大阪在住4人組ロックバンド「アルコサイト」『圧倒的なライブ力』という言葉はアーティストの紹介では使い古されてきているが、まさにその言葉が相応しい。一瞬でも目が離せない熱量が伝わるライブパフォーマンスと、楽曲に込めた想いはもちろんのこと、MCでVo.北林が綴る言葉は、フロアに寄り添い、そして思いっきり背中をぶっ飛ばしてくれる、無条件で脳裏に焼き付くロックバンド。2022年Apple Musicの年間再生数が前年度の約3倍になるなど、飛躍の一年となったアルコサイト。間違いなく2023年の要注目バンドである彼らがミニアルバム「仄かなる黎明に捧ぐ」をデジタル&会場限定盤としてリリース。配信リリースされたシングル3曲に加え、5曲の新曲を収録した8曲入りのミニアルバムで、今作の代表曲となる「夢で逢えたら」は、前作に収録されていた「オリオン」や「墓場まで持っていくわ」へ繋がるストーリーを軸に、夜明けを意味する"黎明"へ駆け出していく疾走感や喪失感などを掛け合わせた、前作を踏襲した1曲に仕上がっている。ミニアルバムを締めくくるトラック「さらばティーンエイジャー」は、子供じゃなくなっていくにつれて、正しさや正解、夢、過去、自分自身に悩む全てのティーンエイジャーに捧げる歌となっており、本アルバムは前作からの流れを踏襲しつつも更に題材や内容を昇華した、まさにアーティストとしての"黎明期"を感じさせる一枚に仕上がった。