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ASPIDISTRAFLY

Discography

牧歌的でエレガントなアンビエント・フォークアルバム『A Little Fable』で、ここ日本でも多くのファンを獲得したシンガポールのシンガーソングライターApril Leeと、KITCHEN. LABELを主宰するプロデューサーのRicks AngによるデュオASPIDISTRAFLY(アスピディストラフライ)が待望の新作を完成。『Altar of Dreams』(夢の祭壇)と題された本作では、彼らの過去10年間の経験を活かしながら、フランスの写真家Serge LutensやDora Maarらの幻想的なイメージ、日本の80年代アンビエント・ポップ、ミュージック・コンクレート、そしてバルトークの哀愁に満ちたストリングスの間を行き来するかような、豊かなサウンド・パレットで、全く新しいインスピレーションに満ちたヴィジョンを生み出している。全9曲、合計35分弱の本作には、詩的な叙情性、宇宙的な内観、豊かなストリングス、シュールレアリズム、優しさ、質感など、ASPIDISTRAFLYの特徴が全て備わっている。オープニング曲 「How to Meet a Marblewing 」での、初期のインターネット・サウンド、映画、アニメ、90′s J-POPを融合させたサウンド・コラージュは、新たな方向性としてアルバム全体に深く浸透している。続く「The Voice of Flowers」は、Aprilの深みのある美しい歌声をフルート、クラリネット、テナー・サックス、ピアノ、ストリングスによる魔法のようなアンサンブルが包み込むドリーミーなフォーク・シンフォニー。この楽曲にはharuka nakamura、ARAKI Shin、千葉広樹がゲスト参加し、アルバム全体のストリングス・アレンジは一ノ瀬響が担当。「Interlude: A Ceremonial Ode」(M-6)とタイトルトラック「Altar of Dreams」(M-7)は、モデルの山口小夜子が主演した1980年代の資生堂の広告に影響を受けたという。また、タイトルトラックは、かつてAprilに現実逃避をもたらした「明晰夢」(自分が夢を見ていることを認識したり制御できる状態)から生まれた楽曲で、その静謐な美しさの裏には、未知の世界に直面した時に明晰夢の制御が働くかのごとく、くすぶる緊張が覆い隠されている。続く「Silk and Satins」(M-8)は、前途の明晰夢の現象を直接分析したもの。日本古来の美を投影する電子音楽家SUGAI KENとのコラボレーションにより異次元の音世界を作り出している。破壊、神秘、不確実性、希望、夢などを一度に表現しながらキラキラと輝く本作には、鮮明な夢と記憶を通して見る世界を再構築することに10年間費やしてきたASPIDISTRAFLYの新たな希望が満ち溢れている。

9 tracks

時間と要素の儚さをはるかに超えた次元の鳥の視点では、すべてが癒され、再び復元され、汚れのない美しさの中で燦然と輝く。

1 track
V.A.

静寂と平穏が強く求められている現代で、かなしみをたたえた美しい音楽こそが必要なときがある。そんな想いから編まれたコンピレーション・アルバム『エンディング・ミュージック』は2017年にひっそりと発売され、繊細で美しい音楽を必要とする多くの人々の耳に届きました。本作『エンディング・ソングス』は「この世を去る60分前に聴く最後の音楽」をコンセプトにしたコンピレーションの続編。インスト作品を集めた『エンディング・ミュージック』に対して、『エンディング・ソングス』は歌の入った曲だけで同じコンセプトの物語を構成しました。 自分がいなくなった後の世界を想像すること、たいせつなひとを思い出すこと。「自分の葬式で流してほしい音楽」という誰しもが一度は考えたことがあるかもしれない妄想を丁寧にかたちにしたような、ぬくもりだけが詰まったアコースティック・ソング集。天使のような特別な歌声と、流麗なメロディーが形作った祈りのような優美な歌が、安らぎを求めるかたにとって穏やかな60分間を約束します。

15 tracks

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