Bathsのアンビエント・プロジェクト、Geotic、待望の新作をハイレゾ&特別ライナー&インタヴューPDF付きで配信

Photo by Mario Luna

先日のWWWやCIRCUS TOKYOでの来日公演での熱演も記憶に新しいLAを拠点に活動しているビートメイカー、Bathsことウィル・ウィーゼンフェルド。そのサイド・プロジェクトとしてこれまでにコンスタントに自主制作で作品をリリースしてきた名義、Geoticとしてアルバム『Abysma』をリリースする。リリースはエレクトロニック・ミュージックの名門、昨年グラミーにノミネートされたティコなどを擁する〈Ghostly International〉。これまでGeotic名義では10作以上のアンビエント作品を自身のBandcampで発表してきたが、名門レーベルからの本名義で初のオフィシャル・リリースとなる(日本では〈Tugboat〉からのリリース)。これまで彼がアンビエント的なアプローチで展開してきた穏やかなメロディのシンセに、緩やかなグルーヴがミックスされたカラフルなテクノ・アルバムとなっている。日本先行となる本作をOTOTOYでは独占ハイレゾ&特別版のライナーノーツ&インタヴューPDF(LAビート・シーンに深い造詣を持つ原雅明の執筆・質問作成による)で配信。レヴューとともにお届けしよう。


OTOTOY限定、ハイレゾ&原雅明による特別ライナー&インタヴュー付き

Geotic / Abysma(24bit/44.1kHz)

【Track List】
01. Sunspell
02. Actually Smiling
03. Nav
04. Billionth Remnant
05. Laura Corporeal
06. Vaulted Ceiling, Painted Sky
07. Perish Song
08. Valiance

【配信形態 / 価格】
24bit/44.1kHz WAV / ALAC / FLAC / AAC
単曲 288円(税込) / アルバムまとめ購入 2,000円(税込)

アルバムまとめ購入で原雅明によるOTOTOY限定の特別ライナーノーツ&撮り下ろしメールインタヴュー収録のPDFが付属します

REVIEW : Geotic『Abysma』心が躍るアンビエント・ダンス・ミュージック


文 : 寺島和貴


Geotic、そしてBathsことLA在住のビートメイカー、ウィル・ウィーゼンフェルドから春の訪れを報せるような新作『Abysma』が届いた。彼がGeotic名義でこれまで発表してきた作品では、主に深くリヴァーブの効いたギターによって奏でられるビートレスなアンビエント・ミュージックが展開されてきた。しかし、本作では“アンビエント・ダンス・ミュージック”と銘打ち、これまでの深く沈み込んでいくような酩酊感とは異なり、全編を通じて4つ打ちを基調とした開放的な楽曲が並ぶ。

アンビエントという言葉を擁しているように、「Perish Song」では、リバーヴの効いたシンセサイザーやピアノがタイトなビートに覆いかぶさるように重なり、アンビエント特有の浮遊感を醸し出している。また、「Billionth Remnant」で散りばめられているグリッチは、エレクトロニカにも通ずる瑞々しさを演出している。その一方で、「Valiance」では力強いビートとメランコリックなアルペジータの絡み合いがほのかな熱をもたらしてアルバムの最後を飾るという、統一感がありながらもバラエティ豊かな8曲が出揃っているのだ。

とは言え、彼のダンス・ミュージックはパーティーのための音楽ではない。曰く、彼にとっての音楽体験とは、部屋か車で一人で聴くものだという。きっとこの作品も、ひとり澄み渡った春の空のもとで、心を躍らせながら聴くのが最も気持ちいいのだろう。

ところで、本人が監督・編集を手掛けたリードトラック「Actually Smiling」のミュージックビデオだが、海に入るためには髪を長くしなければいけない…のかな?



Geoticをリリースしたレーベル〈Ghostly International〉とは?

モータウンとテクノの街、デトロイトから車で30分ほどの郊外にある、ミシガン大学のお膝元、学園都市のアナーバーに位置するレーベル。サム・ヴァレンティによって1999年に設立。テクノ〜ハウスの寄りのダンサブルなサブ・レーベル〈Spectral Sound〉とともに、マシュー・ディアー / オーディオン、ジェームス・T・コットン / ダブリー、ルシーン、ゴールド・パンダ、そして先日のグラミーにもノミネートされたティコ(Tycho)などをリリースし、2000年代以降のエレクトロニック・ミュージックの重要レーベルとなる。また2000年代後半以降は、スクール・オブ・セヴン・ベルズのリリースなど、ロック〜ポストロック的なサウンドのリリースも行なっている。(河)

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文 & 選 : 河村祐介

Baths / Obsidian

サイケデリックで幽玄な空気感のトラックと、エモーショナルな自身のヴォーカルとが融合。2014年にリリースされ、1stに続いて各メディアで高い評価を受けた2ndアルバム(米Pitchforkは8.6点のBEST NEW MUSIC)。

Baths / Ocean Death

上記『Obsidian』の姉妹的作品とさせる2014年リリースのEP。強烈なテクノ・グルーヴの「Ocean Death」にハッと驚くが、彼らしい情緒溢れるビートものが続く。目下の、Baths名義の最新作。ということではこの名義の次作もそろそろ待たれる。

Tycho / Epoch

こちらは先日のグラミーにノミネートされた〈Ghostly〉のレーベルメイト、ティコ。ライヴ・バンド〜ポストロック的なアプローチとチルなエレクトロニック・フィーリングが混ざり合う。

Inner Science / Here(24bit/48kHz)

アンビエント・フィーリングな穏やかなテクノと言えば、この国のアーティストも。アンビエント・タッチの緩やかさを残しつつ、カラフルでポップな電子音の流れ、さらにはアンビエント作家的な側面をもつことを考えるとGeoticにピンときたらぜひこちらも。

PROFILE

Geotic

LA在住、ウィル・ウィーゼンフェルド(Will Wiesenfeld)が、Bathsとともに活動する別名義のプロジェクト。音楽キャリアのスタートは, 両親にピアノ教室に入れてもらった4歳まで遡る。13歳の頃には、すでにMIDIキーボードでレコーディングをするようになっていた。ある時、Björkの音楽に出会い衝撃を受けた彼は直ぐにビオラ, コントラバスそしてギターを習得し、新たな独自性を開花させていった。2010年、彼のビートメイカーとしての、代表的な名義であるBathsでリリースした1stアルバム「Cerulean」は、インディーロック〜ヒップホップリスナーまで巻込んだ。Geoticは、メインのBathsと並行して、これまで自身のbandcampを中心にコンスタントにリリースを続けてきたアンビエントに特化したプロジェクト。本名義のアルバムは、自身のbandcamp以外のリリースは本作が初となる。本人曰く、2つのプロジェクトの違いは「Bathsはアクティブに聴く、Geoticは受け身で聴く」。

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レヴュー

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