2013/06/20 00:00

80年代のニューウェイヴ、エレクトロ・ポップ、ガレージ・ロックなどの要素を盛り込んだダンサブルなサウンドと、エモーショナルなパフォーマンスでライブ・ハウスだけでなく、大規模フェスやサーキット・イベントに出演、耳の早いリスナーから注目を集めている3人組、The Flickers。2枚のミニ・アルバムと1枚のEPのリリースを経て、待望の1stフル・アルバムをリリースした。プロデューサー、エンジニアにはDJ BAKU、LITE、regaなどの仕事で知られる三浦カオル氏を起用。代表曲「white heat」、「lovender」、「永遠」を含む全12曲を収録。この作品から彼らの大きな歩みが始まる。


The Flickers / A PIECE OF THE WORLD
【価格】
mp3 単曲 200円 / まとめ購入 2,000円
wav 単曲 220円 / まとめ購入 2,200円

【Track List】
1. love destruction / 2. white heat / 3. lovender / 4. 永遠 / 5. ダークナイト / 6. babys bay baybay / 7. electrical parade / 8. 二重惑星 / 9. 自転車に乗って / 10. fight club / 11. noize me / 12. supersonic

INTERVIEW : The Flickers

個人的にThe Flickersの音楽に初めて触れたのは、本インタヴューのなかでも、ヴォーカルの安島裕輔が“The Flickersの原点”と語る「white heat」だった。ジョイ・ディヴィジョンとニュー・オーダーを連想させるその曲からは、ポップでありながら、焦燥感がにじみ出ていた。希望と絶望が入り乱れるようなその音像から伝わってくる、The Flickersのオリジナリティ。The Flickers初のフル・アルバム『A PIECE OF THE WORLD』は、そんな彼らの多面性が詰め込まれたカラフルなアルバムだ。

取材 & 文 : 佐々木健治

左から、本吉"Nico" 弘樹、堀内祥太郎、安島裕輔

人と繋がりたい気持ちの現われが歌だと思っている

ーー前回のインタヴューで、「最初は自分の声が嫌いで歌っていなかった」と話をされていましたよね。いまは歌うことに対して、気持ちの変化はありますか?

安島裕輔(Vo,Gt,Synth / 以下、安島) : そうですね。歌いはじめたころとは違いますね。自分の声が好きとか嫌いとかじゃなくて、自分で作った歌を自分の声で歌うことが大事なんですけど… なんて言うんでしょうね…。

ーーそこに気持ち良さが出てくるとかは?

安島 : いまでも自己嫌悪の塊です(苦笑)。

ーーでも、歌を自分で作る以上は、自分で歌う必要がある。

安島 : 曲を作ることは、本当に自分のことが好きで許せていたら、必要のないことだと思うんですよ。僕は人と関わることがあんまり上手ではなくて。それでも、人と繋がりたい気持ちは強く持っていまして。その方法というか、気持ちの現われが歌だと思っているので。

ーー例えば、アルバム全体を通して、意識的に声や歌い方をかなり変えていると思うんですが。「fight club」は、歌いだしとか、どことなくベンジーみたいだなと思ったり。

安島 : あ、ベンジーは僕が日本一好きなアーティストです。なんというか、そのつど、その曲に合った自分の気持ちが表れる歌い方だと思うんです。それは、スタイルじゃなくて、自分では気持ちが発信して選び取った歌だと思っているんですね。曲について、もっと歌い方をこうしたほうがいいとか、すごくハードにメンバーと検討していくんですけど。
堀内祥太郎(Ba / 以下、堀内) : 歌にはすごくシビアに取り組んでいるので。そういう安島の感情や表現に対して、僕たちの演奏でもそこをどう表現するかということは意識しますね。彼が想像しているものが素直に出ていたり、こういう歌を歌いたいと思うことに対して、自分はこう感じるということは伝えますね。
安島 : 「ダークナイト」とかもメンバーとたくさん話をしたし。「supersonic」とかもそうですけど… 曲によって、もの凄く荒げて歌うと、逆にノイズになるというか、胃もたれするような、押しが強くなってしまう曲だったりして。
本吉"Nico"弘樹(Dr./以下、本吉) : あとは、曲の流れで、ここは叫びというか、荒げた歌い方にいかないと、曲にならない部分もあって。
安島 : 今回は、こういう音階を使いたいとか、メロディや流れがこうだから、ここでピッチを上げたいとか、声のトーンとか、そういうことは考えましたね。最初のころはそういうのはないに等しかったんですけど。

ーーそこは成長を感じる?

安島 : 1枚目のミニ・アルバムを出したのが、1年半前なんですけど、その頃と比べると、かなり違うと思います。

ーーこれまで、ミニ・アルバム2枚とEP1枚をリリースして、今回の『A PIECE OF THE WORLD』となりますが、これまでのミニ・アルバムとEP、そしてアルバムとイメージはあったんですか?

安島 : うっすらとですけど、最初にフル・アルバムを出すというときに、こういうアルバムにしたいというイメージがあったんです。もともと僕らは混沌としているというか。なんでもやりたがるし、めちゃくちゃなんです。フル・アルバムに向けて、その混沌を成立させる物語というのが伝わるようなリリースをしていきたいなと思っていて。2枚のミニ・アルバムとEPを通して、僕たちはこういうバンド、こういうことが起こるバンドということを伝えたかったんです。曲の振れ幅を持ってやりたい。オルタナティヴというか… メロディアスでポップなものも作りたいし、そのま逆なものも作りたい。たぶん、わかりやすくするには、ひとつの定義、キーワードみたいなものに則って伝えるのがいいと思うんですけど、僕たちの本質はそういうことがやりたいわけじゃないし。いろいろやりたいし、そういうおもしろさも伝えていきたいし、挑戦していきたいので。そういう意味で、フル・アルバムに向けたストーリーをうっすらと意識していましたし、逆になにも意図しない部分も含めて、伝えられてきたかなと思います。

陰と陽が追いかけあうような曲を書きたい

ーーミニ・アルバムとEPから、それぞれ1曲ずつアルバムに収録されていますよね。この3曲はみなさんの中で、どういう曲ですか?

安島 : 「white heat」は、出発点ですね。原点です。自分たちがフラットな状態で出そうとするのは、こういう曲です。「永遠」は、これまでは荒げた曲やビートに頼った曲ばかりだったのが、そういうことろではない言葉やメロディに踏み込もうとした曲なんですけど。いままで、そういうスローな曲がなくて、一番学んだことが多かった曲ですね。

ーーこれまでにやったことがないタイプの曲だからこそ。

安島 : そうですね。フル・アルバムのひとつ前に出した曲ですけど、アルバムの前にどうしても必要だった曲ですね。そして、「lovender」は、「white heat」とかと同じ時期に作った曲なんですけど、飛びぬけて、明るいんじゃないかなと思います。元気がよくて、詞も内向的ではなくて、外に向かっているというか。

ーー「lovender」をアルバムの最後に持ってきたのは、そういう曲だから?

安島 : そうですね。曲を並べて、結構自然とそこに納まったんですけど、ライヴでもいつもその曲を最後にやっていて。一番最後に持ってくると、やっぱりすごく終わった感じがするんですよね。歌詞や曲調の面もそうですけど、「lovender」は前を向いている曲だから、それで締めくくるのはいいと思ったし。あと、一曲目を「love destruction」にしようとなって、タイトルだけですけど、割と似ている言葉じゃないですか。それは象徴的だと思って。

ーーなるほど。どちらも「love」が入ってますが、「love」が象徴的な言葉だという意味ですか?

安島 : そうですね。愛がどういうものかとか、僕にははっきりとは分らないですけど。愛について、真剣に考えたり、愛を願うことだったりすることは、本当の愛に繋がることだと思ってます。それと、「love destruction」は、「love in destruction」だったり「love of destruction」「love is destruction」とか、いろいろできたと思うんですよ。そこをあえて、限定しないでいこうと思って。

ーーいろいろな解釈ができる曲。

安島 : そうです。直訳すると、愛の終わりとか… それが快楽主義や破滅主義でもいいんですよ。僕にとって、それらのことは似ているけど、意味が違ってきて。そういう愛と破滅が追いかけあって、転がっていく。陰と陽が追いかけあうような曲を書きたくて。聴く人にとって、破滅主義でも希望の歌でもいいし、どちらにも取れるような曲を書きたかったんです。

ーー快楽主義とか破滅主義という傾向は自分のなかにある?

安島 : 自分では、いわゆる破滅主義だと思ってますね。実際にどこまで本当の破滅に踏み込めるのかは分らないし、本当の破滅だとか死を理解しているわけではないですから。子どもっぽいのかもしれないですけど。でも、本当にいい曲を作れるんだったら、自分の人生とかどうなってもいいと思うんですよね。際に立ったら怖いんだろうし、わからないですけど。今回も作る上でたくさん泣きましたし… でも、やっぱり僕はそういう音楽がやりたいと思うんです。ギリギリで掴み取ってくるような。いつもそういう気持ちで臨んでいるんです。

ーーレコーディングで泣いたり、感情が高ぶったりしていく?

安島 : 泣いたし、メンバーと喧嘩もたくさんしましたね。
堀内 : 曲に対して、向いている方向だったり、構成だったり、曲をよくしようという気持ちからの衝突はありましたね。

ーーその過程では、安島君の声がやっぱり大きくなっていくんですか?

安島 : そうですね。めんどくさい感じに(笑)。
堀内・本吉 : ハハハ。
安島 : みんながなにも言わずに、僕の言うことだけ聞かれても嫌だし、誰かがなにかを言っても嫌だし(笑)。結局、曲がよければ黙ってていいんですけど。
堀内 : そうだね。
安島 : なんていうのか、なにがどうなったからいいってわけじゃなくて。手がなくなると、自然とみんながピリピリしてくるし。それを打破する為の衝突… おかしいんですけど(笑)。でも、今回はこのやり方じゃ限界だなということもあったりして。そういう意味でも、もっといい音楽を作り続けていくために、違うやり方でやってみようとか、建設的な考えを持てましたね。

3人で音楽をやることが大事なこと

ーー今回、アルバムを作る上で、コンセプトのようなものはあったんですか?

安島 : 意識して、完成図は持たないようにしようと思っていたんです。これまでのリリースがあって、いまがあるので、現時点での自分たちの全力が出ればそれでいいなと思っていて。狙いや意図を持って臨まずに、1曲1曲全力で取り組んでいった結果が、アルバムになればいいなと思ったんです。でも、一番最初に話しましたけど、なんとなく昔こういうアルバムを作りたいとうっすらと思っていたものになったと思います。

ーーうっすらと持っていたアルバムのイメージというのは具体的にどういうアルバムですか?

安島 : 生々しくて、衝動的なんだけど、知性もあって。バラエティに富んだ、多面性をもったアルバムだと思いますし。

ーー「babys bay byebye」がアルバムのなかで唯一ストレートなギター・ロックですよね。

安島 : それは実は一番古い曲で。僕が歌ってすぐの頃で、シンセも打ち込みも使ってない曲で。アルバムに入れる曲が揃ってきて、並べてみた時に、ここに「babys bay byebye」みたいな曲があったらおもしろいんじゃないかと思って、入れましたね。

ーーライヴではやっていた?

安島 : いや、デビューしてからはやってないですね。ここにきて、リメイクもせずにそのまんま(笑)。

ーーメロディもたっているし、いい曲だと思うけど、ライヴでやらなくなっていた理由は?

安島 : シンセや打ち込みが入る曲が増えていって、セットリストに組み込めなくなっていったんです(笑)。

ーー(笑)。「noiz me」は、アルバムの中で一番異質な曲だと思うんですけど。

安島 : この曲は、発想は昔から持っていて。自分たちである程度宅録で話し合いをしながら作って、スタジオに持って行って合わせることが多いんですけど。この曲も、ある程度部分部分のフレーズや組み合わせ、ベースのフレーズもなんパターンか作って、それをエンジニアさんに話をして、バラバラに録ってから、あとで話をしながら、組み合わせて、切り貼りで作っていった曲ですね。

ーー最初から切り貼りで作ろうと決めていた?

安島 : そうです。だから、あえてプリプロとかもしないでやっていこうと。

ーーそういう手法でやろうと思ったのは?

安島 : やってみたかった(笑)。

ーー最高の動機ですね(笑)。この曲は、曲のグルーヴ感も他の曲にはない感じですよね。曲ごとにこういうグルーヴの曲を作りたいとかは事前に考えたり、狙ったりしますか?

安島 : それは思いますし、話もしますけど、やっぱり出てきた曲によるというか。出てきたまんまですね。そんなウルトラ・コントロールはできないです(笑)。

ーー(笑)。じゃあ、アルバムを作ってみて成長したなと思うのはどんなところですか?

安島 : 3人とも意識は変わりましたね。もっと成長したいという気持ちが、僕から見て2人がそう思ってくれているのを僕が感じます。
堀内 : レコーディングしている時も、自分の力不足はつねづね感じますから、成長しないといけないなとは思います。

ーー成長の実感は?

堀内 : いや、そういうのは自分ではあまり感じないですね(笑)。
一同 : (爆笑)
本吉 : 精一杯やってみて、足りない部分は、成長しなきゃいけないとは思いますよね。このアルバムができたことで、これからやることが明確になったというか。
安島 : 一生懸命、限界以上に向き合って、いい音楽を作っていくだけだなと思います。自分たち自身がさらに上を望むだろうし、現状に満足して、これ以上はないと思えたら、やらなくていいと思うし。今回のアルバムも等身大の自分たちを注ぎ込んだアルバムだし、だからこそこれから先が明確になったんだと思いますね。

ーー先のイメージというのは?

安島 : 自分の音楽力を上げたいと思います。自分の心を開くことはこの一年半で徐々にできるようになってきたんですけど、これからは自分の技術的なこと、音楽的な部分をさらにパワーアップさせていきたいですね。おもしろい音楽、新しい音楽を発明するっていう。アンサンブルやミックスの位相とかもっとシビアに作りたいですね。
本吉 : 僕はドラムの技術も、もちろん上げていかなきゃいけないんですけど、それ以上に、いままで安島がシーケンスを作って、曲を作って、安島発信だったところが結構あったんですけど、それを手助けしないといけないと思ったんです。曲をやろうとなった時に、安島の曲がまだできていなかったら、僕らはなにもできないんですね。そういう部分も手助けしないといけない。いまは結構パソコンで作ったりするんですけど、安島が作ったシーケンスを僕が編集するでもいいんですが、そういう手助けができたらいいですね。
堀内 : 手助けというか、そういう部分も大事だし、成長しないといけないと思うんですけど、新しい機材だったり、他の楽器に触ると、単純に楽しいんですよね(笑)。その楽しい気持ちって、原動力だと思うので、そこは絶やさずにやっていきたいですね。
安島 : やっぱり楽しくないといいものはできないしね。なれ合いは楽しくないし、苦しい時もありますけど、3人で音楽をやることが大事なことなので。
本吉 : そうだね。
堀内 : あと、安島の作るシーケンサーの音には意味とか、ストーリーがあって。歌詞だけじゃなくて、音の中のメロディやストーリーを自分のベースでも出していきたいし。

ーーストーリーというと、例えば?

堀内 : 今回、「love destruction」に蚊が飛んでいるようなウィーンっていう音が入っているんですよ。そこから鳥になったりとか(笑)。

ーー(笑)。

安島 : あれは、僕は「やかん君沸騰」っていう名前を付けているシーケンスで(笑)。最初はシンセをいじっている音なんですけど、それがだんだん蚊が飛んでいるような高い音に落ち着いて、蚊が飛んでいると思っていたら、それが徐々にやかんが沸騰しているような音になっていって、それが血管の沸騰を彷彿させて、サビでは鳥がわめいているみたいな。それを全部一本のシーケンスの中で作りたいと思って。それは、僕のエゴなんですけど(笑)。
堀内 : 俺はそれが風景があるんだなと思って。
安島 : スタジオでも、「ここはまだ蚊が飛んでいるんだ。ここからやかんが沸騰するんだ。」(笑)。
本吉 : 「ここからやかんの沸騰がさ!」「確かに、ここにはやかんが出てきている。ここには出てきていない」とか真面目に話をしている(笑)。
堀内 : 「あ、鳥になるんだ!?」
安島 : そのくせ、わかってもらえないと怒るからね(笑)。

ヒヤッとするようなスリルとか生々しさを追求していきたい

ーー作るの楽しそうですね(笑)。いまの音楽シーンとか、他のバンドは意識したりしますか?

安島 : 肌には感じますね。そこで、自分には関係ないと思うこともあるし、そっちがこう動くなら、僕らはこう動くと思うこともあるんですけど。最近すごくよく思うのは、CD、アルバムがあまり売れなくなっていますし。曲が単品で買われるじゃないですか?

ーーそうですね。

安島 : リード曲揃いじゃないと、バンドは生きていけないんですよ。そうしたなかで出てくるバンドは、狭い土俵と言いますか… 質は上がっていると思うんですよ。本当にそれができるバンド。自分たちのやりたいこととポピュラリティを併せ持ったバンドは増えてきていると思うんです。音楽も似通ってきたり。フェスティヴァルとかもそうですけど。僕らも「踊るロック」って言われますし。例えば、テンポ感、コード感とか、日本の人はこういうふうなものが好きとか、そういうことはあると思うんですけど、一辺倒になっていくのは嫌だと思うんです。対バンで見ても、盛り上げ合戦は必須だと思うんです。盛り上げられたら、淘汰されるのは真実だから。

ーーそこも外せないけど…。

安島 : そう。外せないんですけど、そこで自分たちのやりたい音楽や伝えたいことがぶれていくのは、本当にあっちゃダメなんです。時代のことや、しがらみもあるんですけど、ミュージシャン自身が音楽や自分たちの曲を腐らせるような選択をしてはいけない。その正解は分かっていないんですけど、ブレたくないなと思います。

ーーそうですね。じゃあ、対バンでもなんでも、いま、刺激を受けるバンドっていますか?

安島 : 刺激というか、thattaとかはずっと昔からの付き合いで、大好きなバンドですね。ライバルというか。お互い、違う道、正反対の道を進んできていますし。

ーー正反対というと?

安島 : 僕たちは音楽業界でやっているんですが… みんな、音楽業界なんですけど(笑)。事務所だったり、僕たちは音楽ビジネスの場に出てきている。音楽業界でやっているという自覚はあります。CDを出していなかったときの呼ばれ方はアマチュアだったわけで。だけど、いまはそうではない。そういう自覚はあるし、そのなかでしっかりと立ってやっていきたいと思いますね。
堀内 : 僕は刺激的だったのは、Qomolangma Tomatoですね。音楽をやっている人間として、勇気をもらえるし、ライヴを見ていても、お客さんになってしまうんですよね。
本吉 : いま、HighApps Toursというツアーを回っているんですけど。avengers in sci-fi、KANA-BOON、THE ORAL CIGARETTES、Czecho No Republic… それぞれジャンルや音楽性は違うんですけど、もの凄く全体の士気が高まっていくんです。ツアーを回っていって、バンドも仲良くなって、勝ち負けじゃなく、他のバンドにパワーをもらうし、僕らも刺激を与えられていると思うし、すごくいいんですよ。僕らだけでツアーを回ったり、地方でライヴをすることはもちろんあるんですけど、それとはまた違っていて、こういう活動はバンドマンにとってメリットしかないと思うんです。

ーーバンド単体じゃなくて、全体の一体感みたいなものが増していく?

安島 : そうですね。全体で相乗効果というか、活性化できていると思いますね。

ーーこれからリリースをして、ライヴ活動など、どういう風に成長していきたいと思っていますか?

安島 : ライヴでは最近は、音の隙間とかスリリングなところを追及していきたいと思っているんです。ただ、踊れ! っていうだけじゃなくて、ヒヤッとするようなスリルとか、生々しさを追求していきたいなと。トラックでも、何小節が一番ヒヤッとくるかなとか見直したりしているんですけど、そういうものを出していきたいと思います。
本吉 : 僕らはCDもライヴもそれぞれに違った良さがあると思うので、そこをもっと出して、いろんな人に聴いてもらいたいですね。アルバムはこれが出発点なので、いろんな人に聴いてもらいたいし、アルバムを聴いて良かったら、ライヴに来てもらいたいですね。

RECOMMEND

Qomolangma Tomato / カジツ

4作目のアルバムとなる本作は、Vo. 石井ナルトが発する感情が暴発しそうな、危うさを帯びた血が通った言霊、そしてそのヴォーカルと共に叙情的に響き、時に激しくぶつかり合う圧倒的なバンド・サウンド! エモやパンクにラップやポップスの要素まで呑み込む彼らのソリッドかつダイナミックなサウンドと、聴く人の感情を刺激する文学性から湧き出る言葉の渦は、一聴するだけで絶大なインパクトを与えられること必至。

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Czecho No Republic / DINOSAUR

Czecho No Republicの2枚目となるミニ・アルバム『DINOSAUR』が完成! 2011年10月にリリースされた『Maminka』に続く本作は、ロック、ガレージやエレクトロニカなど様々な要素を落とし込んだ新世代シンセ・ポップが弾ける、キラキラと輝きを放った傑作ポップ・ソング集です。

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聴く者の胸をざわめかせる、解像度高く鮮やかに情景を切り取った唄と、疾走感あふれるサウンドで、新たなギターロックの世代の登場を高らかに宣言する一枚が完成。

LIVE SCHEDULE

スペースシャワー列伝 〜第九十四巻 早暁(そうぎょう)の宴〜
2013年6月26日(水)@渋谷 O-NEST

OTOSATA Rock Festival 2013
2013年6月29日(土)@長野 茅野市民館

ワンマン・ライヴ
2013年7月14日(日)@梅田 Shangri-La
2013年7月15日(月)@名古屋 APOLLO THEATER
2013年7月20日(土)@渋谷 CLUB QUATTRO

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013
2013年8月2日(金)@茨城県 国営ひたち海浜公

SUMMER SONIC 2013
2013年8月10日(土)@千葉県 QVCマリンフィールド&幕張メッセ

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2013 in EZO
2013年8月17日(土)@北海道 石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ

RUSH BALL 15th
2013年8月31日(土)@大阪 泉大津フェニックス

PROFILE

The Flickers

安島裕輔 : Vocal / Guitar / Programming
堀内祥太郎 : Bass / Chorus
本吉"Nico" 弘樹 : Drums / Chorus

OFFICIAL website

この記事の筆者
佐々木 健治

新宿ROLLINGSTONEレジデントDJ。 現在、毎週木曜日tutti fruttiをはじめ、平日週末問わず、プレイ中。 新宿を根城とするロックパーティ『Lamp session』主宰(現在、活動休止中)。 音楽に関する文章を書いてます。 ROCKが主食の雑食主義者。FUNKでPUNK。年代、ジャンルを縦横斜めに駆け巡り、GROOVEを生み出す。 日々、勉強。日々、ほろ酔い。

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[インタヴュー] The Flickers

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