2012/02/22 00:00

LOW HIGH WHO?からEeMuの連続企画がスタート

OTOTOYイチオシのヒップ・ホップ・レーベルLOW HIGH WHO? に所属し、ビート・メイカーとして活動するEeMu。2011年12月にファースト・アルバム『Nothings』をリリースしたばかりの彼が、2012年2月から11ヶ月連続でEPをリリースすることが決定。その名も「EeMu Monthly Collection」!

第1弾は、HAIIRO DE ROSSI率いるインディペンデント・レーベルforteが主宰したビート・バトル・イベント「Beat Renaissance」にて、EeMuが使用したビートを更に進化させた5曲を収録。また、11ヶ月連続EPのアート・ワークは、LOW HIGH WHO? の全てのアート・ディレクションを担当するParanelが手掛けており、本プロジェクトのコンセプトに添って制作された11枚のコラージュ・ワークスは、パズルの様に合わせると一枚の絵になる大作。新たなデジタル・リリースの可能性に挑戦するLOW HIGH WHO? を、そして11ヶ月間で様々なジャンルのビートを作り出してくれるであろうEeMuを、ヒップ・ホップ・ライターの遼と共に追い続ける。記念すべき第1弾EPを聞き逃すな!


EeMu / COLD HIGH ep

【価格】
MP3、WAV共に : 単曲150円 / アルバム600円

【トラック・リスト】
01. Cold High / 02. Red Floor / 03. Micro Space / 04. Paper Dream / 05. Gray Wolf in da white Garden

本能的に楽しめる10分の音世界

LOW HIGH WHO?を支えるビート・メイカーEeMuによる、11カ月連続リリース企画の第1弾。本作はオーセンティックなブレイクビーツ集となっている。

5曲で10分という長さであることもあり、本作だけでEeMuのビート・メイカーとしてのオリジナリティを看取するのは困難だ。まあ、それについては1年をかけてリリースしていくこの企画を総体的に捉えることで感じて欲しいということなのだろう。そのために各作品をあえてコンパクトにまとめているのだとも思う。一方、各曲を2分前後でバランス良く整え、その中できっちり流れを作ってくれたことで、インストものの魅力を感じ取る入門編としては最適だ。「Gray Wolf in da white Garden」や「Red Floor」の展開のわかりやすさなんかは素直に楽しい。

思えば、僕が日本のヒップ・ホップ関係のインストの中で最高に美しいと思っているShakkazombieの「Warm Intro」だって2分弱しかない。同じように、本作にも、展開をダラダラ引き延ばさない、ミニマルとしての矜持が詰まっている。僕はインスト作品が1曲で8分や9分あったりすると尻ごみしてしまうタイプなのだけれど、インストものなんて言葉がないぶん本能的な衝動で楽しむしかない。本作は、その楽しみ方を10分余りの音世界で示してくれるありがたい作品でもある。だからこの小ぢんまりとしたEPが、ラップや歌モノは聴くけどインストはちょっと… という方への水先人になれば幸いだ。その結果としてこの企画を追いかけ続け、インストもの、並びにEeMuの魅力に気付くことができれば最高だし、僕もそれを楽しみにして彼の動向を追っていこうと思う。(text by 遼)

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EeMu Profile

北海道出身、中学からヒップ・ホップに目覚め、高校の頃には音楽性を確立し、全国のEDWINショップの店内BGMのオファーも来るほど当時は周囲を驚かせていた。その後、自身の多名義によるプロジェクト、様々なアーティストへのトラック提供をはじめ、現在はWEBサイトやCM、ドラマなどテレビ音楽などにも提供している。ブラック・ミュージックからクラブ・ミュージック、環境音楽などにも幅広くセンスに取り込み、仲間からラッパーから、音楽家たちからも愛されるビート・メイカーとしてコンポーザーとしてレーベル「LOW HIGH WHO?」を支え続けている。

EeMu official HP
LOW HIGH WHO? official HP

この記事の筆者

[連載] EeMu

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