2016/08/22 15:50

MOONRIDERS「TOKYO, ROUND & ROUND」

30周年以来の復活の序章となる作品、遂に解禁!

ネオ・ニュー・ウェイブから全方位ロックファンへ!?

2006年以来の活動再開の序章となる新曲が届いた。 今回は配信という形で届けられることになった1曲であり、アルバムで早く届けてほしいという気持ちはあるが、「MOONRIDERSの新曲」と聞くだけでにやけてきてしまう。伝説のバンドがいくつも鎬を削っていた日本のロック黎明期を気にしてきた人なら、そんな人も多いだろう。

鈴木慶一氏の仕事として最も記憶に新しいのは、曽我部恵一とのダブル・ケイイチでの共作(間違いなく名盤!)、「ヘイト船長とラヴ航海士」である。MOONRIDERSほど硬質な手触りはなく、はちみつぱいほどフォーキーでもなく、そのどちらにも振れずに両方のケイイチ・ファンに語りかける「新しいバンド」としての触感を帯びていた。この傾向は、ひょっとしたらMOONRIDERSの新作にも現れるのではないだろうか。

XTC以降のニュー・ウェイブやテクノ歌謡を俯瞰できた世代から、このヘイト船長~や30周年の活動から最新作に出会うことになる世代では、ひとまわりもふたまわりも差がある。なんたって結成30周年を過ぎたのである。しかしこの新曲は、「MODERN MUSIC」や「NOUVELLES VAGUES」の頃のニュー・ウェイブっぽさやメロウネスはなくても、新たな章の幕開けをさらに期待させてしまう、ポジティブさと相変わらずさをいっしょくたにして進み出す名曲だ。 前作から生演奏にこだわっているという氏の発言からすると、76年の「火の玉ボーイ」のような超名盤が誕生する可能性だってある。 いずれにせよ、XTC世代・アークティック世代のどちらに語りかけても化学反応のおこるムーンライダーズを次のアルバムで作ってしまうのではないだろうかという気がしてならない。ダブル・ケイイチによる航海図=最新作の傾向、と結びつけると早とちりだが、「ラブ航海士」との旅路以降、新たなMOONRIDERSを発見できる期待は高まっている。ひねくれてるけどちょっと泣ける、あいかわらずのMRも1月、2月の新作に期待はしてしまうのだけど・・・

もうしばらくはこの曲で次のアルバムを占いながら、にやにやして過ごすことになりそうだ。(text by 南日久志)


NEWS

輝く! 日本レコード大賞

なんと! 鈴木慶一のソロアルバム『ヘイト船長とラヴ航海士』が、

第50回「輝く!日本レコード大賞」の優秀アルバム賞に選ばれました。

http://www.tbs.co.jp/recordaward/

moonriders LIVE SCHEDULE

Tokyo,Round and Round 2008
2008/12/10(Wed)@渋谷AX
OPEN/START 18:30/19:30
adv 1F指定 6,300 2F指定 6,300 1F立見 5,250 

新宿LOFTマンスリー公演
2009/1/14(Wed)@新宿LOFT
2009年2月18日(Wed)@新宿LOFT
2009年3月18日(Wed)@新宿LOFT
各日OPEN/START 18:00/19:00
adv 4800(+1 drink)  

LINK

moonridersのrecommuni page https://ototoy.jp/them/index.php/ARTIST/1885/

moonridersのホームページ http://www.moonriders.net/

moonridersのMY SPACE http://www.myspace.com/moonriders1976

鈴木慶一さんのrecommuni page https://ototoy.jp/them/index.php/ARTIST/490/

鈴木慶一さんのホームページ http://www.keiichisuzuki.com/top.html

鈴木慶一さんのMY SPACE http://www.myspace.com/keiichisuzuki

岡田徹さんが主催するvalb label http://www.valb.info/

白井良明さんのrecommuni page https://ototoy.jp/them/index.php/ARTIST/1886/

白井良明さんのホームページ http://tonpi.net

かしぶち哲郎さんのrecommuni page https://ototoy.jp/them/index.php/ARTIST/4029

かしぶち哲郎さんのホームページ http://kashibuchi.com

鈴木博文さんのrecommuni page https://ototoy.jp/them/index.php/ARTIST/251

鈴木博文さんが主催するメトロトロン・レコード http://metrotron-records.com

鈴木博文さんのMY SPACE http://www.myspace.com/hirobumisuzuki

moonridersのOfficial Fan Site http://www.moonriders.com/

moonridersのmixiコミュニティhttp://mixi.jp/view_community.pl?id=3332

アルバム『センチメンタル通り』1枚だけを発表し解散した、はちみつぱいを母体として、75年に結成。翌年、鈴木慶一ムーンライダーズ名義で1stアルバム『火の玉ボーイ』をリリース。ダブル・ネームでクレジットされたのは当初、鈴木慶一のソロ・アルバムとして制作が進められていたためだ。この作品は、ラスト・ショウ、ティン・パン・アレイ、矢野顕子といった面々も参加し、「東京のロマンティシズム」を描き出した秀作として語られている。当時から幅広い音楽的視野をもっていた彼らは、ロックン・ロール/ジャズ/ファンクなどのテイストを取りこみ、独自のスタイルをいち早く掌握しはじめていた。また、77年に発表されたアルバム『ムーンライダーズ』では、スパークスや10CCを彷彿させるモダン・ポップにアプローチし、ニュー・ウェイヴの先駆け的な楽曲を披露。実験性を併せもつサウンド・スタイルを提示した。 その後もアルバム毎に異なる音楽要素を吸収/反映させた作品をリリースし続けるが、86年の『ドント・トラスト・オーバー・サーティー』発表後、「異様なバンド・ブームで気持ちが萎えてしまったから」を理由に、5年間活動を停止。メンバーはそれぞれソロ・ワークスを展開。91年『最後の晩餐』発表と共に再始動。96年リリースの結成20周年記念アルバム『ビザール・ミュージック・フォー・ユー』には矢野誠、矢野顕子、糸井重里、野宮真貴といったムーンライダーズゆかりの人々が参加し、話題となった。彼らの時代の半歩先を行く先鋭性と特定のサウンド形態にこだわらないハングリー精神は、息の長いリスナーから熱い支持を得ている。

CLOSE UP:ECD

CLOSE UP:大橋トリオ

CLOSE UP:SAKE ROCK

CLOSE UP:朝日美穂

この記事の筆者

[レヴュー] Moonriders

TOP