オルタナティブ・ミュージックに自ら終止符を打ったその先で鳴らす音、福岡の雄 folk enoughの新作EPハイレゾ配信

“オルタナティブ・ミュージックの終焉を告げる”と銘打ち、アルバム『Mario found me a good Exit』を発表したのはいまから約2年前のこと。その次なる一手として、福岡の雄 folk enoughが新作EPを2作続けて連続リリースした。

改めて前作を振り返ってみると、ブルース、ネオアコ、グランジから、ヒップホップまで、雑多に複数のジャンルの楽曲を1枚のなかに並列。溢れ出んばかりのアイデアの数々を象徴するかのように収録内容は全23曲、74分にも達した。そこで垣間見えた実験的とも言える彼らの取り組みは、いまやひとつの音楽ジャンルとして定型化してしまった“オルタナティブ”に対するある種の挑戦であったとも言えるのではないだろうか。

さて今年に入り、folk enoughは新たに2作品、6月に『Genoa close ep』、そして9月に『BLACK FRUG ep』をアナログ7インチにて続けてドロップ。“世界平和”をテーマにしたという今回の2部作は無軌道なサウンドを展開していた前作とは異なり、軸を担うギター・リフが楽曲を牽引、いわゆるロックンロール・サウンドを強く意識しているように感じる。

「Genoa close」ではガレージ・ロック的なギター・リフと佐藤香織(Dr)が歌う「Everything will be allright」という歌メロが反復、シンプルなビートでひたすら突き進んでいく。同じく表題曲である「BLACK FRUG」は90年代UKロックを彷彿とさせる骨太な楽曲で、ひたすらに歌メロが立ったものとなっている。とはいえメランコリックな「B.D.son」は各パートがそれぞれ別方向をむいたような演奏で、すれ違いながらも心地よいグルーヴを生み出しており、ここ数年の彼ららしいサウンドも聴かせてくれる。

作品のリリースと時を同じくして、folk enoughはKING BROTHERS、TADZIOらとともに全国を巡るツアーに出る。オルタナティブ・ミュージックに自ら終止符を打ったその先で彼らが鳴らす音とは。その一端を体感しにぜひとも各会場へと足を運んでいただきたい。(text by 鶯巣大介)

folk enough / Genoa close ep

【Track List】
01. Genoa close
02. B.D.Son

【配信形態 / 価格】
24bit/44.1kHz(WAV / ALAC / FLAC) / AAC
単曲 257円(税込) / アルバム 540円(税込)

テーマはなんと「世界平和」(本人談)! 先の読めない展開とブルージーなメロディーが相俟った、緻密かつダイナミックなサウンド

folk enough / BLACK FRUG ep

【Track List】
01. BLACK FRUG
02. LEVEL FIVE

【配信形態 / 価格】
24bit/44.1kHz(WAV / ALAC / FLAC) / AAC
単曲 257円(税込) / アルバム 540円(税込)

folk enough流の”世界平和”完結! 軽快なロックンロール・サウンドにシンガロング必須の歌メロ、泣きのギターラインが涙もの

LIVE INFORMATION

JUKE JOINT TOUR 2016

2016年9月16日(金)@福井ベルベット
w/宇宙三輪車(福井)、unkown(福井)、folk enough、KING BROTHERS

2016年9月17日(土)@奈良レイブゲイト
w/RED SNEAKERS(奈良)、ANTONIOTHREE(四日市)、folk enough、KING BROTHERS

2016年9月18日(日)@広島スロウダウン
w/UHNELLYS(東京)、絶望ルーシー(広島)、folk enough、KING BROTHERS

2016年9月19日(祝)@福岡スタンドバップ
w/UHNELLYS(東京)、VOTTONES (福岡)、folk enough、KING BROTHERS

2016年9月22日(祝)@愛媛 宇和島bobby
w/ヤングパーソンクラブ(愛媛)、巨根トライアングル(愛媛)、folk enough、KING BROTHERS

2016年9月23日(金)@神戸108
w/calme adiction(大阪)、TADZIO、folk enough、KING BROTHERS

2016年9月24日(土)@名古屋 栄partys
w/COUNT PHANTOM(名古屋)、TADZIO、folk enough、KING BROTHERS

2016年9月25日(日)@東京 下北沢ベースメントバー
w/KMC(東京) 、TADZIO、folk enough、KING BROTHERS

2016年9月30日(金)@札幌 161倉庫
w/マツボックリマンTheギネス(札幌) 、TADZIO、KING BROTHERS

2016年10日1日(土)@札幌 161倉庫
w/THE LUMDEES(札幌)、folk enough、KING BROTHERS

2016年10日2日(日)@札幌スピリチュアルラウンジ
w/中華一番(札幌) 、TADZIO、folk enough、KING BROTHERS

PROFILE

folk enough

1998年福岡県飯塚市で結成。井上周一の宅録からはじまり、60年代以降各年代のさまざまなポップ・カルチャーを消化した彼らの音楽は、ジャンクでブルースでロックンロールで、どこまでもオルタナティブである。これまでに5枚のオリジナル・アルバムをリリース。過去作はミュージック・マガジンで満点の評価を獲得しており、評論家やバイヤーからの評価も高い。

2009年柴田剛がベース・プレイヤーとして加入。その後制作された5thアルバム『DISCO TAPE』のリリースにより、鉄壁のスリーピースは更なる進化を遂げた。2012年にはバンド初のツイン・ギターでライブを行うなど果敢な楽曲変化を図り、2013年ギタリスト笠原大輔が加入し現在の編成となる。2014年には、6thアルバム『Mario found me a good Exit』をリリースし、現在進行形で発展し続けていることを証明した。

>>folk enough オフィシャル・サイト

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レヴュー

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