2010年にスタートした世界各地のリゾート地にフォーカスを当て、コンピレーション的体裁を取りながら、その実はオリジナル・アルバムという『Lounge Sessions』シリーズは、フロアに特化してきた19BOX(JUKEBOX) RECORDINGSが、デジタル・エラに移行したことにより、標榜するクオリティ・ミュージックの幅を拡げ、チルアウトへの侵攻を示唆する意味を有していた。第1弾がインドネシアのバリにスポットを当てたSUMANTRIによる『Bali Lounge Sessions』、第2弾が沖縄にフォーカスしたGENUINE FAKESによる『Okinawa Lounge Sessions』。幾星霜を経て、第3弾のBLANJUによる『Langkawi Lounge Sessions』が到着。2008年からリリースが続くバレアリック・アウトフィット=VALID EVIDENCEの片割れとして、レーベル・オーナーであるDJ 19の相棒を長年務めるYu-Taが、2013年からマレーシアに移住し、ランカウイ島を中心に、マレーシアのリゾート地にインスパイアされて書き溜めたサウンドは、過去のBLANJU名義で顕著だったクラシカルな様相を纏ったニュー・エイジとは異なり、解放的バレアリック感が満載。19BOX RECORDINGSの秘蔵っ子が、16曲を引っ提げて本格的にアルバム・デビュー。