2013/05/07 00:00

2010年10月の活動休止ライヴから約2年。sleep warpの復活ライヴが決定。なんと、会場はプラネタリウム!! rumiの可憐な声と、ストリングスを含んだバンド・サウンドが星空の下でよりいっそうの輝きを放つこと間違いなし。そんなライヴに先駆けて、OTOTOYスタッフはプラネタリウムでのリハーサルに潜入取材。どんなライヴになるのか、メンバーへの取材とともに、レポートでお送りいたします。

約2年ぶりの復活ライヴ
〈sleep warp×プラネタリウム "星空のレプリカ"〉

2013年5月18日(土)@新宿コズミックセンター プラネタリウム
開場 : 17:30 / 開演 : 18:30(20:10終演)
※コンサートの進行は、45分ずつの二部構成
指定席 : e+ 自由席 : コズミックセンターで販売
前売り : 指定席(特典付き)2,000円 自由席1,500円
当日 : 1,500円
問い合わせ : 株式会社クリア 03-6450-9795
sleep warpの復活第1弾作品を高音質で!
sleep warp / strange torchlight

収録曲 : 1. めぐる物語 / 2. 星のレプリカ / 3. Torchlight / 4. FINDER / 5. post mortem / 6. 僕らの浮力あるいは引力 / 7. 8月のモノクローム / 8. キオク流星群

販売形式 : HQD
販売価格 : 2,000円
過去音源はこちらから

"星空のレプリカ" 開催直前リハーサル潜入レポート

5月18日(土)、新宿コズミックセンターのプラネタリウムにて、sleep warpのライヴが行われる。2年間の活動休止をへて、復活後初となるライヴということに加え、今回はプラネタリウムという、特殊な空間でのライヴとなる。そのライヴのリハーサルが、4月26日(金)に、本番の会場と同じ新宿コズミックセンターで行われた。

新宿コズミックセンターという名前の施設ではあるが、最寄り駅は東京メトロ副都心線の西早稲田駅なので、注意が必要である。新宿駅から歩こうとすると、かなりの距離である。こちらは、地元の学生がメインに使う学習施設らしく、建物の中に道場や体育館などがあり、子供たちの姿が多く見られた。その建物の最上階に、プラネタリウムがあった。筆者は普段、そんなに頻繁にプラネタリウムに行く機会はないが、星を観るのは大好きなので、この取材に内心すごくワクワクしていた。

プラネタリウムの中に入ると、場内は思ったより狭い。客席は150席ほどらしい。ドーム状の高い天井、真ん中には星を映し出す投影機、「これぞプラネタリウム!」。そんな会場の客席前方のわずかなスペースがステージに。sleep warpのメンバーが楽器をセッティング中。ステージといっても、それは客席と同じ高さで、距離もすごく近い。客席に座り、背もたれに寄りかかると、完全に倒れて、仰向けの体勢になった。これは、ステージを観るというよりも、sleep warpの生演奏を聴きながらプラネタリウムの星空を観る形のライヴになるのだろうか。

セッティングが終わり、リハーサルが始まる。各々の音の確認をしつつ、ついにバンドとプラネタリウムとのコラボレーション。場内が真っ暗になり、天井に映し出される星空。「これはすごい!」プラネタリウムの感想になってしまうが、やはり満天の星空を観ると、自然とテンションが上がる。さすがにこの中で演奏するには暗すぎるので、クリップ・ライトを譜面台に付けて、手元を照らしている。sleep warpの曲が演奏される…正直な感想を書こう。これは、とてつもなく贅沢な空間だ! sleep warpの曲が、びっくりするくらいに星空にマッチしている。流れ星まで降ってくるような空間の中に、rumiの透き通るようなヴォーカルが流れる。まさに至福の空間である。普段は音楽を演奏するための会場ではないが、聴こえてくる音にもさほど違和感は感じなかった。椅子に寝転びながら聴く彼らの演奏は、このまま眠ってしまいたくなるほどの心地良さである。

そのあとは、投影される星空や景色を変えての演出の確認。満天の星や夕焼け、現代の街だけでなく、古代の風景や森の中など、様々な景色が映し出される。プラネタリウムの景色がこんなにも次々と入れ替わる瞬間は、もちろん観たことがないので、貴重な体験だった。当日は、これらの景色が、sleep warpの曲の世界観に合わせて、次々と姿を変えていくものと思われる。メンバーが、「この景色はこの曲(あえて曲名は伏せる)で使いたいよね」と話している。想像するだけでもワクワクする。ちなみにこの日は、メンバーに加えて、チェロとドラムも参加してのリハーサルだった。当日はさらにピアノも加わっての演奏となる。

なお、このライヴは、指定席2000円、自由席1500円と、普通にライヴを観にいくことを考えても、かなりの安い値段設定となっている。さらにこの日は、ライヴに加えてプラネタリウムでの演出も味わえる。普段ライヴ・ハウスに行くことに抵抗のある音楽ファン、プラネタリウムが好きな人、単純に癒しを求めている人、どんな人でも気軽に足を運べる価格となっているので、ぜひとも参加してほしい。こんな体験、なかなかない!

最後に、リハーサルを終えたばかりのメンバーに、リハーサルの感触、当日のライヴの構想について語ってもらった。

取材&文 : 前田将博

インタビュー : sleep warp(rumi、タバタカズト、ヨシダリョウイチ)

——リハーサルお疲れさまでした。実際の会場の雰囲気は、いかがでしたか?

rumi : 思ったより狭かったので、伝わりやすくてよかったなって思いました。
タバタカズト(以下、タバタ) : テンションが上がりました。もともとプラネタリウムが好きで、小学校の頃、毎月行ってましたからね。大人になってからはあまり行かなくなりましたけど、星にはずっと興味があります。
rumi : 私もプラネタリウムが好きだから、すごくわかる!
タバタ : 何歳になっても星見ているとワクワクするよね。

——暗くなって星が見えた瞬間は、僕もテンションが上がりました。

タバタ : やっぱり、生きとし生けるものは星が見えるとテンションが上がるんですよ(笑)。

左から、ヨシダリョウイチ、rumi、タバタカズト

——そこで演奏してみて、どうでした?

ヨシダリョウイチ(以下、ヨシダ) : これはすごいことだよね。
rumi : 音を合わせるのも大変なんですけど、星が見えた瞬間「わー」ってなったので、お客さんもそうなるのかなって思いました。感動はみんな同時に味わえるんだろうなって。

——逆に演奏に集中できなくなってしまったり(笑)。

rumi : できれば、どっちも楽しみたい(笑)。幸せな空間ですね。
タバタ : (演奏中に星が)ちらっと見えると、気持ちよくて、ふわってなる。

——客席の椅子が完全に倒れるし、聴いてて寝ちゃうんじゃないかってくらい心地よかったです。

rumi : 実は私、sleep warpを聴いてて寝ちゃうことがあるんです。私だけかと思ったら、友達も聴いてて寝ちゃうっていうんですよね。それってどうなんだろうって思ってたんですけど、もしかしたらsleep warpの曲は寝るときに聴くものなのかなって思いはじめて。だから、寝ながら聴ける雰囲気の場所でやるのは、自分たちの曲にフィットしてるのかなって思います。プラネタリウムっていう場所のイメージが上がったときに、これしかないなって思いました。

——じゃあ、寝て聴くのもOKみたいな。

rumi : 全然OKです! 最初、ドレス・コードを寝間着にしたり、枕持参にしようと思ったくらいで(笑)。

——そもそも、バンド名がsleep warpですからね。

rumi : そうなんですよ。最初は関係なかったんですけど、やっと繋がりました(笑)。

——実際のライヴはどんな感じになりそうですか?

タバタ : 今回は星が主役ですね。
rumi : 2部構成にして、1部はネイチャーな感じで、星を観ながらゆったりと聴けるようなイメージですね。2部はもうちょっと元気な感じで、曲調も少し明るいものを演奏します。静と動みたいな。

——では、2部では星を観せつつも、照明としてプラネタリウムを使う感じになるんですかね。

rumi : そうですね。つねに星がなくてもいいと思うし、色も変えられるみたいなので。あと、1部と2部のインターバルの間にも、プラネタリウムを流す予定なんですよね。完全に真っ暗にして。この時間にも、星が見られるようになっています。

——sleep warpを知らないような人が、星を観にいくだけでも楽しめるかもしれませんね。

タバタ : そうだよね。
rumi : プラネタリウムを好きな人も、sleep warpを気になってる人にも来てほしいです。でも、この2つを好きな人は、結構被ってるんじゃないかと思うんですよね。

——sleep warpの曲が、すごく星に合っていますからね。

タバタ : 星っていうフレーズ、歌詞にめちゃくちゃ出てくるもんね。
rumi : このライヴのために曲を書いてきたくらいの気分です(笑)。「星のレプリカ」って曲もありますからね。

——今回のライヴ・タイトル『星空のレプリカ』は、そこから取ったんですか?

rumi : そうなんですよ。考えるまでもなく、これにしました。

——本当に楽しみです。

ヨシダ : ライヴそのものがひさしぶりなので、気になってたら来て欲しいです。生でやること自体が、かなりのレアですからね。
タバタ : もう一回ここでできるかっていうと、わからないですしね。期待しておいてください!

PROFILE

Vocal : rumi
Bass : ヨシダリョウイチ
Guitar : タバタカズト

2003年より、都内を中心にライヴ活動を行う。2004年12月に1stアルバム『terminal』をリリース。 BEAT CRUSAIDERSの協力もあり、音楽アニメ「BECK」にて4曲が挿入歌に起用され話題となり、インターネット試聴サイト「audio leaf」では、再生数1位を獲得。2006年11月には2ndアルバム『quest for this velvety world』発売。2008年8月には3rdアルバム『ghost writes wizardly score』リリース。全国のアップルストアでインストア・イベントを展開。収録曲の「エメラルディ」がFM福岡、FM青森、FM愛媛で8月のパワープレイに選ばれ、全国的に反響が広がる。ジャケットのデザインも印象的な作品が多く、モチーフになっている少女がバンド・サウンドのイメージとリンクしている。09年7月と11月には、アルバム『afterword』『mithril』を2作連続リリースし、2010年8月にはこれまでリリースしてきた作品から厳選した17曲をリアレンジ・リミックスした、これまでの集大成といえる作品をリリース。

sleep warp official HP

[インタヴュー] sleep warp

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