2011/08/26 00:00

ELEKIBASS&奇妙礼太郎の日仏学院でのライブをDSD音源で!

2011年7月18日、飯田橋にある東京日仏学院でELEKIBASS奇妙礼太郎のライヴが行われた。なんと、そのライヴの模様を、まるまま高音質のDSDで録音! ハッピーなサウンドとシティ・ポップを思わせるアンニュイな声が魅力的なバブルガム・ポップ・バンド、ELEKIBASS。そしてオープニング・アクトは、情熱と哀愁のある声で、確実に人の心をさらってゆく大阪の酔っぱらい、奇妙礼太郎。日仏学院の中庭&ホールにて、アットホームな夏フェスのような趣で行われたこのライヴ。会場のリラックスした雰囲気、高揚感や臨場感をそのまま閉じ込めて皆様にお届けします。


ELEKIBASS / TOKYOTOWN LIVE 2011 Disc1

価格 :
1)DSD+mp3 : 700円
2)HQD(24bit/48kHzのwav) : 700円

ファイル形式 :
1)DSD+mp3(約1.4GB)
2)HQD(24bit/48kHzのwav)(約560MB)

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ELEKIBASS / TOKYOTOWN LIVE 2011 Disc2
価格 :
1)DSD+mp3 : 700円
2)HQD(24bit/48kHzのwav) : 700円

ファイル形式 :
1)DSD+mp3(約2GB)
2)HQD(24bit/48kHzのwav)(約814MB)

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当日の会場の雰囲気が詰め込まれたデジタル・ブックレット付!

【TRACK LIST】
-Disk1-
01. ELECTRIC WALTS / 02. We all live happily together / 03. All the people come, let's get down / 04. 愛だろ / 05. サマーソーダ / 06. You share the same heart in theory / 07. Almanack / 08. 自警団 / 09. Waikikirhythm / 10. I'm Leaving / 11. Baby it's me

-Disk2-
12. JOY OF A TOY / 13. ベジタブル / 14. Sun to Shine / 15. Dancing on the air / 16. 春色ガール / 17. Cecilia / 18. May inside / 19. 君はコイドロボウ / 20. Skin&bone / 21. Joy of a toy2
-Encore-
22. オーストラリア / 23. パレード / 24. Yeah Yeah Yeah


奇妙礼太郎 / TOKYOTOWN LIVE 2011 (弾き語り全4曲収録)

価格 :
1)DSD+mp3 : 700円
2)HQD(24bit/48kHzのwav) : 700円

ファイル形式 :
1)DSD+mp3(約768MB)
2)HQD(24bit/48kHzのwav)(約315MB)

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Recorded by 加瀬拓真(マルニスタジオ) at 東京日仏学院 2011.07.18
Mixed & Mastered by 葛西敏彦
Recorded & Mastering by KORG MR-2000S DSD Recorder
PA Engineer : 遠藤幸仁(LSDエンジニアリング有限会社)
Photos by Shima Saori & ハタエアヤミ
Directed by 内田武瑠(OTOTOY)
Produced by WAIKIKI RECORDS & OTOTOY


秘密のパーティーがそこにはあった

東京・飯田橋駅の閑静な住宅街に位置する日仏学院。アンティーク調の校舎には様々なフランス語や青・白・赤のトリコロールが所々に配置されている。穏やかな時間と異国情緒が流れるこの場所で、泣き声混じりでストレートに愛と人生を歌い上げる奇妙礼太郎と、底抜けにカラフルでユーモラスなサウンドを奏で、見る者をそのポップ・ワールドへと連れて行くELEKIBASSによる小さな音楽のパーティーが開催された。

7月18日、午後5時。天気は曇り、時折雨がパラつく空模様だ。夏真っ盛りの太陽の光が降り注ぐ感じではなかったが、夏の雨独特の草いきれの匂い、もわっとした空気が肌になじむ気候だった。緑豊かな会場にはセミの声が鳴り響き、夏の風景をひとつ切り取って貼ったような一日だ。夜に近づくにつれだんだんと人が増えて行き、椅子に座りながら談笑を交わす人々やDJの音に身を委ねる人々など、アット・ホームな雰囲気の中皆それぞれがゆるやかな時間を過ごしていた。

空が徐々に暗くなってゆく中で、奇妙礼太郎のライヴが始まる。しんとした空気の中、「ダンスをしてたのさ」とつぶやき、1曲目「天王寺ガール」が始まる。身体の底からひねり出すような声が会場全体を覆っていき、しっとりとした雰囲気に包まれる。奇妙節とも言える、泥臭くて精一杯生きていることを訴えるような力強い声と演奏で、次々と歌謡曲の名曲をカバー。「いぇ~い… 」「せんきゅ~… 」など少し調子はずれなMCに観客も笑顔。そして最後に「天才バカボンの歌」で幕を閉じる。「Genius family バカボン~♪」と英語を混ぜながら、彼と共に会場も声を揃えて「これでいいのだ」と歌う。なぜかその言葉には不思議な説得力があった。おっちょこちょいで決して強い人間ではなくても、お茶目で芯が強くて憎めない。そんな奇妙礼太郎が、自分自身とその場にいる観客、そして世界へ向けて「これでいいのだ」と歌っている。何があってもこの空気に身を委ねることができるのなら、それでいいや。一緒に口ずさみながらそう思った。

彼のライブの後、会場の中で今か今かとELEKIBASSの登場を待っていたら、何やら楽しそうな楽器の音がどこからともなく聴こえてきた。テラスに出てみると、森から出てきたかと思うような奇抜で鮮やかな面を被り不思議な恰好をしたメンバーが会場外のテラスで演奏を始めていた。音楽隊の行進曲のような「ELECTRIC WALTS」を奏でつつ、外でくつろぐ人を巻き込みながら会場の中へ入っていく。

「Oh year!! 」という坂本陽一(Vo & G)の声で観客のテンションもグンッとあがる。「We all live happily together」、「All the people come, let’s get down」とポップな曲が続く。坂本は子どもの頃誰もが夢の中で訪れた、心地よい木漏れ日と少しの妖しさを併せ持つ不思議な森の支配人。これから奏でられるドリーミーな物語をナビゲートしていく。他のメンバーは、支配人と共に「君たちもおいでよ! 歌おうよ! 」と人々を誘う音楽隊だ。その音を聴いた者はたちまちその森の住人となり、手拍子とコーラスを合わせながらそのハッピーな空間を共有していく。

ELEKIBASSは数々の海外ツアーをこなしているということもあり、パフォーマンスはエンタテイメント性抜群。浴衣の女性とセクシーな格好をした海外の女性が手を取り一緒に踊ったり、家族で来ていた小さな子供が精いっぱい手足を動かしはしゃいでいたりと、国籍も年齢も超えたダンス・ダンス・ダンスの嵐。皆一斉に彼らの指揮を合図に踊り続ける。バンド・サウンドに加えてカエルや鳥の鳴き声が出るおもちゃのような楽器を使い、子ども心を思い出すように音を楽しむELEKIBASSの姿に、私もしばし童心に戻りながら気持ち良く踊ることが出来た。彼らの作り出したポップな空間は会場の外にも広がっていき、テラスに出て椅子に座り夜風を感じながら音に耳を澄ますのも気持ち良いものだった。

ライヴ終了後も会場ではお酒やご飯をつつきながらゆったりとした夏の夜を楽しんでいる人が多かった。東京に突如として現れた居心地の良い森。その場にいた人々だけが知っている、秘密のパーティーがそこにはあった。

(text by 碇 真李江) (Photo by ハタエ アヤミ)

ELEKIBASS LIVE INFORMATION

shimokita round up 4
開催日 : 2011年11月03日(木・祝)
会場 : CLUB Que / SHELTER / GARAGE / CLUB251 / 440 / ReG / Daisy bar / Laguna その他
開場 12時30分 / 開演 13時00分

PROFILE

ELEKIBASS
サウンドはハッピー、ライブはパーティなバブルガム・バンドELEKIBASS。ゆるいサウンドとは裏腹にライブ活動は骨太で、of montreal(USA)と数回のアメリカ・ツアーや2007年のジョージア州アセンズのポップ・フェスではDaniel Jhonstonとの競演やツアーで一緒になったBlackKidsやCasper&theCookiesとの交流や、特にELEKIBASSがフェイバリットにあげるThe Apples in stereoのロバートシュナイダーがケンタッキーでのライブを見て、感激しほれ込むなど、アメリカのインディ・ロック・シーンでの活躍は目覚しい。国内ツアーはもちろん、台湾最大フェスへの参加や、数回にわたるアメリカ・ツアーで培われてきたエンターテイメントなライブは必見。ポップなミュージックをロックしてロールしているバンドである。

ELEKIBASS Official Website

奇妙礼太郎
アニメーションズ、奇妙礼太郎トラベルスイング楽団、ALPS! などのボーカルとして活動中。泥臭くストレートで朴訥としたロックンロールから、ラブ・アンド・ユーモアなフォークまで歌い上げ、少し泣き声混じりの切ない歌声と、むき出しのソウルで人々を魅了する。

奇妙礼太郎トラベルスウィング楽団 オフィシャル・ウェブ

ELEKIBASS Archives

Reitaro Kimyo Archives

DSD Live Recording Archives

この記事の筆者

[ライヴレポート] ELEKIBASS, 奇妙礼太郎

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