キーシン、ルガンスキーに続き、栄光のロシア・ピアニズムの将来を担う逸材として、ますます国際的な評価を高めているギンジン。枯れの美しくふくよかなピアノの音色。スケールの大きさと豊かな歌心、そして難曲をそれと感じさせないほどの完成度で弾ききってしまう技巧…全てが一体となって初めて可能となったアルバムといえます。「アヴェ・マリア」「ます」「菩提樹」「魔王」などお馴染みのシューベルトの名歌曲が、ピアノを知り尽くしたリストによって華麗なピアノ・ソロ作品に仕上げられていますが、本来2人分のパートを1台のぴあので弾くという、この至難のレパートリーの持つ音楽的な素晴らしさをここまでアピールできたアルバムはこれまでなかったといっても過言ではありません。