2013/05/09 00:00

2ndアルバム『Bulky』を2週間先駆けて先行配信! 1曲フリー配信も!!

Gustave Coquiot(ギュスターヴ・コキオ)――ピカソがその肖像画を描いた19世紀の美術評論家の名前である。そんな名前を冠した、謎に包まれた日本の3ピース・バンド。しかし、その音楽性はたしかで、著名アーティストたち――後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、高城昌平(cero)、坂本美雨などからも高い評価を受けている。そんな彼らの2ndアルバム『Bulky』を、OTOTOY限定で2週間先駆けて先行配信! さらに、フレーズのループとエモーショナルな曲展開が印象的な1曲目の「Parker」をフリー・ダウンロード配信でお届け!! この機会にぜひ、3人が生み出す音の波の中に身を任せていただきたい。

>>>「Parker」のフリー・ダウンロードはこちら(5/9〜5/23)


Gustave Coquiot / Bulky

メンバー全員がギター・ヴォーカルという3人組ロック・バンド、Gustave Coquiot(ギュスターヴ・コキオ)のセカンド・アルバム。全編英語詞で歌われる“鬼気迫る”サウンド、繰り返される印象的なフレーズの中に秘められた繊細さと様式美。聴きどころ満載の1枚。

特典のアート・ブックレットの1ページ
【配信価格】
mp3 単曲 150円 / まとめ購入 1,500円
wav 単曲 200円 / まとめ購入 1,800円


【Track List】
1. Parker / 2. OTTAWA / 3. This Is What / 4. Heaven's Gate Lying Aside Our Home Country / 5. Gorem / 6. Jet Luvox / 7. I am an athlete / 8. Parker 2 / 9. Hals / 10. 27


※まとめ購入時の特典は、『Bulky』の世界観を詰め込んだアート・ブックレット(PDF)!!

印象的なコーラスと美しいフレーズ、心を掴むスモーキーな歌声

1曲目の「Parker」が終わって思わず深く息を吐いた。
爪弾かれたギターが煌めいたかと思えば、印象的なコーラスと美しいフレーズが繰り返され頭のなかを埋め尽くしていく。呑み込まれて茫漠としてきたところで心を掴むスモーキーな歌声。ループは少しずつ少しずつ変化し、鬼気迫っていく展開からついに咆哮が突き抜けたとき、内側からなにかが溢れ出たような、そんな気がした。

Gustave Coquiot

およそ日本人離れした音楽性を持つ彼ら、Gustave Coquiot(ギュスターヴ・コキオ)は、河合卓人、大宮麻比古、村戸慎一からなる1986年生の3人組で、全員がギター・ヴォーカルという編成だという。

1曲目は極上のアシッド・フォークを味合わせてくれるが、曲が進むにつれスモーキーな歌声が際立つ。M3「This is what」ではより緊張感のあるギターラインに乗せてのびのびと歌を響かせ、M7「Parker2」では女性の声(に聴こえるのだがメンバーの誰かの声だったりするのだろうか?)と絡み合いドリーミーな1曲となっている。

とはいえやはりアルバムを通して印象的なフレーズを繰り返すという様式が特徴的だ。そして展開した先の破綻と自由がわたしたちの内にふつふつと高揚を浮かばせる。

河合卓人

大宮麻比古

村戸慎一

これを書いている時点でまだ歌詞を見ていないために抽象的なイメージが先行しているのは否めないが、生活感や都市の匂いを感じさせず生命や大地といったより根源的なものを彷彿とさせる。良い意味で作り手の人間性が薄い作品だが、アルバムの最後に収録されているM10「27」で彼らの姿を少し垣間見た気がした。〈I wanna be a Rock Star〉と繰り返されるこの曲。彼らが1986年生まれならば、2013年の今年、おそらく27歳だろう。「ロックスター」「27歳」といえば思い浮かぶのは「ロックスターは27歳で死ぬ」という一説だ。彼らはロックスターではなかったことに絶望したのだろうか。それともその先の自分たちの音楽に改めて向き合ったのだろうか。どちらにせよ彼らの音楽に対する深い想いを感じた1曲だった。

まだまだ情報が少ない彼らだが、調べていてTwitter上でASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文を始め、ceroの高城昌平や坂本美雨などの多くが素直に「良い!」と声にしているのをみてうれしくなった。思わず「良い!」って言えるものってなんかすごく良い。今回はまずフリー・ダウンロードで1曲聴けるので、ぜひともこの機会に聴いてみてください。名盤の予感です。(text by 梶山春菜子)

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PROFILE

Gustave Coquiot

2008年に大学の友人である河合卓人、大宮麻比古、村戸慎一により結成されたGustave Coquiot。メンバー全員が作曲、ギター、ボーカルを担当。音響や打ち込みなど、様々な形態を経て現在の編成となる。2011年ファースト・アルバム『Pony Blows』発表。

この記事の筆者

[レヴュー] Gustave Coquiot

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