Alfred Beach SandalとSTUTSが遂に本格タッグ──南国の夜へトリップさせる、極上のメロウネス

トクマルシューゴ、ceroの高城晶平、ミツメの川辺素、王舟等、現在のインディ・シーンを引っ張るバンドマンから熱烈な支持を集める、北里彰久のソロ・プロジェクトAlfred Beach Sandal。ニューヨーク・ハーレムでの路上ライヴ動画が話題となり、その後リリースした1stアルバム『Pushin’』がヒップホップ・シーンで絶賛。アナログ盤が各レコード店で即完となったSTUTS。

以前より2人は、2015年にAlfred Beach Sandalの「Soulfood」にSTUTSが参加したり、翌年にSTUTSの「Sail Away」でAlfred Beach Sandalがヴォーカルを担当するなど親交が深い。そんな、インディ・ロック・シーンとヒップホップ・シーンで活躍していた2人が遂に、本格タッグを組んで『ABS+STUTS』をリリースする。これまでの2人の音楽性や経験が結実した、インディ・ロックとヒップホップをクロスオーバーさせた本作をレヴューとともにお届けする。

本格タッグでリリースする極上メロウ・ナンバー集!


Alfred Beach Sandal + STUTS / ABS+STUTS

【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV(16bit/44.1kHz) / AAC

【配信価格】
単曲 257円(税込) / アルバム 1,230円(税込)

【収録曲】
01. The Chase
02. Horizon
03. Daylight Avenue
04. Siesta
05. Quiet Blue
06. A Song of Last Things

【REVIEW】『ABS+STUTS』

このアルバムは、目をとじるだけで半日間の小旅行をした夢見心地な気分になれる。そして実際に夢のなかに埋没させられる、いくら飲んでも(聴いても)副作用のない画期的な睡眠薬なのかもしれない。そう感じることができただけで、もうこの2人がAlfred Beach Sandal + STUTS名義でアルバムをリリースをした意義が見出だせる。まさにこのアルバムは、STUTSが影響を受けている'90s ヒップホップ以降のアーバンなヒップホップとAlfred Beach Sandalのオーガニックなワールド・ミュージックの文脈が合わさった、この2人にしかつくり出すことができないものとなった。

M1「The Chase」から、STUTSお得意のナイト・クラブで踊り合う光景が頭に思い浮かぶアーバン・メロウなトラック。そこに北里の魅力である脱力したヴォーカルが重なったかと思えば、ceroの荒内佑とミツメのnakayaanがゲスト参加したM2「Horizon」ではグルーヴィーなベースが印象的なイントロから艶かしいメロディに流れ込む構成が実にロマンチック。


Alfred Beach Sandal + STUTS / Horizon

そしてM4「Siesta」では、Alfred Beach Sandalの特徴であるアンビエント / チルアウト・テイストのリゾート・ミュージックが南国の夕焼けの切なさを想起させる。大比良瑞希がコーラスで参加し、思い出野郎Aチームのゴキゲンな演奏をサンプリングしたM5「Quiet Blue」は70’s AOR / ニュー・ソウルを現代語訳したネオ・ソウルに。アルバムを締めくくるM6「A Song of Last Things」は、1日の終わりの充足感をアコースティックで落とし込んだ、満腹のときのようなまどろみを味わえるセンチメンタル・ナンバー。

全体をとおしてこのアルバムを聴くと、夕方から夜、そして深夜と、まるでいつの間にか南国へトリップしている感覚にさせられる。まるでうたた寝をして、旅の夢を見ているようで気持ち良いのだ。それはこのアルバムからレコードの手触りが漂うことからも分かるように、聴き流すための音楽ではなく、聴き入る音楽であることの証明であると言える。ゲスト参加や競演を重ね、プライベートでも親交の深い2人だからこそ産み出された最新作『ABS+STUTS』。メロウ・ヒップホップの傑作といって間違いないだろう。(texted by 高橋秀実)

今作参加アーティストの作品も配信中

Alfred Beach Sandalの過去作品はこちら


過去の特集ページ
>>『Unknown Monument』レヴュー
>>『DEAD MONTANO』レヴュー
>>『One Day Calypso』リリース記念インタヴュー
>>『Alfred Beach Sandal』レヴュー

STUTSの過去作品&参加作品はこちら

LIVE INFORMATION

EVENT SCHEDULE
〈Alfred Beach Sandal + STUTS 『ABS+STUTS』リリース記念 ミニライヴ & サイン会〉
2017年6月22日(木)@博多マルイ6F HMV & BOOKS HAKATA イベント会場

HMV & BOOKS HAKATAでのイベント詳細はこちらから

〈Alfred Beach Sandal + STUTS『ABS+STUTS』リリース記念 ミニライヴ & サイン会〉
2017年7月5日(水)@タワーレコード渋谷店 4F イベントスペース

タワーレコード渋谷店でのイベント詳細はこちらから

TOUR SCHEDULE
〈“ABS+STUTS” Release Tour〉
2017年6月29日(木)@台北 The Wall
2017年7月16日(日)@表参道WALL&WALL
2017年8月5日(土)@新栄Live & Lounge Vio
2017年8月6日(日)@大阪CIRCUS
2017年9月1日(金)@福岡KIETH FLACK
2017年9月3日(日)@熊本bar Abyss
2017年9月9日(土)@OKINAWA...

Alfred Beach Sandalのライヴ詳細はこちらから
STUTSのライヴ詳細はこちらから

PROFILE

Alfred Beach Sandal

キャッチコピーは【カリブ海のキャプテン・ビーフハート】。
Alfred Beach Sandalは北里彰久(Vo.&Gt.)のソロ・プロジェクトである。もともと2006年頃からMOXA DELTAのヴォーカル&ギターとして活動をはじめ、2009年に新たにトAlfred Beach Sandalとして活動をスタート。以降、ラテンやアフロ、ブラジルやハワイアンなど、ワールド・ミュージックをルーツを独自に解釈したポップ・センスが話題となり、ミュージシャンや音楽業界内外から熱烈な支持を集めている。

>>>Alfred Beach Sandal公式HP


STUTS

1989年生まれの愛知県名古屋市出身。ラ・サール高校を経て、東京大学、大学院に合格するなど高学歴な一面も持つ。
2013年2月に大学の卒業旅行で行ったニューヨーク・ハーレム地区の路上でMPCライヴを敢行。その動画をYouTubeに上げるとたちまち話題に。小学生の頃からヒップホップに関心を持ち、高校1年生のときからトラックをつくりはじめ、A Tribe Called Quest、Q-Tip、DJ Premier、Pete Rockをフェイヴァリットに挙げ、影響を公言している。

>>>STUTS公式HP

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レヴュー

【REVIEW】思い出野郎Aチームがカクバリズムより2ndアルバムをリリース
[CLOSEUP]・2017年08月23日・フロアで踊って朝を迎える、『夜のすべて』の物語が誕生──思い出野郎Aチーム2ndアルバム配信開始! 2009年に結成された7人組ソウル・バンド、思い出野郎Aチームが2017年8月23日、〈カクバリズム〉移籍後、初となる2ndアルバム『夜のすべて』をリリース。世界各国の音楽から影響を受けたポップでメロウなリズムと、耳に残る個性的な歌声、それから音楽を愛する人すべてが心奪われてしまう歌詞の融合は、今作で最高潮を迎えた。先行7インチで発売された「ダンスに間に合う」や、“思い出野郎らしい”音楽愛が溢れた大名曲「Magic Number」も収録された今作。あなたの『夜のすべて』を歌った物語を、レヴューと共にお楽しみください。 カクバリズム移籍後初アルバム配信開始思い出野郎Aチーム / 夜のすべて'【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(16bit/44.1kHz) / AAC【配信価格】単曲 257円(税込) / アルバム 2,057円(税込)【収録曲】''1. ダンスに間に合う2. アホな友達3. 夜のすべて4. 生活リズム5. 早退6. フラットなフロア7. Magic Number 8. 彼女のダンス9.
by ai
今年のフジロック、どうでした?ーー岡村詩野と渡辺裕也がふり返る〈フジロック 2017〉対談レポート
[CLOSEUP]・2017年08月18日・今年のフジロック、どうでした?ーー岡村詩野と渡辺裕也がふり返る〈フジロック 2017〉対談レポート 今年も新潟県の苗場スキー場にて多くの感動を生み、21回目の開催となった〈FUJI ROCK FESTIVAL '17〉。今年は久しぶりに天候も安定しないなかでの開催となった(2日目の雨は特にひどかった!)にもかかわらず、20年ぶりにエイフェックス・ツインが参加したり、小沢健二が初めてのフェスとして参加したり…… 国内外問わず豪華なメンツが揃い、素晴らしい空間をつくり上げた今年のフジロック。OTOTOYでは渡辺裕也と、岡村詩野による対談レポートで現地の状況をお届け。アツいステージをみせたあのアーティストたちの話はもちろん、“フジロック”の雰囲気やフェス自体の変化まで語ってくれています。あの7月の4日間に戻りたい…… と、まだフジロックの余韻にどっぷり使っている方から、今回は参加できなかったけど雰囲気だけでも感じたい! という方まで、ぜひこの対談をお楽しみください! レポート対談 : 岡村詩野 × 渡辺裕也写真 : 大橋祐希 FUJI ROCK FESTIVAL '17 2017年7月28日(金)、29日(土)
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《12ヶ月連続配信企画、第6弾》──goodtimes、新曲配信とともに彼らを捉えるべきライヴへ潜入
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by 純三
筆者について
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