3/30@下北沢440「headLine vol.25」

「headlineへようこそ~」という主催者、高畠俊太郎のごきげんな挨拶から始まったheadline vol.25。2005年7月から始まり、もうすぐスタートから7年になるのだが、毎回素敵なゲストを迎え、抜群の安定感を誇るイベントになっている。今回の対バンは盟友、近藤智洋率いる、近藤智洋&ザ・バンディッツ・リベレーションだ。高畠&近藤はこれまでに何度も共演したり、一緒に長いツアーを回ったりしている者同士。お互い、仲間であり、尊敬するミュージシャンだと思っていることが会場内にも伝わって来て、ライヴ・スタート前から客席の雰囲気もすこぶる良い。

「雨色のギター」で始まった先攻の近藤智洋&ザ・バンディッツ・リベレーション。近藤がアコギとピアノで紡ぎ出す柔らかいメロディに、高橋浩司(Dr.)、Hisayo(Ba.)、山田貴己(Eg.)それぞれが鳴らす音が溶け合い、そこに佐田智のサックスが色とメリハリをつけていく。このバンドを線で表すとすれば、なめらかな曲線だ。高揚感溢れる曲もぐっと落ち着いた雰囲気もあるけれど、そのつながりはすうっとスムーズに流れていく。メンバー5人が向かう方向が一致しているからだろう。ステージから伝わってくる空気も終始和やかだ。それは決して「(子供の頃)キュウリで家の鍵を開けようとしたことがある」という高橋の天然系MCのせいではないはず…。この日は「夕闇と少年」、「the forget-you-not」とバンディッツでは初めてやる曲も披露。こちらも初とは思えないほどしっくりきていた。イベントながら、前回レポートしたワンマン・ライヴからさらに進化した、最新の姿を見せてくれたのがうれしかった。

迎え撃つ高畠俊太郎も石川具幸(Ba.)、タザワコウダイ(Dr.)、松平賢一(Eg.)とともに高畠俊太郎BANDとして登場。「peace」から始まったライヴは、飾り気の無い歌声、秀逸なギター、グルーヴ感溢れるバンド・サウンドと、いきなりみどころがありすぎる。2曲目以降も歪むエレキがトランスするような空気感を創り上げたかと思えば、アコギに持ち替えてポップな演奏が始まったり、静かに聴かせる曲があったり。違うタイプのライヴを1回で3種類くらい観ているような気持ちになる。まるで、某お菓子のキャッチ・フレーズみたいなおトク感だ。様々な景色がちりばめられたライヴの中で、どんな場面でも共通していたことがあって、それは、間奏の時などのふとした瞬間、思わずといった感じで高畠俊太郎が見せる嬉しそうな笑みがあったこと。その笑顔は音となって空気に交わり、会場中に浸透していった。本編の最後を疾走感溢れる「I just think」で締めくくると、この日最大級の満足顔で手を振ってステージを降りた。アンコールは対バンから近藤智洋と山田貴己を迎えての「C-C-C」。この曲を演っている間、ヴォーカルのふたり、ギターを弾くふたり、そして全員が本気の笑顔だったことは言うまでもない。

本当に、開場したときから最後の音が鳴り終わるまで、ずっと幸せな空気が溢れたイベントだった。主催者の人柄がここまで反映されるイベント、なかなかないのでは? 次回は5月26日、下北沢440にて開催される。

text & photo by 輪千希美

LIVE INFORMATION

headLine vol.25 10th Anniversary
2012年5月26日(土)@下北沢440
open : 18:30 / start : 19:00
adv : 3,000yen / door : 3,500yen(+1D)
act : 高畠俊太郎BAND(石川具幸(Ba.) / タザワコウダイ(Dr.) / 松平賢一(Eg.))
guest : 後日発表

高畠俊太郎の作品

高畠俊太郎 / tranfer in flowing lights

活動15周年を迎えた昨年、ベスト&トリビュート『'09←'94』(2枚組)をリリースし、バンド時代を知らなかった層やトリビュート参加アーティストのファンをも魅了した高畠俊太郎。ソロ名義では2作目となる待望のオリジナル・アルバムが遂に完成した。

高畠俊太郎 official HP

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ライヴレポート

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