レペゼン浪速! あっ、良い音楽は DIALUCKにあります。
地元大阪を中心に活動している3ピース・ガールズ・バンド、DIALUCK。OTOTOYでは、タワレコ大阪4店舗限定で販売し爆発的にヒットしたフォーチュンシングル『I AM WHO I AM』のハイレゾ配信も大きな話題になった彼女たちが、ついに初の全国流通ミニ・アルバム『A FIRST AID KIT』をリリース。もうすぐDIALUCK旋風が吹き荒れる! 関西から全国へ、このタイミングを逃してはならない! と、わざわざ編集長自ら関西に出向き、DIALUCK結成から今後の展開までを訊いてきました。
DIALUCK / A FIRST AID KIT
【Track List】
1. セーシュン
2. あの街まで
3. 憂日幻想列車
4. 勇灯最終列車
5. おとぎばなし
6. Daydream
7. ためいき
こちらが、伝説のフォーチュンシングル!!!
DIALUCK / I AM WHO I AM(24bit/88.2kHz)
【配信形態】
ALAC / FLAC / WAV / AAC (24bit/88.2kHz)
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INTERVIEW : DIALUCK
ヤバイTシャツ屋さん、DENIMS、愛はズボーン、ナードマグネット... 次々と激おもろなバンドが飛び出す関西から、最高に気持ちいいガールズ3ピース・バンドが登場! その名もDIALUCK! とにかくボーカルharuの声とメロディが超絶に気持ちいいので、ついつい関西まで向かってしまいました。DIALUCKには、チャットモンチーもけいおん!もフリー・スタイル・ダンジョンも全部あるからなんかヤバイ!
インタヴュー&文 : 飯田仁一郎
文字起こし : 山川梨花
写真 : 斉藤杏奈
ドラゴンクエストに出てくる救いようのない街の名前から取ってます
――結成の経緯から教えてもらえますか。
haru : 以前は違うバンドでドラムをしてたんですけど、歌いたい気持ちがあって。もしこのバンドで売れちゃったら「ギター・ヴォーカルやりたい」って言いにくいぞと思ってDIALUCKを始めました。
――ヴォーカルへ転向しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。
haru : 泉まくらさんの存在が大きいですね。彼女の歌を聞いて私も歌を始めようと思ったんです。
――新しいバンドではどんな音楽をやろうと思っていましたか?
haru : 明るい曲はあんまり好きじゃなくて、暗い曲を徹底してやりたいと思ってました。そのときはもう暗い曲以外に興味はございません、みたいな感じで。
――どうしてそこまで暗い曲にこだわりが?
haru : ライヴ・ハウスで働いてたんですけど、「うぉー!イェーイ!」「手あげて!手あげるまでオレら帰らんで!」みたいな明るいバンドを見てるのが居心地が悪くて嫌だったんです。それはそれでいいと思いますけど、私はそれよりも絶望的に暗い方が居心地がよかった。バンド名のDIALUCKもそういう意味で、ドラゴンクエストに出てくる救いようのない街の名前から取ってます。
ーーshioriさんが加入することになったのはいつ頃でしょうか。
shiori : 2015年の3月かな。私も前は別のエレクトロ・ユニットをやってたんですけど、その頃にharuちゃんの前のバンドと対バンしてたんです。それで私が大阪に移ったタイミングで誘ってもらって。
ーーharuさんはshioriさんのどこがよかったんですか?
haru : そのエレクトロ・ユニットが好きだったんです。かっこいいなと思って結構見に行ってたし、音源も毎日聞いてて。shioriが大阪にいるって聞いて周りの方が「shiori合うんじゃない?誘ってみたら?」って言ってくださったので誘いました。最初は「え?!あのしおりんだよ? 何言ってるんですか〜!」って感じだったんですけど。
shiori : いやいや(笑)。単純に嬉しかったですし、その頃はユニットもやっていなかったので、よし、やろうと。haruちゃんとこれからの話をしつつ、半分相談みたいなのも聞きつつ。
haru : 鳥貴族でな。
shiori : そうそう。涙あり笑いありの。
haru : それまでヘルプでやってくれてた子もいたんですけど、その子たちがもう私が嫌いすぎると。「ありえへん」「うざいねん」みたいなことを言われて、バンド向いてないのかなと思ってちょっと悩んでました。
ーーずいぶんはっきりと嫌われましたね。
haru : もう地獄的に嫌われました。私こだわりが強いので、その頃はすごく独裁的だったのかもしれない。だから今は意識するようにしてます。
shiori : その後メンバー募集をしてベースの子も決まったんですけど、結局その子も抜けることになって。
ーーまた独裁政権を発動してしまって?
shiori : いや、全然そんなことなかったです。haruちゃんはそういう部分を悩んでたけど、私はそんなことないと思っていて。むしろバンドとか音楽やりたい人はある程度そういうところがあった方がいいと思う。だから私も一緒にやりたいと思ったわけですし。
haru : むっちゃええ奴。
shiori : なので全然そんなことはないです。
haru : んー、泣く。
ーーでもその新しく入った子はスッと抜けちゃったんですよね?
shiori : というかとてもクレイジーな子で…。
haru : 私たちから「ホンマに辞めてください。お願いします」って頭下げて辞めてもらいました。それが去年の12月。で、ついに満を持して!
kanatama : 登場です!
ーーお待たせしました(笑)。kanatamaさんがサポートとして加入すると。もともと知り合いだったんですか?
haru : 高校の友達でした。kanatamaもまあクレイジーなんですけどね。
曲がすごくいいバンドやと思う。haruのセンスが好きなんですよね。
ーー皆さんはリスナーとしてはどんな音楽が好きなんですか?
haru : Mr.Childrenが大好きでした。『ディスカバリー』とか『深海』あたりが好きで、一生ミスチルしか聞かないぞってくらいミスチルしか聞いてなかったんですけど、中高くらいでチャットモンチーを聞き始めて、そこからRADWIMPSとかELLEGARDENを聞いて。今はリアーナとかPUNPEEとか、日本語ラップやR&Bが好きです。
shiori : 私もヒップホップとかR&Bとかを聞いてますね。もともとバンドばっかりだったんですけど、最近はノリ重視というか、体が動く感じとか揺れる感じの音楽が好きです。
kanatama : 私は元々ビジュアル系が好きでライヴも行きまくってました。ガゼットとかは今もたまに聞きますし、ハードコアも。ふたりの影響で私も最近はセレーナゴメスとかアリアナグランデを聞くようになりましたね。
ーーDIALUCKはどんなバンドだと思いますか?
shiori : ゆるい。雰囲気もサウンドも力んでないというか、私たちもリラックスして演奏できてて、見たり聞いたりしてる人もリラックスできるゆるさがあると思います。
kanatama : 曲がすごくいいバンドやと思う。haruのセンスが好きなんですよね。歌詞もメロディーも飛び抜けてよくて、サポートする前から好きでした。
haru : 満足〜。
kanatama : そう、よかった(笑)。
haru : 私の曲は弾き語りじゃ成立しないんです。ひとりで弾いてたら何やってるかわからんけど、ギター、ベース、ドラムの3つが集まってひとつになるというか、完成する感じがある。そこを重んじてます。
ーー女性スリー・ピースという編成にもこだわりはありますか?
haru : ありますね。今まで女の子以外がメンバーになったことはないし、私の曲は女がやるから成立するところがあって。男の人が入ったら曲の意味変わってくるやんって思います。
ーー今作『A First Aid Kit』にコンセプトはあったのでしょうか。
haru : 曲というより、1stアルバムは『A First Aid Kit』=救急箱ってタイトルにしようっていうのは前から決めてました。
ーー制作は順調でしたか?
haru : 昔はサクサク曲ができてたんです。一番の趣味みたいな感じで、ギター持って「できた!イェーイ!」みたいな。私はすごい良い曲がたくさん作れると思って調子乗ってたんですけど、アルバムとかシングルを出すことになって他の人が携わってくれた瞬間に全くできなくなってしまって。それからはもう作っては潰してをずーっと繰り返してます。つい最近ちょっと取り戻してきましたけど、それまではガラクタでした私。
ーーどのくらい作り込んだ状態でバンドで合わせるんですか?
haru : 最近は私が弾き語りして、ドラムはこうベースはこうって合わせてみるか、ガレージ・バンドでざっくりと簡単なビートとベースとギターと歌とコーラスを入れてDropboxで共有することが多いです。
ーーアレンジは皆で?
haru : 9割くらい私で、煮詰まったところだけみんなにお願いして「どれがいいかな?」って。
shiori : 基本はharuちゃんにイメージを持ってきてもらって、それを崩さないようにしつつ色々試してみてます。
haru : 曲に関してこだわりはありますけど、良い感じにだったら全然崩してほしいんですよね。ベースだけ聞いてよくても合わせてみたら変なのは不本意だし、バンド感を大事にしたいなと思ってます。
ーーさきほど暗いのが好きだったと仰ってましたけど、『A First Aid Kit』っていうタイトルも曲もメロディーも、ただただ暗いというんじゃなくて、先に光が見える感じがします。MVでも、途中で明るくなって出ていく感じは曲をすごく捉えてるなと思いました。
haru : 曲を作るときはホンマに絶望的な気持ちで作ってたりするんですけど、完成してみると希望が見えるような曲になっていて。聞いてる人もそうなってほしいという想いが根底にあるんやと思います。『A First Aid Kit』ってタイトルにしたのも「寄り添う」って意味を持たせたくて。本当に暗かったり落ち込んでるときには明るさが押しつけに感じることもあると思うんです。なんでかわからないけど言葉にできない気持ちのときってあるじゃないですか?そういうときに寄り添いたいというか、役立ててもらえたらなと思ってます。
それやったらもう好き勝手やったらいいという気持ちになりました
ーーなるほど。寄り添うこと以外に歌詞を書くときに気にかけていることはありますか?
haru : 「今自分が思ってること」と「嘘をつかないこと」ですかね。どうしても曲ができなかった時期に「こう思われたい」とか「こうなってほしい」っていう想いが先行しちゃって、思ってもないことを書いてたんです。でもそれは違うなと。それからは一番奥底で思ってることが出てくるまでひたすら書き続けて、それ以外は却下してます。
ーー作曲も作詞も、スランプから抜け出せたのはどうしてだと思いますか?
haru : 人と比べるのをやめようと思えたのがいちばん大きいかもしれないですね。せっかく好きな友達や一緒にやってくれる友達がいて、朝昼晩ご飯も食べれて楽しくやってるのに、誰かと比べたり失敗を恐れて今日1日を大事にできないなんてもったいない。それに今悩んでてもどうせいつかはみんな死ぬし。それやったらもう好き勝手やったらいいという気持ちになりました。
ーー吹っ切れたんですね。
haru : そうですね。前のバンドをやめてDIALUCKを始めたとき、周りが「ドラムからギター・ヴォーカルやるとか舐めてんの」とか「何様なん?」って空気になったんです。でもいざ始めてみたら、みんな曲聞いた途端に「最高や!」って態度が変わって。それで自分の方がいい曲作れるって調子に乗って、他の人のことを見下してたかもしれない。だからスランプはそのツケが回ってきたのかもしれないですね。
ーー初のアルバムが完成して、今の心境はいかがですか。
haru : たくさんの人に聞いてほしいです。どうしていいかわからんときはとりあえずこれ聞け、って思ってます。同じようにどうしていいかわからないときに作ったので。
shiori : 広く知ってもらいたい気持ちもあるんですけど、アンダーグラウンドな趣味の人にも引っかかるように、いろんなイベントに出ていけたらなって思います。
ーーDIALUCKはこの先どう進んでいくのでしょう。やっぱりharuさんのメロディーと歌詞のバランスが抜群にいいと思うんですけど、例えば今好きなヒップホップやR&Bが自分たちの曲に影響することはあると思いますか?
haru : 私がやりたいと思ったらそのときは。今興味があるのがヒップホップやR&Bなだけで、明日にはもうポスト・ロックやりたいって言い出してるかもしれないし、何にハマるかわからない。そのとき自分がやりたいこと、最高に楽しいと思えることをやっていきたいと思ってます。
DIALUCK LIVE INFORMATION
2016年11月20日(日)@岡山CRAZY MAMA 2ndroom
2016年11月24日(木)@奈良NEVER LAND
2016年11月26日(土)@高松TOONICE
2016年11月27日(日)@京都GATTACA
2016年12月04日(日)@タワーレコード新宿店(インストア・ミニ・ライヴ)
2016年12月27日(火)@北堀江vijion
PROFILE
DIALUCK
全人類対象・半泣きHIP HOP。愛しさと、切なさと、うさんくささを搭載した、人力サンプリング・ゆるリリック・癒しメロディー、新感覚ガールズ・バンド。
2015年5月ライヴ開始。
2015年10月、FM802主催ミナミホイール出演。
2015年11日、FM802 DJ 飯室大吾 pre.RADIO∞INFINITY - 梅田 Zeela 2nd ANNIVERSARY- に出演。
2016年6月、ZIP FM 主催 SAKAE-SPRING出演。
2016年6月、グッドモーニングアメリカ主催 V.A.「あっ、良い音楽 ここにあります。その伍」参加。
2016年6月、地元大阪タワーレコードで限定シングルを発売。某ラジオ局の番組チャートで2週連続1位を獲得、その後も長きにわたりTOP10入り。
2016年10月、昨年に続きFM802主催ミナミホイール出演決定。
各地イベンター、媒体からジワジワ注目を集めるも地元大阪を中心にマイペースにゆる〜く活動中。