2016/11/18 22:36

サンプラーを駆使し、色彩豊かな音素材でミニマルな世界観を提示──Rupurizu初アルバムをハイレゾ配信

2012年から活動を開始。ループサンプラーを駆使しリアルタイムで演奏を多重録して音像を構築してきたバンド、Rupurizuの1stアルバムが11月2日にリリースされた。

1曲目「optoelecrtoronics」から全編にわたりミニマル・ミュージック的な要素がサイケデリックな浮遊感とともに漂う。その中で不意にHIMやtortoiseのようなポストロック的なギターやドラム、都会的なエレクトロが現れたり、7曲目「OR」ではフィーチャリングしたnshadaによる日本語ラップがその他のインスト曲で浮かずに登場したり、と新しさを感じる。また、こぽこぽこぽ…という水の音のサンプリングから始まる「Calima」は、水面でもがいているようなフラミンゴのジャケット・アートワークとあいまって、想像を膨らませる。

Elektro Guzziのようにコンピューターを使わずミニマル・ミュージックのパフォーマンスをするバンドもいる。しかし彼らのように自由に音色を持ち出し、水の音を使うなどサンプラーならではの表現と影響を受けた音楽を自分のフィルターにかけてまとめあげる編集能力で紡いだ音楽は、ミニマル・ミュージックがいざなう自己対峙の世界に色彩を加えてくれるようだ。(text by 柳下かれん)

圧倒的編集能力で紡いだ1stアルバムをハイレゾ配信

Rupurizu / Rezension of Renaissance(24bit/48kHz)
【Track List】
01. optoelectronics
02. X-Y plotter
03. Non-linear
04. Esprit Nouveau
05. Calima
06. OW
07. OR (feat.nshada)
08. Hieroglyphe
09. Kin
10. Vertiefung!

【配信形態 / 価格】
16bit/44.1kHz WAV / ALAC / FLAC
アルバム 1,620円(税込) / 単曲 194円(税込)
aacのみ単曲 162円(税込)

LIVE INFORMATION

Rezension of Renaissance』Release LIVE
2016年11月27日@下北沢THREE
open/start 18:30/19:00
adv/door 2500/3000 (+1D)
出演 : Rupurizu / L.E.D / Ametsub-DJ set-
ticket : THREE店頭 / e+
info : TREE (TEL:0354868804)

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PROFILE

Rupurizu

番長(Ba/synthe) 中川暁生(Gt/Sampler/synthe) 兒玉拓也(Dr/Percussion) によって2012年暮れに結成。ループランプラーを使用しリアルタイムで演奏を多重録音して音像を構築、3人編成でミニマルな世界感ながら音源を完全再現する圧巻のライブパフォーマンスが注目をあつめている。 そのサウンドは"Tortoise"と言った王道ポストロックから、"YPPAH"等のエレクトロニカにも通じた美しいサウンドスケープ。

>>Rupurizu official tumblr

[レヴュー] Rupurizu

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