2010/11/02 00:00

Yumiko Ohno名義のサウンド・トラック! それは舞台の世界を作り上げた

Buffalo Daughterの大野由美子が音楽を担当したダンス・パフォーマンス『The Rainy Table』。珍しいキノコ舞踊団のユーモアと、明るく人間味に溢れたダンスと、アート・ユニットplaplaxによる先鋭的な舞台演出による独創的なパフォーマンスに様々な色彩を与え、物語を生み出すサウンド・トラック。初めてのソロ作品でもあるこの『Music For Dance Performance The Rainy Table』は、観客、リスナーも含め、作品に関わる全ての人々をイメージしながら音楽を作ったという大野由美子らしい、優しさとイマジネーションが溢れている。あらゆる年代の人にこの作品を観てもらいたい、聴いてもらいたいという言葉通りのこの作品について、大野由美子にお話を伺った。

インタビュー & 文 : 佐々木健治

Yumiko Ohnoのソロ・プロジェクトを高音質で!

珍しいキノコ舞踊団×plaplaxによるダンス・パフォーマンス『The Rainy Table』の為に作られた音楽集。Buffalo Daughterで見せる顔とは異なる彼女の才能を、躍動感溢れる高音質のHQDで。

【TRACK LIST】
01. Intro (st-robo mix) / 02. March / 03. 水の中 / 04. Togire Togire / 05. Uma Dance / 06. Shaberu Uma / 07. Animal Room / 08. Mirage / 09. Uma Kage dance / 10. Atama no naka / 11. Ending
Buffalo Daughterの新作もお見逃し無く!!!!

4年ぶりにリリースされた本作は、『物理』がテーマ。『物理』という絶対的なパワーに対する、アート宣言、破壊宣言。これぞ21世紀型、世界の最前線を行くRock!! タイトルは、大量破壊兵器(The Weapons Of Mass Destruction)をもじって、数学破壊兵器=『The Weapons Of Math Destruction』。アルバム制作当初に「ヒップホップのアルバムが作りたい」と山本ムーグが言い出したこともあり、Buffalo Daughter的ヒップホップ考という伏線も持つ。サウンド面においても、海外ツアーなどで鍛え抜かれた確かなバンド・アンサンブル。ゲスト・ドラム松下敦、ゲスト・ヴォーカルにハトリ・ミホ、そしてトータル・サウンド・プロダクション(録音はZAK、エンジニアにはZAKと松田直)により完成された楽曲は武器となって襲いかかる。

近いところがあると思っていました

——まずは、この『The Rainy Table』という舞台作品のサウンド・トラックを作ることになった経緯を教えていただけますか?

大野由美子(以下O) : 『The Rainy Table』という作品自体は、山口県のYCAM(山口情報芸術センター)が珍しいキノコ舞踊団とplaplaxというメディア・アートの集団がコラボレーションしたら面白いんじゃないかということから、企画が出てきたそうです。これまで珍しいキノコ舞踊団の舞台は、既成曲でやることが多かったらしいのです。公演用に作ってもらったことも何回かはあるそうなんですけど、今回はシナリオを作って、最初から最後まで物語になっているようなものにしたいと。それなら、曲も場面場面で作った方がいいんじゃないかと思ったそうなんですね。それまでにBuffalo Daughterで演奏する時や、zakとやっているzakyumikoで、珍しいキノコ舞踊団や、リーダーの伊藤千恵ちゃんに踊ってもらったりという付き合いはずっとあったので「作るんだったら、大野さんにお願いしたい」と言ってきてくれて。実は、私も前から珍しいキノコ舞踏団の為の音楽をやってみたいと思っていたので、やりましょうと。

——それでは、相思相愛だったんですね。珍しいキノコ舞踊団の踊りは、凄くユニークでユーモアがありますよね。そもそも、珍しいキノコ舞踊団のどういうところにインスピレーションを受けていたんですか?

O : 初めて珍しいキノコ舞踊団の公演を観た時、ずうっとニヤニヤして見ていました。トンチの利いた面白さがあるというか(笑)、私の思うユニークさ、何かを見て面白いと思う「笑いのポイント」みたいなものが一致したというか。近いところがあると思っていましたね。

——制作はどのように進んでいったのでしょうか? まず舞台の台本があったんですか?

O : わりと大雑把なものは、最初から最後まであったんです。だけど、細かい内容とかは全然分からなくて… ダンスだから、台詞とかはないんですけどね。美術がこんな感じで、全体としてはこういう風にしたいんだけれど、ダンスはできあがっていないっていうのがほとんどで。だから、ダンスは音楽制作している時はほぼ見ていなかったです(笑)。

——へー!(笑) ダンスを見ない状態で作るというのは、大変じゃないですか?

O : そう。最初に、笑いのポイントが同じだと思っていたんですけど、私がこうしたいと思っているイメージと、伊藤千恵ちゃんが思っている珍しいキノコ舞踊団のイメージがやっぱり微妙に違っていて。だから、作る前に何点かダンスの動画をいくつかピック・アップして「私はこれが面白いと思うんだけど」って観てもらって確認してみました。そうしたら、ちょっと違うかなーと(笑)。

——ダメだしが(笑)。

O : ここはいいけど、そこはあんまり好きじゃないとか(笑)。二人の共通するポイントが見つけられなくて、最初は少し時間がかかったかな。

——こういう拍子でとか、こういうテンポでとか、そういうものもなかったんですか?

O : 最初は全くなかったんですよ。だから、どこから取り掛かっていいか分からなかったですね(笑)。でも、途中からどういうテンポがいいかという話をお互いがし始めて、それでやっと分かってきたんですよ。それで、BPMというものを説明して(笑)。このBPMだとテンポはこんな感じみたいな。だけどBPMの数字を言っても、すぐどのくらいなのかはわからないので「ドラえもんの曲は、BPM125です」とか言って(笑)。

——ハハハ!

O : そんな感じで、ドラえもんが基準になっていましたね(笑)。

——なるほど。でもそのやりとりの中で、例えばこれだと踊れない、これだと踊れるっていうやりとりが出てくるわけですよね。

O : 「Mirrage」という曲は、最初は歌詞を入れてほしいと言われて作ったんですけど、ミックスの具合なのか、ちょっと歌の印象が大きすぎたみたいで(笑)。歌が前面に出てくると、ダンスと合わなくなるみたい。それで、その前に「ラララ」で歌っているデモがあったんだけど、やっぱりそっちにしてほしいと言われて、直前にデモをzakが作り直しましたね。

——この音源では、その歌詞付きのヴァージョンになっているんですね。

O : そう。公演の時には、本番ではこの歌入りヴァージョンは流れないんだけど、公演が終わって、客出しの時に流してもらいました。歌詞もその公演をイメージして書いたものだったから、使わないのはもったいないなと思って。最後の方になってくると、「こういうジャンルの曲がいい」とか、そういう説明の仕方もててきました。「こういう曲がいい」みたいな感じで曲もいくつか送ってくれて。誰の曲だったか忘れたんですけど、その中にJAZZの曲があって、こういう曲がいいと。でも、私はJAZZとは縁遠いところの人でやや困惑しました。その曲を少し聴いて、少し動画もついていたから、それも観て。ああ、なるほどねーと(笑)。それは、JAZZっぽい曲で、動物を表現したいと。人間の体で動物を表現したいから、ジャングルっぽい感じでもあるんだけど、スティール・ギターも入って、エキゾチックな要素もある曲… (笑)。

——凄いですね(笑)。

O : そう(笑)。でも、私はスティール・ギターは弾けないので、Sunshine Love Steel Orchestraを一緒にやっている田村玄一さんがスティール・ギターもやっているから、スティール・パンを叩いてもらった後、スティール・ギターも入れてもらってバッチリはまりました、一応リクエスト通りの曲にはなったと思って。それが「Animal Room」なんですけど。メイン・テーマというか、メインのフレーズをJAZZ風にしようと思って、まずはオルガンでメロディを弾いて。だけど、ドラムがないとJAZZっぽくならないとzakにも言われたので、近所に住んでいる芳垣安洋さんに電話をして、1曲叩いてもらって(笑)、私もベースでベーシックなコードを弾いて。だけど、コードの音数が足りなくてスカスカに聞こえて。でも田村さんのスティール・ギターが入ったら、素晴らしい1曲になったんですよね。綱渡り的に出来た曲というか(笑)。

——今回のように、ミュージシャンじゃない人のオーダーに応えていくのは初めてですよね。それは新鮮でしたか?

O : そうですね。だから、最初はどう表現していいか、分からなかったですね。彼女もいっぱい音楽を聴いているから、イメージはあるんですよ。だけど、それを口で説明するのは難しくて。だから「好き」、「嫌い」の基準で決めていくこともありました。

——感覚的な話になってくる。

O : そうそう。だから、その「好き」な方に入るように(笑)。最初は曲を出しても「そういう方向じゃなくって、こういう感じ」というのは2、3曲ありましたけど、その後は、だいたい渡せばそのままOKでしたね。

聞いてもらう目的を絶対に考える

——逆に、途中でダンスを見に行くことはあったんですか?

O : 制作する前に1回だけ稽古場に行ったことがありましたね。キノコさん側からも言われていたのですがダンスを作っている途中だったんです。最初の10分くらいの部分を3、4時間ずっと修正しながら作っていて。だから… 途中でもう見に行くのをやめちゃいました(笑)。

——(笑)。

0 : ある程度は感覚的にどういう踊りを作るというのは分かるんですね。だけど、それをどういう風に作っていくのかなと思って見に行ったんです。でも見ている間では全然進まないから(笑)。この過程を見ながら作るのは難しいなと途中で諦めました。

——今回は、初ソロ作品でもありますが、1人で楽曲を全て作っていく作業も初めての経験ですよね。

O : Buffalo Daughterでも1人で作曲をするということはあるんです。でも、メンバー全員で演奏していくと、ほぼ確実に少しずつ変わっていくんですよ。1人で全部を管理して曲を作っていくことはやらないバンドだから。今回は、1人で全部曲を作って、演奏して。それは初めてでしたね。

——1人でやるからこそのプレッシャーとかはありましたか?

O : いや、それよりは楽しかったですね。1人で全部やって、1つ音を入れたらもっとこうしたいというのがどんどん出てくるんですよね。だけど、それをzakが準備しなくちゃいけないから、「えーっ! 」とか言われながら(笑)。でも、zakもいろいろ「こういう音があったら、えんちゃうの? 」みたいな提案もしてくれたし。楽しかったですよ。

——今回、どういうイメージを持って楽曲の制作にあたったんでしょうか?

O : 音楽を作る時には、どういう人たちに聴いてもらうのかという目的を絶対に考えるんです。キノコの踊りは、ご年配の方から、子供までいつ見ても楽しんでもらえる踊りだから。自分が子供の頃に戻った時みたいな気分になれるというか。子供の頃は、やっぱり体を動かしていたじゃないですか。その感覚をずっとやってくれている人達だと思うんです。凄く無邪気というか。何も考えないでも、体が動く。だから、音楽を作るうえで、本当に幅広い人達に聴いてもらわないといけないと思って。朝から晩まで、生活しながら、どういう音楽を作ろうかずうっと考えていたんです。散歩に出ても、家にいても。何か音楽を聴いてインスピレーションを得るという感じではなくて、生活をしながら聴こえてくる音からインスピレーションを得るという感じでしたね。やっていくうちに、生活のリズムだったり、人間そのものがベーシックにあった方が、この作品はいいんだなと分かっていったんですね。

——珍しいキノコ舞踏団の人間性が反映された音楽ということですか?

O : キノコの人間性だったり、踊りの面白さだったり。やっぱり、踊っている人が映える曲じゃないと… パッとしない公演は観たくないし(笑)。この人だったら、こういう動きをしてくれるんじゃないかとか想像して。

——その上で、舞台を観てくれる人をイメージすると言う感じですか。

O : そう、子供にも観てもらいたいし、自分の親ぐらいの人にも観に来てもらいたい。もちろん、同い年くらいの人にも。あらゆる年代の人に観てもらいたいという思いがベーシックにあったから。それと、伊藤千恵ちゃんから内容的には1つのお話にすると話があったから、映画のサウンド・トラックみたいに考えて。サウンド・トラックだと、全部聴いていった時に1つのフレーズが全体通して同じとか、そういうフックがあったりするじゃないですか。そういう作りがいいとは言われていたんです。メロディがなんとなく似ているとか。後は千恵ちゃんから、物語のテーマとして、水と馬、それと家族というお題があったんですよ。『The Rainy Table』のテーブルには、家族が戻ってくる場所という意味があって。だから、その3つを意識しました。最終的には、音楽はバッチリだったとは言ってくれたから、よかったと思って(笑)。

——それでは、実際の舞台を観た時の感想は?

O : もう大感激でしたね。涙を流しちゃって。普通は、ダンス、舞台の為に音楽を作ったから、裏方的な目線で観るんだと思うんですよ。だけど、そうじゃなくて、私の音楽にこんな素敵なダンスがついている! plaplaxの演出や技術、素晴らしい衣装も私の音楽につけてくれていると感激しちゃって(笑)。

——大野さんの音楽が主役で(笑)

O : そうそう(笑)

——plaplaxの映像技術と発想も素晴らしかったですよね。あの空間演出は凄いなと。舞台を縦にも横にも立体的に使うし。

O : 本当に素晴らしいですよね。後ライヴ・カメラみたいなのを使って、踊っているところをその場で影を映すんだけど、黒い影じゃなくて花柄の影になっているとか。

——ありましたね。

O : そういうこれまで見たことない技術がたくさんあって驚かされましたね。制作の最後の方ですけど、1度だけ全体ミーティングがあって、作品に関わっているほとんどの人が出席して、状況報告をしたんです。その時に初めて、plaplaxさんのチームとお会いしたんですよ。その時、音楽は八割方できていたんですけどplaplaxの方々に「音楽に凄く助けられています」って言ってもらえて。それまでは、これでいいのか自信がなかったから、ホッとしましたね。

——実際、舞台を観ながら、大野さんから意見を出すことはあったんですか?

O : 音楽はポン出しの要領でやっていたので「ここが遅かった」とか音量、音質で気がついた時は、舞台が終わった後に言っていましたね。後、公演を行った全ての会場でzakがスピーカーの位置から全て音響をセッティングしてくれました。どの会場も最初に行って。それをやったことで、音響は本当に違ったと思いますね。

自分も解放されながら演奏する

——制作時には、リスナーが音楽だけ独立して聴くことはイメージされていないと思うのですが。それとも、こういうサウンド・トラックとしての発表も意識して制作されているのでしょうか?

O : 最初は、本当に舞台で使ってもらうことしか考えていませんでした。最初に山口で公演をやった時に、終演後に音楽が凄くよかったから、CDはないのかと言う問い合わせが多かったらしくて。それで、スタッフの方がCDあった方がいいんじゃないですか? と。東京公演が1ヶ月後にあったので、CDRに焼いただけだったんですけど、それを会場で販売させてもらいました。

——そのCDRの反響はどうだったんですか?

O : それが凄く売れちゃって、自分の家でCDRを焼いていたんだけど、毎日焼いていかないといけないみたいな状態で(笑)。毎公演ずつ、30枚くらい売れていたんですよ。だいたい、200人くらいの劇場だと思うんですけど。

——それは凄いですね。今回はそれを手直しした形ですか?

O : 本当は生のストリングスが良かったけれど、時間がなくてできなかった部分があったので、そこを入れ直しました。後は公演の中で凄く好評だった、馬が喋っている台詞(「うましゃべり」)があるんですけど、それは会場で売ったCDRには入ってなかったんです。それもちゃんと収録しました。

——ちなみに、これはどなたが馬役をやられているんですか?

O : この舞台でもカメラマンをやられている片岡陽太さんですね。ずっと珍しいキノコ舞踊団の写真を撮っている方だそうで。キノコは、日大芸術学部でできた舞踊団で、関係者もその流れで多いそうです。皆さん多才で片岡さんもカメラマンなのに凄くいい声ですよね。

——ですよね。カメラマンの方なんですね。驚きました。じゃあ、「うましゃべり」は大野さんは関わっていないんですね。

O : 私も公演で初めて観たの(笑)。リクエストもあるし、入れましょうと。

——なるほど。ところで、この作品でもスティール・パンが使われています。Sunshine Love Steel Bandとしての活動もされていますが、そもそも大野さんがスティール・パンを演奏しはじめたのはいつ頃ですか?

O : 最初はヤン富田さんに誘われた時にはじめたんですけど、それはほとんど活動していないから、本格的にやりだしたのは3年前に始めたSUNSHINE LOVE STEEL ORCHESTRAからですね。それまでも、客演的に参加したりはしていましたけど、バンドとして本格的に活動しているのはS.L.S.Oです。

——スティール・パンの魅力はどういうところでしょう?

O : やっぱり、音の響きかな。アコースティック楽器って、電気を通してないから、優しい音がするじゃないですか。スティール・パンも優しい音がするんですけど、きつく叩くと、凄い音が出るんですね。テンションがあがる。それに、叩いただけで、海とか空とか天気のいい日とか、そういう気持ちよさが出てくるんですよ。やっぱりカリブ海の楽器だなと思って。明るくなる楽器というか。気持ちに凄く作用する音ですよね。

——初歩的なことしか分からないんですけど、考え方としては木琴に近いイメージなんでしょうか?

O : 叩けば音が出るという意味では、木琴とかマリンバに近いです。胴が長いと低音になる。低音を響かせるには、胴が長くないといけないから。後は、ベースのスティール・パンになると、1個の音盤が凄く大きくなるんですよ。木琴だと、低音になるにつれて太くなっていくじゃないですか。それと同じで。反対に、高い音の音盤は本当に小さかったりするんです。

——音の並びとか凄く難しそうですよね。

0 : ギターやピアノとかとは全く考え方が違うんですよ。音の配列ももっと数学的というか。覚えるまでは大変ですよ。しかもスティール・パンでもパートによって並び方が違うから、何回も叩かないと覚えられない。

——なるほど。大野さんがやられているトリプル・チェロというのは、中音域のパートになるんですか?

O : ベースの少し上くらいのパートで、普段はバッキングをやっているんだけど、メロディもできるし。弦楽器のチェロと同じくらいのパートで凄くエレガントな音が出るから、凄く好きなんです。

——じゃあ、その音色が好きで、トリプル・チェロにしようと思われたんですか?

O : 買うまではそのパートは見た事がなかったので音は聞いていませんでした。ヤンさんがオーケストラを作るとなった時に、誘ってくださり、ヤンさんがトリニダード・トバゴにこれから行くから… と、楽器も買ってきてくれることになって。最初はどのパートにしたら良いかよくわからなかったけど、低音が好きなので低音の方が良いなと。ベースだと1本のドラム缶に3つくらいしか音盤が入らないんですよ。だから、ベースだと6本から9本で1セットなんです。それだと、家の広さの問題もあるし、移動もトラックが必要だから、ベースはちょっと無理だなと思って(笑)。チェロなら、トリプル・チェロというドラム缶3本分のパートもあるし、車で運べるし丁度いいんじゃないの? みたいに言われたんです。だから、ヤンさんが半分くらい決めた感じですね(笑)。

——ちなみに、Buffalo Daughterとしては、今年またアルバムを発表されて、Buffalo Ranchという自主レーベルも設立されました。また節目的な年だとは思いますけど、これからどういう活動をされていこうと思われていますか?

O : Buffalo Daughterは何でも試せる場所なので、これからもドシドシいろんな事をやっていこうと思ってます。Sunshine Love Steel Orchestraも並行してずっとやっていくんですけど、個人的にもいろんな人とライヴをやりたいですね。今年の五月に小山田(圭吾)君とやったことがあって。彼とはこれまでも何回か、3人とか4人でやったことはあったんだけど、2人だけは初めてでした。面白かったから、またやれたらいいけど。彼が忙しいから(笑)。

——ライヴの魅力はどういうところに感じられますか?

O : お客さんが観ている前で、自分も開放されながら演奏する。その演奏をお客さんが喜んでくれるっていう貴重な時間を体験することが楽しいです。みんなが、ライヴが終わった後に「よかった」って言ってくれるのが凄く嬉しくて。まあ、変だったと言う人はあんまりいないと思うんだけど(笑)、自分は凄く緊張して、どこまで頑張れるか無心で演奏するけど、終わった後にお客さんがニコニコしていると、一緒に楽しい時間が過ごせた事をすごく幸せに思います。だから、もっといろいろなことができるようになればいいなとは思いますね。

大野由美子 profile

音楽家 / bass、mini moog 、triple cello pan奏者。元ハバナ・エキゾチカ、現Buffalo Daughter。Buffalo Daughterのメンバーとして現在までに6枚のアルバムを発表、世界を舞台に活躍している。2010年、『The Weapons Of Math Destruction』を7月に発表したばかり。他には、ヤン富田主催のAstro Age Steel Orchestra、立花ハジメとLow Powers、zakとの即興ユニットzakyumiko、LITTLE TEMPOの土生"TICO"剛、田村玄一とのSunshine Love Steel Orchestraとして活躍。小山田圭吾とのsmallBIGSも始動予定。

Buffalo Daughter HP

珍しいキノコ舞踊団 profile

1990年、日本大学藝術学部演劇学科に在籍中の学生により結成される。様々な空間で立ち上がるダンスを観客とともに体験し、それぞれの場所、それぞれの身体がもっているダンスを探り、楽しむことを主題としている。また、劇場での作品上演のほか、美術館の中庭、ギャラリー、カフェ、オフィス、倉庫や公共広場など、大きさや形態も異なる特異な空間での公演も積極的に行なっている。代表作「フリル(ミニ)」は、日本舞踊批評家協会新人賞、千年文化芸術祭協賛企業特別賞を受賞し、フランス、タイ、インドやニューヨークなどで上演された。

SPECTACLE in the farm
11月27日、28日@那須高原
SPECTACLE in the farm 公式HP

珍しいキノコ舞踊団HP

plaplax profile

近森基、久納鏡子、筧康明を中心に2004年に設立。主にインタラクティブ・アート分野における作品制作を手がける。作品制作で培った技術やセンスを活かし、公共空間、商業スペースやイベント等での空間演出や装置・コンテンツ制作、プロダクト・デザイン、大学と共同での技術開発など幅広く活動している。

株式会社プラプラックス HP

この記事の筆者
佐々木 健治

新宿ROLLINGSTONEレジデントDJ。 現在、毎週木曜日tutti fruttiをはじめ、平日週末問わず、プレイ中。 新宿を根城とするロックパーティ『Lamp session』主宰(現在、活動休止中)。 音楽に関する文章を書いてます。 ROCKが主食の雑食主義者。FUNKでPUNK。年代、ジャンルを縦横斜めに駆け巡り、GROOVEを生み出す。 日々、勉強。日々、ほろ酔い。

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