2016/05/24 15:20

DSD11.2MHzの先駆者、丈青のライヴ・レコーディング作品が配信開始!!

2016年3月11日から13日まで表参道のスパイラルを会場に行われた〈HIGH RESOLUTION FESTIVAL at SPIRAL〉。現在OTOTOYで配信中のフェス内でのレコーディング作品のラインナップ(Suara×真依子蓮沼執太大木和音)に満を持して加わったのがSOIL&“PIMP”SESSIONSのピアニスト、丈青。 商用として世界で初めてDSD11.2MHzに挑戦し話題となった彼の前作『I See You While Playing The Piano』と同じスパイラルホールで録音されたのが『re: I See You While Playing The Piano』。前作とはほぼ異なる楽曲をたずさえた本作は、レコーディング&ミックスに奥田泰次、iFi Audio/M2TECHの協力の元、SPIRAL RECORDSよりOTOTOYにて1ヶ月先行配信開始! 彼の重厚なピアノの音色に酔いしれるとともに前作より経た2年間という歳月の軌跡を体感、そして客席とピアノの張りつめた対話をぜひ堪能ください。

丈青 / re: I See You While Playing The Piano
【Track List】
01. It Could Happen to You
02. Beautiful Morning
03. Requiem
04. Blame It on My Youth

【配信形態】
DSD11.2MHz + 16bit / 44.1KHz(WAV / ALAC / FLAC) / AAC

【価格】
まとめ購入のみ 1620円(税込)

※Windowsをご利用のお客さまへ
本作品の11.2MHz版はファイル・サイズが大きいため、Windowsに標準搭載された解凍ツールでは正常に展開できない場合がございます。その場合、お手数ですが、Explzhという解凍ソフトをお試しください。

Explzhのダウンロードはこちら : http://www.ponsoftware.com/archiver/download.htm

丈青 re: I See You While Playing The Piano 作品クレジット

All Songs Performed by Josei
Recorded at Spiral Hall
Recording / Mixing Engineer: Taiji Okuda(studio MSR)
Piano Technician : Makoto Kano
Project Director : Shuhei Yamagami(SPIRAL RECORDS)
Label A&R : Shuhei Yamagami(SPIRAL RECORDS) 
Supported by iFi Audio / M2TECH

REVIEW : 丈青 / re: I See You While Playing The Piano

3月11日金から3日間に渡り開催された〈HIGH RESOLUTION FESTIVAL at SPIRAL〉。その最終日、スパイラルホールにてハイレゾ・フェスにおける最後のライヴ・レコーディングを行ったのが丈青である。ここでレコーディングされたのは、題して『re: I See You While Playing The Piano』──そうその名の通り、2014年に同じくスパイラルホールでレコーディングされた『I See You While Playing The Piano』のコンセプトを受け継ぎ、新たな楽曲、そしてライヴという新たな状況の下に生み出された、その続編ともいうべき作品である。

商用として世界で初めてDSD11.2MHzによるマルチ・レコーディング作品として話題をさらった前作とは異なり、本作はオーディエンスがいるなかでのDSD11.2MHzによるライヴ・レコーディング。そんな本作では、当日の緊張感や丈青特有の質実剛健なピアノ・タッチ、さらにオーデイエンスの物音を含めた空気感までも楽しめる。そして、なんと言ってもすごいのがその音像が映し出す空気感だ。演奏者が動き、その椅子が軋み、そして観客がため息をつく、そんな音、というよりも「空気」ですら克明にDSD11.2MHzによってとらえられている。そんな臨場感がこのデータ音源には閉じ込められている。それはまさに、すぐ目の前で丈青がピアノを爪弾いてるかのような距離感すら感じることができる。

丈青

また前作と異なるもう1点は使用されたピアノだ。『I See You While Playing The Piano』では現代の最高峰と評され、日本では数台しかないピアノである〈FAZIOLI model F-278(2013年製)〉が演奏に使用されたのに対し、今回使用したのはイタリア・クラシック界の巨匠アルド.チッコリーニがナポリの別宅で永年愛用していたピアノ〈Grotrian-Steinweg model 223(1963年製)〉。フリードリッヒ・グロトリアンがグロトリアン社を1835年に創業し、1865年までテオドア・スタインウェグ(STEINWAY創業者の長男、のちSTEINWAYの製作責任者)とともに製作したのが始まり。この2台のピアノの音色を聴き比べるというなんとも贅沢な体験もできる。

丈青自身が「この作品『I See You While Playing The Piano』によってピアノへの向き合いかたが変わった」と語ったようにDSD11.2MHzで録音するということはアーティスト自身の感性を動かす。それがゆえに、彼は今回、前回とは異なるピアノを使用し、さらにライヴ・レコーディングという新たな試みに挑んだのではないだろうか。そういう意味でも『I See You While Playing The Piano』を経て、さらに『I See You While Playing The Piano』を越えようとする挑戦作『re: I See You While Playing The Piano』をDSD11.2MHzでぜひ聴いてみてほしい。(text by 中村純)

DSD 11.2MHzの再生方法

DSD 11.2MHzの音源は、以下の対応USB DAC / 再生ソフトを組み合わせることで簡単に再生することができます。

簡単再生ガイド
1. OTOTOYから音源をダウンロード
2. お使いのPCもしくはiPhoneと11.2MHz対応のUSB DACを接続
3. 接続したUSB DACのドライバを再生ソフト上で選択
4. 再生ソフトから11.2MHzの音源を開く

※3は再生ソフトごとに設定の方法が多少異なります。詳しくはそれぞれのソフトウェアの使用方法をご参照ください。

USB DAC兼ヘッドフォンアンプ


DSD 11.2MHzのネイティヴ再生対応ヘッドフォンアンプ

iFI-Audio nano iDSD


PCM32bit,384kHz/DSD256に対応したポータブルUSB-DAC兼ヘッドフォンアンプ。〈AMR社〉が開発した最新のTrue Nativeテクノロジーによって、音楽のフォーマットをまったく変えることなく再生します。《nano iDSD》は新しい世代のユーザーのすべてに、まったく新しいハイエンド・オーディオ・クォリティーの世界を開いてくれるのです。

>>iFI-Audio nano iDSDの詳細

USB-DDC


DSD 11.2MHz再生対応USB-DDC

M2TECH hiFace Evo Two


PCM32bit,384kHz/DSD256に対応したUSB-DDC。世界初のDSD256対応I2S出力(PS Audio規格)、WordClock/SuperClock/MasterClock/10MHzに対応したクロック入力を搭載。I2S入力対応USB-DAC《Evo DAC Two Plus》、自動追従外部クロックジェネレーター《Evo Clock Two》と組み合わせれば、今まで実現できなかった使い心地、音質を味わうことができます。

>>M2TECH hiFace Evo Twoの詳細

再生ソフト

Windows

MAC OS

  • Audirvana Plus (DoP方式、ver.2.0.1で11.2MHzの再生に対応)[$74]

iOS (iPhone / iPadなど)

  • Hibiki (DoP方式)[500円]
  • ONKYO HF Player (PCM変換)[DSD再生には1,000円の「HDプレーヤーパック」が必要]

ハイレゾフェス関連作品

丈青 / I See You While Playing The Piano

『re: I See You While Playing The Piano』と同じスパイラル・ホールを舞台に録音された丈青の本作は、商用としては世界初のDSD11.2MHzレコーディング作品。また、初のソロ作にして初のホール録音というチャレンジングな意欲作。丈青自身がピアノに対する姿勢が変わったという本作をぜひDSD11.2MHzで味わっていただきたい。

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Suara×真依子 / 声と箏

〈HIGH RESOLUTION FESTIVAL at SPIRAL〉で実現したアニメ・ゲームソングのハイレゾ配信の先駆者〈F.I.X.RECORDS〉所属のSuaraが、和楽器の「箏」を奏でる真依子と共鳴。このプレミアムなセッションの模様を高音質フォーマットで収録。公開レコーディングの緊張感の中に響き渡る、圧倒的なSuaraの歌声と真依子の繊細な箏の音色が生み出すハーモニーを、ぜひハイレゾで体験して欲しい。

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蓮沼執太 / Spiral Ambient

「HIGH RESOLUTION FESTIVAL at SPIRAL」の初日となる2016年3月11日に、サウンド&レコーディング・マガジン編集部プロデュースのもと行われた蓮沼執太の公開録音、〈Spiral Ambient〉。スパイラルホールの中央に設置されたバイノーラル・マイクによって、音楽だけではなく、当日の現場の空気感や気配までもがパッケージ化された作品となった。ぜひヘッドホンを使ってお楽しみください。

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大木和音 / Latina -内なる印象

「HIGH RESOLUTION FESTIVAL at SPIRAL」の最終日にライヴ・レコーディングに臨んだ才女が、ピアノの原型となった鍵盤楽器、チェンバロの奏者として世界で初めてDSD11.2MHzレコーディングを行った大木和音。しかも今回は、同じDSD11.2MHzレコーディングといっても、オーデイエンスを目の前に極限の緊張感をまといながらの録音。彼女の新たな挑戦ともいえるレコーディング作品をOTOTOYで独占配信します。

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LIVE INFORMATION

2016年5月27日(金) @広島 CLUB QUATTRO (SOIL&”PIMP”SESSIONS)
2016年5月28日(土) @岡山 YEBISU YA PRO (SOIL&”PIMP”SESSIONS)
2016年5月29日(日) @下関 Jazz Club BILLIE (SOIL&”PIMP”SESSIONS)
2016年5月31日(火) @本厚木 キャビン

PROFILE

丈青

ヴォーカリストの母の影響で3歳からピアノにふれクラシックを学ぶ。同時にブラック・ミュージックに親しみ、その語法を独学で習得。1997年に渡米。帰国後、鈴木勲のバンドに参加、一躍ジャズシーンのトップピアニストとしての地位を確立。2003年にSOIL&"PIMP"SESSIONSに加入し、Gilles Petersonに認められ活動が世界規模に発展。ピアノ・トリオJ.A.Mでも3枚のアルバムをリリース。類い稀なるグルーブへの感覚、鮮烈なイメージを喚起する即興演奏、クラシックを素地とする卓越したタッチは、日野皓正、菊地成孔、Jose Jamesなどといったトップアーティストに賞賛される。次代のジャズを担う重要人物として、世界的に注目される存在である。

この記事の筆者

[レヴュー] 丈青

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