思うので自由に聞いてくれたら嬉しいです。(マノ)

いままでの作品に比べて音も勿論良くなってると思うのですが、同時に曲のバリエーションも増えてさまざまなときに聴ける一枚だと思います。気分で聴く音楽は様々だと思いますが、そんな数ある音楽の中でbattaの音楽を必要としてもらえたら幸いです。(ヨシダ)

アルバムを聞いてくれているみなさんへ『エターナル』と出会ってくれて本当にありがとうと言いたいです。
ファースト・アルバムからちょうど一年で「エターナル」を出すことになりました。一年間の成長の証でもあります。
これからも泥臭くがむしゃらに音楽と向き合っていくbattaをよろしくお願いします。(シノハラ)

レーベルと言うのは、バンドが出したいものを手助けするだけのものだけど、僕と彼等の場合は少し違ってて、誰にでもある過去への後悔とか、達成できなかった夢とか、そういうものを諦めかけた時に出会い、一緒に追いかけてるのかもしれない。希望はなくなってもなくなっても雑草のように生えてくるものだと思いたいし、それに気付いて、また築いても欲しいから、これからもそんな可能性もあるよと発信していきたい。そして、勇気を持ったものが、まだ病める人々を助けれるなら良いなと思う。 そんな音楽と活動でありたい。堅苦しいけど、至って単純。 音楽で泣き笑えばよい。ライヴもそう、一緒に共有できる時間を大事にかけがえのないものと思って大事にしていきたいですね。(ヤマザキ)

LIVE INFORMATION

2013年10月24日(木)@東京都 新代田FEVER
2013年10月26日(土)@岡山県 岡山CRAZY MAMA 2nd Room
2013年10月27日(日)@愛知県 今池HUCK FINN
2013年11月1日(金)@埼玉県 熊谷HEAVEN'S ROCK VJ-1
2013年11月15日(金)@大阪府 心斎橋pangea
2013年11月16日(土)@東京都 TOWER RECORDS 新宿店 7F イベントスペース
2013年11月18日(月)@東京都 下北沢SHELTER
2013年11月22日(金)@岡山県 岡山PEPPERLAND
2013年11月24日(日)@福岡県 薬院Utero
2013年11月25日(月)@広島県 広島CAVE-BE
2013年11月29日(金)@群馬県 高崎club FLEEZ asile
2013年12月1日(日)@栃木県 宇都宮HEAVEN'S ROCK VJ-2
2013年12月4日(水)@千葉県 稲毛K's Dream
2013年12月5日(木)@神奈川県 横浜F.A.D
2013年12月12日(木)@福島県 いわきclubSONIC
2013年12月13日(金)@宮城県 仙台enn2nd
2013年12月14日(土)@岩手県 宮古KLUB COUNTER ACTION
2013年12月15日(日)@岩手県 大船渡FREAKS
2013年12月27日(金)@埼玉県 熊谷HEAVEN'S ROCK VJ-1
2014年1月29日(水)@東京都 渋谷O-WEST
2014年2月7日(金)@北海道 TOWER RECORDS 札幌ピヴォ店
2014年2月8日(土)@北海道 札幌COLONY

PROFILE

batta

2009年3月、それぞれ別のバンドで活動していた、ホシノタツ(Vocal/Gt)、マノトモノリ(Gt/Cho)、シノハラアサト(Bass)、タニザキカズヒロ(Dr/現THEラブ人間violyn)の4人で、「batta」を結成。

2010年、タニザキカズヒロが、ドラムからバイオリンに転向。活発化したTHEラブ人間の活動に専念する為、脱退。3月、広島クアトロでのライヴを最後に、突然の解散。ホシノタツは音楽を辞める。秋頃、マノトモノリが、どうしてもbattaを捨てられず、廃人になりかけていたホシノタツに声を掛ける。この時のマノの一言により、奇跡的に「batta」は再結成をする。だが、タニザキは不在。以降、正式なドラマーは決めずに活動を再開。

2011年8月、1stシングル『日曜日/水色』を発売。数量限定とはいえ、異例の速度で完売。しかし再版はせず。冬頃、RO69JACKのオーディションに「水色」で参加、1次審査通過。多くのファンが応援コメントをし、一部で話題に。

2012年1月、タニザキ脱退以降、不在だったドラマーの枠に、ヨシダマサキが正式に加入。精力的な活動を開始。2月、下北沢Queで、初の2マン(共演/それでも世界が続くなら)を開催。約100人を動員。上記の2マンを皮切りに、初の増販ツアーを開催。全国15ヶ所。4月、下北沢MOSAiCにて、ツアー・ファイナルを開催。100 人以上を動員。5月、渋谷O-EASTにて開催された「反撃フェスティバル 0」に参加。来場した約500人がbattaのライヴで手を挙げた。完売していた1stシングル『日曜日/水色』が、モルタルレコード限定で発売開始。即日完売。モルタルレコードへの問い合わせがその後も多く、追加販売、全国の通販を開始。10月24日、初の全国流通となる1stフル・アルバム『ゲームオーバー』をMORTAR RECORDSよりリリース。全国タワーレコード、モルタルレコードストア限定販売。

>>batta official HP

[レヴュー] batta

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