巫泥

Discography

非常に巨大な世界観を落とし込んだアルバムとなった。 一曲一曲の存在感もとても大きく、スケールのでかい曲が13曲も集まっていることがまるで奇跡のように思える。 アルバムの総再生時間は13曲全てあわせて、ぴったり80分となっている。本当にこだわれる部分はすべてこだわり、誰に聞かせても全く恥ずかしくならないよう、全力を持ってこの都市の建設に力を注いだ。巨大な世界の中にアルバムを聞く人を訪れさせて、一つ一つの曲を追いかけてもらいながら、それぞれの風景や解釈をこのアルバムの中に表して欲しい。 与命0401のアルバムタイトルには、必ず、「アトム」という言葉が隠れている。1stアルバムの「automata」にもatomが隠れているし、2ndアルバム「アトム・ハート・マイン」ではもはや隠れていない。3rdアルバムも例外ではなく、「ATOM」が存在している。 DIO RAMA CITYと3単語で分けたのはもちろん3枚目のアルバムだからという縛りで、曲のほとんどにもその縛りを設けている。その縛りから離れているネメシスとニコラ区テスラ市のきみへは、大きな意味を孕んでいるのだが、その意味は僕から提示することではない。聞いてもらえるオーディエンスに任せたい。 ジオラマの意味である、DIORAMAという単語をわけ、イタリア語で神の意味を持つ、DIO、インドで英雄として崇められているRAMA、その名前を冠すCITY。まさに、神が造った都市というテーマで物語をまとめた。この都市が世界の舞台となり、この都市を取り巻く様々な主人公たちでこのアルバムは出来上がっている。 終末系ボカロPを名乗っているのだから、もちろん終末を描く曲でほとんどが構成されているのだが、終末がただ単に悲しいだけのものではないというところにこだわりたかった。終末を迎えることで開かれる新しい未来、明るい終末というのを描くことがテーマになった。だからこそエグい終わり方をする終末もアルバムの中で落とし込めたのだ。様々な場所で行われる営み、そして生活。それが何らかの理由で終わってしまうこと、それは至極当然のことで、これまでも何億回とやってきた。でもその一つ一つにはドラマがあって、今回は13曲分しか取り上げることができなかったが、それでも僕らが住む普通の世界の方がもっと大きい世界を持っていると思うのだ。 僕ら創作者は虚構の中に箱庭を作って、そこで自分の世界を育てる。ただやっぱりその世界の育て方に影響してしまうのは、僕らが住んでいる現実の世界なのだ。現実と虚構を行き来して、DIO RAMA CITYというひとつの世界が現れて、それが皆さんの手元に届き、皆さんの世界観の一つにDIO RAMA CITYが影響を及ぼすのなら、これほど嬉しいこともない。 僕は今回のアルバムで与命0401でやりたいことをほとんどやり尽くしてしまったと思った。もしかしたら与命0401で発表するものはこれが最後になってしまうかもしれない。でも僕は満足している。このアルバムで与命0401が終わるのなら、それは光栄なことだ。 次の物語は阪本数奇として更新していくかもしれない。それらはまだ未定だ。でも、忘れた頃にやってきては、皆さんに衝撃を伝える存在として、ずっと音楽や絵や物語を携えて、ずっと、ほんとずっとやっていきたいのだ。 どうか絞り切るまで聞いて欲しい。絞り切るのに大変な労力がいるくらいには、相当の耐久度を持たせてある。好きな曲だけループしてもいいし、アルバムの世界観を追うために曲順で聞いてもらってもいい。僕の世界を誰も邪魔できないように、僕も皆さんの世界を邪魔しない。 この世界を一緒に育てていって欲しい。 忘れた頃にやってきます。 忘れないでね。 では。

13 tracks

非常に巨大な世界観を落とし込んだアルバムとなった。 一曲一曲の存在感もとても大きく、スケールのでかい曲が13曲も集まっていることがまるで奇跡のように思える。 アルバムの総再生時間は13曲全てあわせて、ぴったり80分となっている。本当にこだわれる部分はすべてこだわり、誰に聞かせても全く恥ずかしくならないよう、全力を持ってこの都市の建設に力を注いだ。巨大な世界の中にアルバムを聞く人を訪れさせて、一つ一つの曲を追いかけてもらいながら、それぞれの風景や解釈をこのアルバムの中に表して欲しい。 与命0401のアルバムタイトルには、必ず、「アトム」という言葉が隠れている。1stアルバムの「automata」にもatomが隠れているし、2ndアルバム「アトム・ハート・マイン」ではもはや隠れていない。3rdアルバムも例外ではなく、「ATOM」が存在している。 DIO RAMA CITYと3単語で分けたのはもちろん3枚目のアルバムだからという縛りで、曲のほとんどにもその縛りを設けている。その縛りから離れているネメシスとニコラ区テスラ市のきみへは、大きな意味を孕んでいるのだが、その意味は僕から提示することではない。聞いてもらえるオーディエンスに任せたい。 ジオラマの意味である、DIORAMAという単語をわけ、イタリア語で神の意味を持つ、DIO、インドで英雄として崇められているRAMA、その名前を冠すCITY。まさに、神が造った都市というテーマで物語をまとめた。この都市が世界の舞台となり、この都市を取り巻く様々な主人公たちでこのアルバムは出来上がっている。 終末系ボカロPを名乗っているのだから、もちろん終末を描く曲でほとんどが構成されているのだが、終末がただ単に悲しいだけのものではないというところにこだわりたかった。終末を迎えることで開かれる新しい未来、明るい終末というのを描くことがテーマになった。だからこそエグい終わり方をする終末もアルバムの中で落とし込めたのだ。様々な場所で行われる営み、そして生活。それが何らかの理由で終わってしまうこと、それは至極当然のことで、これまでも何億回とやってきた。でもその一つ一つにはドラマがあって、今回は13曲分しか取り上げることができなかったが、それでも僕らが住む普通の世界の方がもっと大きい世界を持っていると思うのだ。 僕ら創作者は虚構の中に箱庭を作って、そこで自分の世界を育てる。ただやっぱりその世界の育て方に影響してしまうのは、僕らが住んでいる現実の世界なのだ。現実と虚構を行き来して、DIO RAMA CITYというひとつの世界が現れて、それが皆さんの手元に届き、皆さんの世界観の一つにDIO RAMA CITYが影響を及ぼすのなら、これほど嬉しいこともない。 僕は今回のアルバムで与命0401でやりたいことをほとんどやり尽くしてしまったと思った。もしかしたら与命0401で発表するものはこれが最後になってしまうかもしれない。でも僕は満足している。このアルバムで与命0401が終わるのなら、それは光栄なことだ。 次の物語は阪本数奇として更新していくかもしれない。それらはまだ未定だ。でも、忘れた頃にやってきては、皆さんに衝撃を伝える存在として、ずっと音楽や絵や物語を携えて、ずっと、ほんとずっとやっていきたいのだ。 どうか絞り切るまで聞いて欲しい。絞り切るのに大変な労力がいるくらいには、相当の耐久度を持たせてある。好きな曲だけループしてもいいし、アルバムの世界観を追うために曲順で聞いてもらってもいい。僕の世界を誰も邪魔できないように、僕も皆さんの世界を邪魔しない。 この世界を一緒に育てていって欲しい。 忘れた頃にやってきます。 忘れないでね。 では。

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