2010/09/10 00:00

京都にて歌いはじめ、現在は主に東京で活動している富山出身のシンガー・ソング・ライター、ゆーきゃん。『ゆーきゃんからのてがみ』は、彼が国内外を問わずリスペクトしているミュージシャンにてがみを書くコーナーです。丁寧に綴られたお互いのやりとりを、本のようなレイアウトで楽しめる、”BCCKS”というウェブ・マガジンにまとめました。今回のお相手は、アコースティック・ギターとブレイクビーツを織り交ぜた、フォークトロニカを展開中の3人組swimmingpoo1。シンガー・ソング・ライター兼トラック・メーカーの根岸たくみに話を聞きました。

swimmingpoo1 / how to enjoy swimming
環境音やアコースティック・ギターの心地良い音色を中心に、ROMZ周辺、エイフェックス・ツインから影響を受けたズキバキ・ビートが優しく融合。ゲスト・ボーカルに、Gutherの日本ツアーで前座を務めたmurmur(マーマー)、07年日本のエレクトロニカでNo.1セールスを記録したmatryoshka(マトリョーシカ)も参加し、ゆらゆら揺れる水に包まれるようなファンタジックなフォークトロニカが誕生。

1.underwater photography / 2.butterfly stroke / 3.Sound travels through water / 4.cast puzzle / 5.nan madol / 6.nature museum / 7.crystal lake - not friday the 13th / 8.riverside children / 9.submarine

message from youcan

ことばを必要としない音楽に向かって、どうやってことばを使えばいいのかという問題には、いつも頭を悩ませる。
今回てがみを書くことになったのは、swimmingpoo1。まだ会ったことも、ライブを見たこともない。3人組の“フォークトロニカ”グループだと、資料には書いてある。リーダーの根岸さんは「シンガー・ソング・ライター兼トラック・メーカー」だというのだが、新しいアルバムの『how to enjoy swimming』には、うたがない。ゲストで参加しているボーカリストたちの個性的な「声」も、シンガーとしてではなく、あくまで音楽の一要素として起用されていた。

何を尋ねようか。何を尋ねればいいのか。分からないままに、とにかく作品を聴いた。何度も何度も、こんなに一つの作品を、短い時間で何度も聴き倒したことはないような気がする。やがて浮かび上がってきた、この「音楽」の生み手と話したい、という欲求の成果が、これ。

→swimmingpoo1×ゆーきゃんのてがみの続きはこちらから

PROFILE

swimmingpoo1

2003年、根岸たくみを中心に、望月ゆうさく、阿部ともなりと共に結成。影響を受けた音楽は、七尾旅人、DE DE MOUSE、ボーズ・オブ・カナダなど。名前が示す通り、水辺を泳ぎはしゃぐ子供達の夢の中のような世界を、環境音やアコースティック・ギターで演出。音楽と共に、その世界観やストーリーを絵本のような絵柄で表現し、それがヨーロッパを中心に支持を集める。 アート・ワークは、彼らのイメージに近いことから、活躍中のゲーム・クリエイター倉島一幸氏が担当している。1stアルバムのPVは、09年にヨーロッパNo.1の評価を獲得したNintendo Wiiゲーム「王様物語」(海外題:Little King Story)に収録され、主にヨーロッパで大きな反響を呼んだ。 海外のレビュー・サイトをインターネットで検索すれば、swimmingpoo1のPVが人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の画像などと並んで表示されるだろう。フランスのケーブルTV「No Life」では、なぜか土屋アンナ、PUFFYらと共に「これがジャパンの音楽文化の先端だ! 」と紹介されるなど、一部のカルト・マニアのハートをがっちりとキャッチしたのであった。 なお、国内では、このPVがテレビ朝日のブロスタTVアワード、PV部門で2008年度グランプリを受賞している。もちろん今作でも、彼らの空想世界の一部を切り取ったかのようなPVにファンから期待の声があがっている。
swmmingpoo1 official website


ゆーきゃん

富山出身のシンガー・ソング・ライター。京都で歌い始め、現在は主に東京で活動している。アシッド・フォーク/サッド・コアを体現するようなその声と日本語詩は、聴くものに儚くも強烈な印象を残す。弾き語りのほか、サポート・メンバーを加えたシティ・ポップス・バンド「ゆーきゃんwith his best friends」、関西アンダーグラウンドが誇る鬼才ダブ・トラック・メーカーとのコラボレーション・ユニット「シグナレス(ex.ゆーきゃんmeetsあらかじめ決められた恋人たちへ)」、Limited Express (has gone?)のJJ、PARAの家口茂樹らとのバンド「conterattack from the babymoles」など活動は多岐にわたる。京都で開催されるD.I.Yフェス「ボロフェスタ」主催メンバーのひとり。「生まれ変わったら天使になりたい」と言ったとか言わなかったとか。

BACK NUMBER

各てがみのBCCKSページにとびます。

#12 長谷川健一

#11 テクマ!

#10 oono yuuki

#9 未知瑠

#8 enami Taisuke

#7 オオクボ-T

#6 キツネの嫁入り

#5 Akron/family

#4 Qurage

#3 and Young...

#2 Mirah

#1 とうめいロボ

BCCKSとは?

「本のようなもの」「ノートのようなもの」「本屋さんのようなもの」をweb上で作ることができるサービス。
写真集、雑誌、マンガのような、慣れ親しんだ「本のようなもの」を作ることができます。また、日々気づいたことを書きつづる日記のように使うことや、好きな本や自分に関係ある本などをまとめて並べることもできます。
BCCKS : http://bccks.jp/

この記事の筆者

[レヴュー] swimmingpoo1, ゆーきゃん

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