INTERVIEW : テンテンコ

ーーまずは自己紹介からお願いします。

テンテンコ(以下テンテン) : 噂がひとり歩きしてるみたいだね。あなたは? テンテン! BiSの殺し屋担当、テンテンことテンテンコです。よろしくお願いします。

ーーあの… 意味わからないんですけど(笑)。殺し屋担当ってなんですか?

テンテン : (BiSの新メンバー)オーディションのときに「一発芸ありますか?」って言われたので、『キルビル』でユマ・サーマンが「ウワサガ、ヒトリアルキシテルミタイダネ」としゃべりだすシーンを真似したんです。キルビルの殺し屋と、みんなのハートを射止めるをかけているんです。

ーー『キルビル』って、あのなんともいえない滑稽さがおもしろいですよね。

テンテン : そうですね。真面目にふざけているものが好きなんです。

ーー音楽では、どういうアーティストが好きなんですか?

テンテン : この世界に入りたいと思ったきっかけは、戸川純さんです。

ーーへえ、意外。どういうきっかけで戸川純さんに出会ったんでしょう。

テンテン : 父親が音楽好きなこともあって、中学生のころから、家にあった細野晴臣さんや“たま”のCDを聴いていたんです。あと、YouTubeの影響も大きくて、戸川純さんは関連動画で見つけたのかな。まさしくこれだ! と思ったんですよ。頭のなかになんとなくあった「真面目におもしろいもの」というコンセプトが戸川純を見た瞬間に納得できたんです。

ーーなるほど。ちょっと話がかわりますけど、テンコさんはどこ出身なんですか?

テンテン : 札幌です。大学進学を期に上京しました。東京に行きたいという気持ちはずっとあって、物心ついたときから「私は東京に行くんだろうな」って思っていました。

ーーそれは都会への憧れみたいなものですか?

テンテン : 祖母が東京にいたので、年に2回程必ず東京に来ていたこともあるし、札幌にはおもしろいレコード屋さんもいいライヴもそこそこあるけれど、東京の規模に比べればまるで違うと思っていて。東京のなにかしら毎日あるというところに魅力を感じていたんだと思います。

ーー東京に出てきてからは、自分の興味がある場所に行くようになったんですか。

テンテン : 上京してからは、ライヴにちょこちょこ行くようになりました。あと、高円寺円盤とかHEADZのイベントに顔を出していました。そのうちアイドル・ブームにも興味が湧いてきて。衣装を着て一生懸命がんばっている女の子たちに大人の男の人が熱狂している構図がヤバいなと思ったんです。

ーーまさに“真面目におかしく”の構図ですもんね。

テンテン : 真剣だし情熱があるけれど、はたから見ればヤバいですよね。

ーーじゃあ、最初はアイドルになろうというより、アイドルそのものに興味があったわけだ。

テンテン : そうですね。崇拝するような雰囲気が好きなんですよ。アイドルの雰囲気に戸川純さんと通じるものを感じて。

しがみついてこうって気持ちになりました

ーーアイドルといっても数多くいますが、どういう経由からBiSを知ることになったんですか?

テンテン : とくに自分からぐいぐい調べようとしていたわけじゃないんですけど、Twitterでフォローしている音楽関係のアカウントのつぶやきから興味を持っていったのかな。

ーーそこからライヴにも行くようになったんですか。

テンテン : 動画を見たりCDを聴いたり、衣装も含めてアイドルという存在に興味はあったんですけど、ライヴは敷居が高い気がしちゃって。好きじゃないと、そこにいちゃいけないって思っていて、なかなか行けませんでした。

ーーそれじゃあ、アイドルに近づくことができたきっかけはなんでしょう?

テンテン : 卒論を終わらせたときに、思いきって秋葉原のディアステージで働き始めたんです。すごく計算高いと思われそうなんですけど、もふくちゃん(福嶋麻衣子)をはじめとした方々にすごく興味があったんです。少しアーティスティック寄りなところが他よりもちょっと敷居が低く感じて。

ーーおもしろいですね。舞台に立つアイドルを見て「私もこうなりたい」と思ったんじゃなく、仕組み自体を作るところに興味を持ったわけですもんね。ディアステージに入ってからは、どういうことをしていたんですか?

テンテン : いわゆるメイド喫茶みたいな感じのことをしていました。接客する合間にライヴをこなして。そのうちに、全然キャピキャピしたりできない私を「応援するよ」って言ってくださる方も出てきて。例えば、私が路上で自分の写真を売っても誰も買わないじゃないですか。でも、ディアステージに入ると買ってもらえる。これっておもしろくないですか?

ーーたしかに。そういう意味ではテンコさんが興味をもっている部分って、一歩引いた視点なんですね。

そうかもしれないです。BiSは、昔のロック・バンドみたいに熱い部分があるから気になっていて、オーディションがあることを知って、受けてみようって思ったんです。

ーーBiSに受かったときはどんな気持ちでした?

テンテン : 受けるときは、絶対に受かるぞって気持ちだったんですけど、本当にダンスができなくて…。一次試験も二次試験も踊れないって宣言していたんです。「踊ってください」って言われてもずっと立ち尽くしていたので、無理だろうなって諦めていたくらいで。

ーー踊れないにしても、なんで踊らなかったの?

テンテン : ダンスをしたことがなかったから本当に踊れなかったんです。だから受かったことにびっくりして。でも受かってから、しがみついてこうって気持ちになりました。

ーー実際にBiSに加入してみて活動をしてみた率直な感想はどう?

テンテン : 想像してたより厳しい現場だけど、むしろそれがおもしろいなって。

ーーそんななかで初お披露目となったclub asiaでのライヴはどうでした?

テンテン : 研究員さんの情熱に圧倒されたのと、自分としては全く納得のいかないステージでした。申し訳ないものを見せてしまったなって。これからは、最低限踊れるようになって、マイクに声を届けられるようにしたいです。まだまだ、当たり前のことができてないので。

ーーかなりインパクトのあるステージだったと思いますけどね。BiSは最終的に解散するって名言していますよね。自分が向上していったさきには解散が待っていることに対してはどう思っていますか?

テンテン : まだイメージもわかないというか。いまは目の前のこと一生懸命なので、考えられないかな。武道館で終わることにたいしては、すごいかっこいいと思う。やってやるぞって思ってます!

※初出し原稿に事実間違いがありました。お詫びして修正させていただきます。

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