2008/09/24 00:00

生粋のジャム・バンドが行き着いた場所。ただひたすらに、気持ち良い音が鳴る所。

1996年結成と決して短くないキャリアを持つジャム・バンドpoodles。2nd album『STREAMIN' BLUE』以降、新たにZEROのドラマーであったKUJUN、安藤淳平(BASS)、HBのmuupy(percussion)、元犬式のアリゾノハヤト(PA&DUB mix)が加入し、新たなフェーズに突入。新横浜の20畳以上あるというDIAMOND STUDIOにてジャムリ続けるだけでなく、渚ミュージック・フェスティバル等の野外イベントにもひっぱりだこ。コンスタントにジャムとライブを繰り返し続けた事は、ニュー・メンバーとの新たなるグルーブを構築していく上で、最適の環境だったように思う。

そんな状況下で届けられたアルバム『OTHER SIDE』は、何よりも素晴らしく音が良い。もう絶対に、パソコンやラジカセのスピーカーではなく、ヴィンテージのステレオ・スピーカーで、ミキサーの低音つまみを少しあげて聴くべきだ。レンジが広く、poodlesのライブ・バンドとしての躍動感を完璧に捕えている。3人が録音技術を持つというメンバーと、プロデューサーも兼任したKUJUNのサウンドへの意識の高さが伺える。その音の良さがピークに達するのが、CDではラスト「Sandalwood」。音の数は増えず、パーカッションが波のように響き延々と反復する。後ろから繊細なハイハットの音、太くて温かいギターの響き、腰にくるベースの甘いうねりが、ゆったりと絡み合い、全ての音の粒子は同じ方向を向いて、まっすぐに前進してくる。とにかく気持ち良い音を鳴らし続ける事。poodlesが3枚目で切り開いた新境地である。配信のみで聴ける13曲目の「CYCLE」もベスト・トラック。「Sandalwood」からの流れは、深く深くにズブズブと沈んでいく本アルバムのクライマックスなのだ。

長い尺の楽曲を操るジャム・バンドにとって、曲をどのように紡いでいくかは、リーダーの人間力が大きく左右する。poodlesの延々と漂うやさしげなグルーブは、リーダー榎本の超一流マエストロのなせる業である。本作を聴くと、ライブで真ん中に陣取り、パーカッションを叩きながら、笑顔と共に楽曲を上げ下げしていく彼の映像まで浮かんでくる。poodles一番の魅力であるその姿を刻み込んだ本作に、またもや感服してしまうのである。 (text JJ)

poodles : OTHER SIDE / LABEL: wio wio sounds

1 Trail At Dawn 
2 Jojo 
3 On The Shoreline 
4 Cave 
5 Fake Dub 
6 ∞∞∞∞ 
7 Bee 
8 Baila
9 3rd Stone
10 Tropism 
11 Sandalwood 
12 Cycle
13 As far as I look around it
All Songs by poodles / Except M4, 8, 9 by poodles + Kazuhiro Hodoshima
Producer : KUJUN (ANORE Inc.)
Mix : poodles
Mastering : Kentaro Kimura @ Kimken Studio
Recording & Rehearsal Studio : DIAMOND STUDIO
Design : Daisuke Kato (Kato-chin club.)
Photograph : Genro Kitajima, Chihiro Iijima, ナカザワ カナ


対談相手は、ピアニカ奏者&トラックメイカーのあらかじめ決められた恋人たちへ

ピアニカ奏者、トラック・メイカー池永正二によるソロ・ユニット。ニュー・ルーツ、ステッパーズをルーツとしながらも'今'的なビート、レゲエを基本とした色彩感のあるベース、オーガスタス・パブロばりのメロウなピアニカを基調とする。そこにゴダール的コラージュ、エンターテイメント性溢れる緩急鋭いロック的曲展開、映像的アルバム構成、サウンドスケープ、ソフトロック的音色、サイケ、ポップス、ノイズといった、池永のアンテナがキャッチした多様なマテリアルが挿入され、安易なカテゴライズ不可能な唯一無二の音風景を描く。哀愁の中に潜む狂気、猥雑さの中で輝くイノセンスという相反する要素が常に内包されているその作風は、映画界、演劇界からも注目を浴び、今までに多数のサウンドトラックを手がけている。

10月15日に渾身の3rd album「カラ」をmaoより発売する。10月中旬、あらかじめ決められた恋人たちへの特集ページアップ。
 

ボーナス・トラック「oyayubi」について

まとめDLをして頂いた方には、ボーナス・トラック「oyayubi」が特典としてつきます。

poodles 3rd album 『other side』

2006年に2nd album『STREAMIN'BLUE』発表後、drumの宮澤が脱退。その約一年後、acoustic G 程島が脱退したかわりに、percussion&didjeridoo、bass、drum、PA&DUB mixが加わり六人編成になってから、初めてのalbum作品。

2nd albumの制作時からゲストで参加していたdrum KUJUNが3rd albumをプロデュースする事になる。

どんな空間にもすんなり溶けこむ自然音とエレクトリックサウンドの融合。

バンドメンバーに、PA&dub エンジニアを加えることで、いままで以上にライブ サウンドデザインに重点をおいている。今回の録音は、ガレージスタジオにて、楽器、機材を持ち込んで、できる限りの工程をメンバー内で創っている。

是非とも、野外、箱、問わずライブに足を運んで、新らたな、P∞dles!!!!!!

人力ビート、プリミティブグルーブ、ライブダブミックス空感を生で体感していただきたい。

POODLES LIVE SCHEDULE

2008/10/05(Sun)@渋谷 SECO lounge「GOOD & EVIL NIGHT vol.6」
open 18:00 door 1,500
w/Oigoru, Ethno-Exotica with Coco Ayumi
Dj: DJ Yogurt, Takeru John Otoguro
2008/10/12(Sun)@西麻布 SuperDeluxe 「円○満」
open/start 18:50/19:00
door 3,000
2008/10/13(月・祝)@港区台場 OPENCOURT ~渚 Music Festival 秋「風Stage」~
adv/door 3,000/4,000

LINK

poodles website

http://www.ne.jp/asahi/poodles/web/

poodles myspace

http://www.myspace.com/poodlesjp

poodles drum KUJUN official web site

http://www.anore.co.jp/kujun/

パーカッションmuupyの別バンドHB

http://www.myspace.com/hbhardblack

アーシーなリズムにサイケデリック・ギターが絡み合う、オーガニックなサウンドが持ち味のインストゥルメンタル・バンド。スピリチュアルで綿密なアンサンブルは、人間の持つ複雑に入り組む繊細な精神世界が思い起こされる。土壌的かつプリミティブなグルーヴは、躍動感を煽り生命力に訴え続ける。 2003年にファーストアルバム『空感』、2006年5月にはセカンドアルバム『OTHER SIDE』をリリース。渚Music Festivalなど野外イベントやライブに出演する。そして待望のニュー・アルバム『OTHER SIDE』を、7月に発売。 プロデュースは、メンバーでもあるKUJUNが担当。新横浜の「DIAMOND STUDIO」にて、セルフ録音された。

Members
Mineo Ogasahara (Guitar)
eno (Percussions)
KUJUN (Drums)
Junpei Andoh (Bass)
muupy (Percussions)
Hayato Arizono (Sound Engineer)

session#1、朝日美穂へ

session#2、ロボピッチャーへ

session#3、SuiseiNoboAzへ

session#4、Pecombo+TOSHIYUKI YASUDAへ

[連載] poodles, あらかじめ決められた恋人たちへ

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