toeの2年半振りとなる新作EPをHQD(24bit/48kHzのWAV)でリリース!

現在の若手ロック・バンドを始め、数多くのバンドたちに多大な影響を与え続けているtoeが、2年半振りとなる新作EPをリリース!! 2011年、震災チャリティとして発表された「Ordinary Days」やゲスト・ボーカルにACOを迎えた楽曲など、現在の様々な環境、状況を一歩踏み越えた力に溢れる珠玉の4曲が収録されています。 OTOTOYでは、HQD(24bit/48kHzのWAV)で配信!! それと共に、2003年にリリースされた1st EP『songs, ideas, we forgot』、2005年にリリースされ、日本ロック史にも残るであろう1stアルバム『the book about my idele plot on a vague anxiety』も配信スタート。日本の音楽史における重要すぎる彼らの楽曲を全作レビューと共にお楽しみください!!


2年半ぶりとなる新作EP
toe / The Future Is Now EP
1. Run For Word
2. 月、欠け feat.ACO
3. Ordinary Days
4. The Future Is Now

【配信形式】 : HQD(24bit/48kHzのWAV)、mp3
【価格】 : HQD、mp3共に750円

廃盤になっていた1stアルバム、2ndアルバムを再発
左) toe / songs, ideas we forgot
1. leave word / 2. I Dance Alone / 3. 1,2,3,4 / 4. Path / 5. Yoru Wa Akeru / 6. velvet blanc / 7. I Dance Alone “light on light” mix

右) toe / the book about my idle plot on a vague anxiety
1. 反逆する風景 / 2. 孤独の発明 / 3. tremolo+delay / 4. むこう岸が視る夢 / 5. all I understand is that I don’t understand / 6. C / 7. past and language / 8. music for you / 9. I do still wrong / 10. メトロノーム / 11. everything means nothing

toeの傑作アルバムをHQDで
toe / For Long Tomorrow
1. ここには何もかもがあるし、何もかもがない / 2. ショウシツ点よ笛 / 3. After Image / 4. エソテリック / 5. Say It Ain't So / 6. Two Moons / 7. モスキートンはもう聞こえない#1 / 8. モスキートンはもう聞こえない#2 / 9. ラストナイト Album Ver. / 10. グッドバイ Album Ver. / 11. You Go / 12. Our Next Movement / 13. Long Tomorrow

原田郁子(クラムボン)をフィーチャリングしたリード・トラック「After Image」、フジ・ロック・フェスティバル07で好評を得た土岐麻子バージョンの「グッドバイ」、そして朋友千川弦(Ex.Up and Coming / Pre.Dry River string)をゲスト・ボーカルとして迎えた「Say It Ain't So」を含む全13曲を収録。新たなフェーズへと突入したサウンドをお楽しみください。

幸運な時代に今、我々は在る。(text by イワモトリョウ)

とある晩、友人とtoeについて語り合うこととなった。テーマは「メンバーの趣味趣向」について、「その魅力は音源における創造性とライヴにおける圧倒的ダイナミズムとでくっきり分かれていること」について、「いかに長くマイペースに音楽を続けることが重要か」についてなど多岐に渡ることとなったが、一貫して話されたのは「パイオニアであること」についてだ。驚いたことに、その全ての話題が「パイオニア性」に紐づかれた(この話は笑い話でオチがつくことになる)。今一度、インスト・ロックが巷で語られることなど茶飯事な(いやもうその限定的な話題こそがナンセンスになってしまった)状況へとシフトした「今」について、そして新作EPを通し、toeについて再考することができる。そんな幸運な時代に今、我々は在る 。

日本は音楽的土壌に恵まれているとつくづく思っている。東西南北から様々な音楽が交錯するスクランブル交差点的(またの名をトヨタカップ的)立地条件にある。柔軟かつ無宗教的なマインドも手伝って、断続的ではあるが「ジャパニーズ・ミュージック」が世界へ進出していたりもする。俯瞰的にジャパニーズ・ミュージック・ヒストリーを観た時、何人かの「パイオニア」が浮上する。名のとおり、その新規的音楽を立ち上げ根付かせた張本人たちだ。さて、toeのメンバーに「あなたたちはパイオニアだと言われていますが、そのことについていかがですか?」と問うてみよう。答えは簡単「なんだそりゃ」と一蹴されるだろう。そんなことは扠置き、好きなブラック・ミュージックやエレクトロニカやハードコアを聴いたり、生業とするビジネスについて考えたり(所謂「仕事」ってやつだ)、いつもの場末な居酒屋でくだを巻いたり、そんな市井的な生活を続けるんだろう。さあ、そんな幸運な時代に今、我々は在る。

3分~4分にまとめられた4曲が目の前にある。15分と少し、疾走する。どうだろう、音楽のリスナーが聴けば、更にまとめ上げられた叙情性に目を細めては街を駆け抜けたり或る夜へ沈み行ったりするだろうか。音楽のプレイヤーが聴けば、あまりに先ゆく音楽的性質、整然と乱立の確かなアンビバレンツに解読を試みるだろうか。共通認識としては、ただ完全な形での進行を発見するはずだ。一見、面だけを見てしまえば前作『For Long Tomorrow』の延長線上に在る作品と捉えやすいかもしれない。だが、そこに「生活/時間」という大きな隔たりを感じざるを得ない。前作から隔てて2年と半年。その間には我々にも身の覚えがはっきりある、巨大な生活の変化があった。まさに震災後の「今」の形が伺える。其れだけではない一人一人の生活の変化が意識下でない形で具現化されハッキリと地に足がついた感覚。より繊細に人と人との密接な結びつきが為され、何かを労わり何かに怒り呆れる、そんな生活。生活の延長線上、そしてあくまでフランクにバンドとして機能するそのスタイルによって更なる高みへと到達した音像。今作『The Future Is Now』は日々誰もが抱えざるを得ない市井の喜怒哀楽的、同時に「ついにやって来た未来」に対して「でもやるんだよ」という希望的観測を見出したアルバムだ。日々による経験と自らの方法論で、toeは生活と音楽の結実に成功した。そして、まあそうだ、toeに(事実そうであっても)「パイオニア」という言葉は似合わない。れっきとした生活人だ。

友人とはそんな話で行ったり来たり。大笑いの末、「また呑もう」と言って別れた。

戦後の高度経済成長を経ながら日本という国は未来を夢見たらしい。様々な物質や精神が日本に入り組んでは文化が生まれ続けた。そこから時が経つにつれ更に夢見て夢見て夢見続けた挙句の結果がコレだ。しかしながら。我々の生活は変わったにもかかわらず、変わらぬものもある。日々の生活から生まれた真新しいものを手に入れて、いつもの事で安心する。先人たちが「未来」と言った時は今。そうtoeは言っているし、そんな幸運な時代に今、我々は在る。(text by イワモトリョウ)

toe 全作品レビュー

songs, ideas we forgot (2003年3月26日)

toeの音楽のスタイルは、2003年にリリースされたこのデビューEPの頃からほとんど変わっていないことが分かる。駆け回るようなドラムの上をベースが滑り、2人のギタリストから放たれたソリッドな音の粒が交錯する。躍らせる、あるいは自分の思いを伝えるなどということではなく、4人のアンサンブルでもって組み立てた音そのものを聴かせる。ここで展開されている演奏には、ただ純粋に音だけを聴かせようという意思が込められているように思える。そしてこの演奏は、音を緻密に構築していくところでは繊細な表情を見せ、空間を切り裂くような鋭い音を聴かせるところでは攻撃的な表情を見せる。これらのことはtoeのすべての作品に共通していることではないだろうか。音と音の隙間をあえて空けているかのようなアレンジが施されているのも変わらない。それぞれの音は絡み合いながら、転がるようにして前へ前へと進んでいく。(text by 小澤剛)

『songs, ideas we forgot』はこちらから

the book about my idle plot on a vague anxiety (2005年8月31日)

2003年のデビューから2年の時を経て、4人のアンサンブルはより緻密なものに進化した。演奏の精度はさらに研ぎ澄まされ、さらに磨き込まれている。2005年にリリースされたこのファースト・フル・アルバムはそんなことを思わせる。それぞれのプレイヤーは自分以外のプレイヤーから放たれた音をしっかりと捕らえ、じっくりと音を紡いでいく。老獪と言ってもいいような演奏を展開している。音と音の間に隙間を作りながら、音を配置していく、あるいは積み上げていくようである。あまり熱を帯びることのないクールな演奏には一本の筋が通っていてほどよい緊張感がある。この演奏から繰り出される音楽は叙情的に響く。そこには余分な温かさや生ぬるさみたいなものがない。ひとつひとつの音が心地よく耳に入ってくる。11曲のすべてが同じようなトーンで統一されていて、11曲で1曲になるような感覚を覚える。(text by 小澤剛)

『the book about my idle plot on a vague anxiety』はこちらから

New Sentimentality (2006年12月6日)

確実に日本のポストロックを創り上げた第一人者であるtoe。哀愁漂う和風な美しいメロディを紡ぎだす2台のギター、その中で存分に歌い続けるドラム、そしてそれを綺麗に支えまとめるベース。今さらこのバンドの異色なバランス感覚を述べる必要はない。いつ聴いても興奮を覚える。『New Sentimentality』では前作から音色における変化が多く見られる。アコースティック・ギター、キーボード、シンセ・ベースなどの楽器を取り入れ、「感動させながらも確実に盛り上がる」というtoeらしさを残しつつ、新たな音色を混ぜることによって音楽的に更なる広がりを見せている。またギターの山嵜廣和がアコギを弾きながら歌う「グッドバイ」は今や代表的な曲となっている。前作『the book about my idle plot on a vague anxiety』も名盤中の名盤だが、そこから更に進化していくtoeの第一歩がこのアルバムから確実に見て取れる。この変革期のtoeを聴き逃してはならない。(text by 恵谷隆英)

For Long Tomorrow (2009年12月9日)

前作『New Sentimentality』から3年のときを経てリリースされた『For Long Tomorrow』においては、toeの音楽的な発展が更に加速されている。サックス、マリンバ、ピアノ、打込みドラムなど、多彩な音色が付け加えられ、また曲調の変化も随所に見られる。フラメンコを彷彿とさせるギターと原田郁子の浮遊感あふれるボーカルが不思議な雰囲気を作っている「After Image」、盟友である千川玄の参加したヒップ・ホップ・ビートの効いた「Say It Ain’t So」、しっとりとしたピアノと打込みドラムの融和した「モスキートーンはもう聞こえない#1」など、これまでのtoeとは明らかに異なった曲が多く見られる。特に変化が顕著に表れているのは「Our Next Movement」である。アフリカンパーカッションの様なドラムの上でサックスが奇妙な空気を生みだす。タイトル通り、toeが次のステップに移行していることが伺える。またフジロックの感動を思い起こさせてくれる 、土岐麻子の参加した「グッドバイ」も忘れてはならない。このように様々な実験的な試みを取り入れた今作は、彼らが既に確立した「ポストロック」というフィールドに安住するつもりは毛頭なく、更なる音楽的な挑戦をしていく宣言と受け止めていいだろう。常に興奮させてくれるtoeの変化にもはや感謝の意を表したい。(text by 恵谷隆英)

『For Long Tomorrow』リリース時のインタビューはこちら
『For Long Tomorrow』はこちらから

The Future Is Now EP (2012年6月20日)

クールでありながらも温かい。前作にあたる『For Long Tomorrow』以来約2年半ぶりにリリースされたこの作品には、そんなことを思わせる楽曲が収められている。スリリングな…、あるいはダイナミックな…。toeの演奏を説明する際に時々用いられてきたこれらの言葉はここには当てはまらない。淡々とフレーズを刻んでいくミニマルな演奏が展開されており、落ち着いたしっとりとした雰囲気を漂わせている。そしてその演奏から生み出された音からも、2曲目「月、欠け」にヴォーカルとして参加したACOの歌声からも、聴き手の心をそっと温める、やさしさみたいなものを感じる。過ぎ去った過去の出来事をゆっくりと振り返りながら、これからの未来に希望を持って前に足を踏み出していくような空気が流れている。『The Future Is Now』。このタイトルにふさわしい作品である。(text by 小澤剛)

『The Future Is Now EP』はこちらから

toe LIVE情報

KESEN ROCK TOKYO round .10
日時 : 2012年6月28日(木)@O-EAST
出演 : the band apart / toe / IN-Pish / DJ:鹿野淳(musica)
開場開演 : 18:00 / 19:00
料金 : ¥3,500 / ¥3,800(共にD別)

LIQUIDROOM 8th ANNIVERSARY presents
UNDER THE INFLUENCE「bonobos × toe」
日時 : 2012年8月7日(火)@LIQUIDROOM
出演者 : bonobos / toe
開場開演 : 18:30 / 19:30
料金 : 前売り¥3300(D別) / 当日未定

PROFILE

山嵜廣和(ギター) / 美濃隆章(ギター) / 山根さとし(ベース) / 柏倉隆史(ドラム)の4人からなる、インストゥルメンタル・バンド。2000年結成。ライヴを中心に活動を行ない、インストながらも歌心に溢れるポスト・ロック・サウンドで話題を集める。

>>toe オフィシャルweb

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