2013/05/29 00:00

柄本明さん

柄本明さん
役者としてのあなたしか見たことがないけれど、
あなたのことがずっと気になっています。

のそっと現れただけで、柄本さんのいる映画になる。
当たり前だけど。

柄本さんの目でジロッと睨まれて、
あっかんべーとかされたら、たまりません!

ここ数年で10作品ほど観ました。

最も最近観たのは「戦争と一人の女」でのエロ親父役です。

戦争による心の損傷に、それぞれの性をあてがう若者たちの映画だったので、
柄本さんの役所は、非情な若者たちと、戦時中でも変わらない人々とを繋ぐ、
作中の命綱の役目だったと思います。

常人らしい狂った顔をつくる柄本さんにぐっと来ました。

ブルドッグみたいに皺を寄せた顔で、絶叫し、万歳をするおやじ。

もうないだろうってくらい縦横無尽に演じ、キャリアを築き上げた今でも、
新しい作品に新たな自分を見出してしまう柄本さん、もう、妖怪ッ!!!

そうです、去年の大晦日に一人で妖怪人間ベムを観ました。

今回の悪役が、観月ありさ演じる正義感の強いお母さんで、
その上、製薬会社絡みのネタだったので、1000人を救う人と1人を救う人のどっちが正義かなんて…!

子供に観せるには悶々としすぎたテーマで、つばをごくり飲んで観ました。

そこに、意味深長にアニメ版ベムの格好をして、
ベムたちの悪の部分を体現したおじさんが出てきました。

柄本さんです。

私は柄本さんが出るなんて知らずに観たので、びっくり!

なんと全身の肌を真ッピンクで染めていて、
特撮系でこんな不気味なものなかなか無いです。

前に座っていたちびっこ兄弟は柄本さんの登場シーンで逃げてしまいました。

私も、観た瞬間胃がひゅっと上がるくらい怖くて、鳥肌がぞわぞわ立ちましたが、
少し慣れてくると、だんだんピンクの柄本さんが、グロテスクだけどキュートに感じてきて、
なかなか見られない良いものを観てるぞ、という衝撃に変わりました。

いつもの渋い柄本さんが、ものすごく怖いし、ものすごく醜いし、ものすごくピンクだし…。
そしてなぜか、可愛いかもしれない…。

混乱しつつ感動したのでした。

間違いなくそのせいで、今年は不気味な初夢を観てしまい、
夢の途中でテカテカに顔の光った柄本さんが道案内をしてくれたのが強烈に印象に残っています。

芸能人が登場人物として夢に出てくるのは、20年間生きてきて、実は初めてです。
一度夢に出てきちゃうと、どうしても名前を見るだけでドキドキしちゃいます。

作品で見かけると幸せな気持ちになれます。息が止まりそう!
一度目に焼き付いたショッキングピンクの柄本さんの顔は、一生忘れられず、心に残っていると思います。

柄本さん、これからも大好き。
下北沢あたりを自転車でふらふらされているとの噂を聞いたので、こっそり後をつけて、声はかけないでおきます。

コムアイ
Twitter : @KOM_I

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