OTOTOYだけのニュー・アルバム! エレクトロ・ミュージック・シーンを駆け巡るトラックメイカー、Riow Araiの新音源&過去作を一挙配信

1996年のテクノの名門〈FROGMAN〉からのデビュー以来、その卓越したビート・メイクを中心に、テクノやアンビエント、ツジコノリコとのコラボ・ユニット、RATN(Riow Arai + Tujiko Noriko)などなど、エレクトロニック・ミュージックのフィールドの上を、まさに縦横無尽に駆け巡っているRiow Arai。

その20年にわたる活動の間も、マイペースながらコンスタントに作品をリリースし続けており、ここ数年は2011年に自身のレーベル〈rar〉をベースにリリースを行っている。

こうしたなかでつい先ごろ、過去のさまざまな自身の楽曲をセレクトしたコンピ的アルバム『KOLLECTIV』をリリース。また別レーベルからリリースされていたツジコノリコとのユニット、RATN(Riow Arai + Tujiko Noriko)の2005年のアルバム『J』、そして2009年、アチコや山田杏奈などの女性アーティスト5人を迎えて作り上げられた『R+NAAAA』の配信を行うことになった。

またこうした動きに合わせて、KORGが先ほど復刻したシンセ、ARP Odysseyのみで作ったという、これまたかなり実験的な作品『ODYSSEY2015』をOTOTOY独占で配信開始する。

OTOTOYだけの独占音源は7曲70分越えのシンセサイザー・ソロ作!!


Riow Arai / ODYSSEY2015

【配信形態】
ALAC / FLAC / WAV(24bit/96kHz) / AAC

【価格】
単曲 216円(税込) まとめ購入 1080円(税込)

【Track List】
01. Security Paradox / 02. Urban Legend / 03. Methane Hydrate / 04. Block Diagram / 05. Abduction / 06. Dependency / 07. Ascension

【Riow Arai自身による紹介文】
新作の予定がなかった2015年に急遽OTOTOY限定作品として制作されたスピンオフ・アルバム。内容は今年KORGが蘇らせたヴィンテージ・アナログ・シンセサイザー“ARP Odyssey”のみで作られた冒険的な作品。アナログ・シンセサイザーの魅力を最大限に引き出すべくプレイされた、オーバーダブやエフェクトなしのインプロヴィゼイション録音。シンセサイザーの出力がモノであるがゆえのモノラル・ミックス。レコードやCDなどメディアにはつきものだった時間制限を取り払った、配信ならではの自由過ぎる1曲の長さと従来のアルバム概念を覆すトータル・タイム。ミニマルにしてマキシマムなオデッセイ・ミュージック。

未発表曲などを収めたセルフ・コンピレーション

Riow Arai / KOLLECTIV

【配信形態】
ALAC / FLAC / WAV / AAC

【価格】
単曲 199円(税込) まとめ購入 1500円(税込)

【Track List】
01. Sling / 02. Pink Body / 03. Want Me / 04. Good For Nothing / 05. Break A Promise / 06. Eagle / 07. Early and Late / 08. Entropy / 09. Fushoku / 10. Diesel / 11. Essential / 12. Head Charge / 13. Funky Opinion / 14. Esteem


Riow Araiによる“歌もの”過去作を一挙配信

RATN(Riow Arai + Tujiko Noriko) / J

【配信形態】
ALAC / FLAC / WAV / AAC(16bit/44.1kHz) / mp3

【価格】
単曲 216円(税込) まとめ購入 1,620円(税込)

【Track List】
01. あともう一回だけ (Once Again) / 02. もう一度エイリアン (Alien Once Again) / 03. もう一度エンジェル (Angel Once Again) / 04. 僕らはもう空を飛ばなくていい (We Don’t Have To Fly Anymore) / 05. そういえばただのスランプ (Well It’s Just A Slump) / 06. レッツラブユー (Let’s Love You) / 07. 最後の日 (Last Days) / 08. わらうだけ (Laughing Teleportation) / 09. わたしに分かること (What I Can See) / 10. 何も止まらない (Nothing Stops)


Riow Arai / R+NAAAA

【配信形態】
ALAC / FLAC / WAV / AAC(16bit/44.1kHz) / mp3

【価格】
単曲 216円(税込) まとめ購入 1,620円(税込)

【Track List】
01. ルーム4307 (feat. nonpareille) / 02. クチカケトマト (feat. anna yamada) / 03. 家 (feat. anna yamada) / 04. Volar -羽ばたき- (feat. akane del mar) / 05. CRY4U (feat. ayako akashiba) / 06. UNI-CO (feat. achico) / 07. トーキョー (feat. nonpareille) / 08. ilusión eficaz -価値ある幻想- (feat. akane del mar) / 09. Aerial Line (feat. anna yamada) / 10. Ride On (feat. ayako akashiba) / 11. Noche del Aire -空気の夜- (feat. akane del mar)

INTERVIEW : Riow Arai

ここ数年のRiow Araiの活動を象徴する存在として間違いなく、自身のレーベル〈rar〉がある。それこそ今回リリースしたRiow Arai自身による私撰コンピとも言える『KOLLECTIV』にしても、真骨頂とも言えるビート・エディットが凄まじいブレイクビーツ・アルバム 『Freedownbeat』(2013年)、スウェーデンの楽器ブランド〈Elektron〉のリズムマシン“analog RYTM”のみを使って制作したという『High Revolution 』(2014年)など、伸び伸びと自らが“いま”おもしろいと思えるものをフットワーク良くリリースしていることがダイレクトに伝わってくるような活動がなされている。

またこのたび過去作品を続々とリイシューし〈rar〉から配信リリースする模様だ。具体的には1990年代後半から2000年代にかけて、この国の音響派からジャズ、ブレイクビーツ、そしてエレクトロニカを後押しした、原雅明主宰の〈Soup-Disk〉や〈disques corde〉、またはフォース・オブ・ネイチャーや故D.L.らがリリースするなど、こちらも2000年代中頃のこの国のブレイクビーツ・シーンを象徴する〈Libyus Music〉などからリリースされていた作品たちだ。OTOTOYでは、このなかからツジコノリコとのユニット、RATN、女性アーティスト5人との『R+NAAAA』の作品が配信開始される。

また『KOLLECTIV』とともに、こうした過去作を聴くことで、時代やリリースされたレーベルの立ち位置などをシャッフルし、ブレイクビーツからテクノ、アンビエントなどただでさえ多彩な彼の音楽性を、俯瞰するようにその全体像が見えてくるといった感覚もある。

今回のこうした動きに関してメール・インタヴューにてその話を聞いた。

文 : 河村祐介

意識の変化というより、やれる状況があったのでやったという感じ

——『J』『R+NAAAA』この2作品をOTOTOYから、いま再び配信しようとしたのはなぜでしょうか?

Riow Arai(以下、Riow) : 2011年から自分のレーベル〈rar〉をはじめましたが、それ以前は〈Soup-Disk〉、〈Libyus Music〉、〈disques corde〉の3つのレーベルから作品をリリースしてきました。今年からそれらの作品の全てを自分のレーベル(rar)に移してiTunes Storeなどで再配信しております。OTOTOYさんは主にインディーポップ / ロックのイメージがありますので、その再配信の中から、歌モノである『J』『R+NAAAA』の2作を選びました。

——改めてRATNの、ツジコノリコさんとのコラボの経緯、作品のコンセプトなどをお教えください。


RATN (Riow Arai + Tujiko Noriko) - J

Riow : まず、ツジコノリコの『From Tokyo To Naiagara』(2003年ドイツ〈Tamlab〉からリリース)というアルバムに依頼されて、僕が2曲参加をしたのがきっかけでした。その次のアルバムで、全部僕にプロデュースをお願いしたいと頼まれたのが、RATNのはじまりです。「もっとポップに」「多くの人がもっと聴けるものに」ということをコンセプトにしました。

——制作はやはりビートなどバック・トラックをAraiさんが、歌やピアノをツジコノリコさんが手がけたという感じでしょうか?

Riow : ふたりのコラボだとそう思われがちなのですが、ツジコが歌で僕がトラックという簡単な役割分担ではありません。ツジコはそもそも歌も音(ピアノ以外も)も全部自分で作りますので、それらのデモから僕がアルバムに収録するものを選曲(完全に僕の独断で)、そのツジコが作ったベーシックなトラックに僕が音を足したり引いたり他の人に頼んだ音も加えたりして、最終ミックスの仕上げが僕という工程でありました。

2005年の『J』は、たしかにRiow Araiのダイナミックな音感が加わり、どちらかといえば密室的なツジコノリコのソロよりも、幾分、開かれた”ポップ”な音と言えるだろう。そして同じく〈disques corde〉から2009年にリリースされたのが『R+NAAAA』。女性アーティスト5人、nonpareille、anna yamada、akane del mar、ayako akashiba、achicoと! のアルバム。ある意味でそのタイトルが示唆的だが『J』での実験を、さらに5人の才女たちとともにポップに展開して作品といった趣で、その質感はかなりカラフルだ。だが、1対1のコラボととなった『J』とは違い、その制作はまた違った方法で作られた模様だ。

——『R+NAAAA』はどのように作られたアルバムなのでしょうか? ツジコノリコさんとの1対1のコラボとは違って苦労した点などはありましたか?

Riow : まず、ヴォーカリストを5人選んで、20曲程のトラック(ビートとコードはついているがメロは指定していないもの)を5人共通で渡し「各々自分が好きなトラックを選んでメロディを考えて歌を入れてください」とお願いしました。難しい要望だったかもしれませんが、トラックに違和感のないメロディと歌を5人各々の才能で入れてくれました。ここでつまずけば、このプロジェクトは簡単にナシになったと思うのですが、奇跡的にうまくいきました。ということで、苦労した点はありません。しかも5人中3人は会ったことがなく、上記の簡単な要望だけでコラボレーションが成立しました。お互いの妙な先入観なしに、純粋に音だけでのコミュニケーションが出来たのが功を奏したと思っています。

——インストのイメージの強いAraiさんが2000年代に2枚も歌もののアルバムを作ったのにはなにか意識の変化があったんでしょうか?

Riow : インストを作り続けていると「歌モノはやらないのですか?」という質問が必ずきますし、そういった音楽を機会があれば作ってみたいと、やるやらないは別としてもつねづね思ってましたので、意識の変化というより、やれる状況があったのでやったという感じです。

——当時、わりと海外も含めて、エレクトロニカやポストロックの動きからシンガーを捉える、もしくはシンガー・ソングライターからそうしたアプローチのアーティストが出てきたりというのがありました。こうした動きを意識したというのは?

Riow : 多少はありますが、ツジコは最初から海外の〈mego〉というエレクトロニカの本場からデビューしてますので、海外からの影響というよりは、RATNは逆にもうちょっと日本のマーケットでツジコの音楽をちゃんと売るということを考えていました。『R+NAAAA』はそれから4年後の作品なので、RATNから引き続きJ-POPに寄り過ぎない歌モノという感じで作りながらも、もろにエレクトロニカやポストロックでもないっていうバランスでした。

——ちなみにいま歌ものをやろうとは?

Riow : アーティスト・イメージ的には無理に歌ものをやる必要はないとも思いますし、それを求められてもいないと感じるので、何か自然発生的な機会がなければやらないかもしれません。

——20年近くになるアライさんのディスコグラフィーのなかでも珍しい、これらの歌ものアルバムを、いま聴いてみてご感想などはありますか?

Riow : RATNは国内においてツジコの作品の中では評価が高い印象で、その点は僕の狙い通りにいきました。それはリリース当時も今も変わっていません。『R+NAAAA』に関しては、自分では気に入ってますが、正直いいのか悪いのか、どちらの評価もわからない印象です。僕の最も多くイメージを持たれているビート・トラックとも違うので、そのアーティスト・イメージが邪魔してるのではないかとも思っています。


R+NAAAA (2005)

自分が出したいと思ったときに出したい

さて話は変わって、少し前にリリースされたばかりの『KOLLECTIV』に関して。

Riow : 過去にコンピレーションに書き下ろしで提供した曲や別名義での作品、そしてお蔵入りの未発表曲をコンパイルした配信限定アルバム。いわゆるベスト盤ではなく、いわば「セルフ・コンピレーション」で「全曲オリジナル・ソロ・アルバム未収録」といったアルバムです。コンピへの提供曲とか別名義の作品とかオリジナル・アルバムに入っていない曲が色々あり、配信されてなかったので、それらをまとめて配信したかったわけです。

本作には2001年から2009年に制作された楽曲で締められている。現在では世界的にヒットを飛ばすGonnoがリリースしていたことでも知られる〈WC recordings〉からリリースしていたコンピへの提供曲なども収録している。また当時、彼のトレードマークでもあったブレイクビーツではなく、イーヴン・キックのテクノ~ハウスに挑戦した2007年の『Electric Emerald』制作後に作られたという未発表トラック、例えば「Eagle」「Early and Late」など、野太いテクノ、ハウスの楽曲なども収録している。そうした意味では彼の音楽性が多様化する2000年代のある側面を切り取った作品とも言える。

——時間を経たことで気に入ってしまう曲というのはあるんでしょうか?

Riow : 後で聴いて印象が変わるということはあるにはありますが、この中の楽曲は既にリリースした曲がほとんどなので、時間に関係なく気に入っています。未発表曲に関しては気に入らなかった曲というより、途中でアルバム・コンセプトが変わったから外れたとか、そもそもアルバムに入れる想定で作ってなかったものとか、理由はマチマチです。

また今回の過去作品配信とともに、エクスクルーシヴでRiow Araiの新たなアルバムをOTOTOY独占配信する。これがなんとアナログ・シンセ1台で作られている。最近KORGが復刻したアナログ・シンセの名機“ARP Odyssey”だ。YMOやクラフトワーク、ハービー・ハンコックなども愛用したという野性味溢れる野太いシンセ・サウンドが、Riow Arai印のダイナミックさで暴れまわる実験的な作品となっている。

——なぜ“ARP Odyssey”のソロ作品にしたんでしょうか?

Riow : 最近またハードウェアが盛り上がっており、自分ももともとソフトの前にハードを使って作る時代からやってますので、ElektronのanalogRYTMというマシンだけで作った『HIGH REVOLUTION』もそうなのですが、その楽しさを知っている延長上で「最近発売されて買ったばかりの“ARP Odyssey”1台でどこまでできるのか?」というのを試してみたかったわけです。1台だけで作った方が音のバランスもとりやすいし、作業効率も早い、世界観が作りやすい、「1台だけで作ったというのがそのままコンセプトになる」ということです。1枚作り通せるに値する楽器じゃないと無理なのですが、KORGの“ARP Odyssey”はそれに答えてくれました。

KORG ARP Odyssey

——配信故のアルバムという尺から解放された作品かと思いますが、そのあたり制作に影響を与えていますか?

Riow : その辺は意識したので、時間に関しては事前にOTOTOYさんに制限がないか確認した次第です。CDアルバムであれば「1曲4~5分で10曲位のトータル タイム大体50分前後」などのパターンに縛られがちなのですが、今回はスピンオフ、なおかつ即興ということもあり、既成概念にとらわれず、いくとこまでいくというふうに時間を気にせず録音をするだけしました。その結果、10分や20分の曲が平気で混在し、トータルタイムもかつてのCDの容量を超えるというものになりました。

前述のスウェーデンの楽器ブランド〈Elektron〉のリズムマシン“analog RYTM”のみを使って制作したという『High Revolution 』(2014年)、さらにはビート・エディットが凄まじいブレイクビーツのまさに最先端を目指したアルバム『Freedownbeat』(2013年)など、ここ最近ひとつのアイディアを元にしたコンセプチュアルなアルバムのリリースが続いているようにも思える。なんとなく、ほぼインプロのような形の本作とは違ったものではあると思うが、しかし共鳴する部分はあるのではないだろうか。

——ひとつの大きなアイディアの下で、ひとつのアルバムを作るというのが最近のAraiさんの音楽制作に重要なファクターになっているような気がしますが、そのあたりはどうでしょうか?

Riow : 基本的には普通にただ新曲を並べるというアルバムを普通に作りたいのですが、そうやってただアルバムを作ると、インストで歌詞もなく、言葉によるメッセージもありません。なのでアルバム・カラーが見えにくいかもしれないんです。だから全体像をわかりやすくプレゼンテーションするために、そうした方法論を選んでいるところもあります。1曲1曲別々に存在しているものの、アルバム1枚で1曲みたいなイメージです。ただ、今後毎回そうなるとは限りません。

——ここ数年のコンセプチャルなリリースは、「あ、いまこれやりたい」「出しちゃおう」といったような、フットワークの軽さ、自身のレーベルからのリリースからも影響しているのではないかと。

Riow : それは影響しています。自分が出したいと思ったときに出したいものを出せます。しかし以前の他のレーベルで出していたときも、特になにか押し付けられたり、逆にボツにされたりということはほとんどありませんでした。実際さほど変わらないのかもしれません。

——またフットワークの軽さといえば、データ配信によってある、例えば過去作も新作もパッケージ制作やプレスのリスクなしで音楽がリリースできるようになりました。この状況に関するご意見をお聞かせください。

Riow : 売る方としましては、データ配信がCD以上に売れてくれたら、単純に儲けがいいので、これにこしたことはありませんが、買う方としましてはパッケージで欲しいというのも充分わかります。両方のニーズがありつつ、どっちつかずの状態が10年位続いており、決着もつかないので、その状況に合わせるしかありません。

——今後配信などでやってみたい企画などはありますか?

Riow : 過去作でいくつかDATマスターのがあり、これをハイレゾでリイシューしたいです。今回の『ODYSSEY2015』みたいなことは、また改めてアイデアを思いつき次第やります。

——最後に聞いてみたいんですが、いま一番気になるビートメイカーはだれでしょうか?

Riow : あらゆるビートが気になりますが、誰というのは特にいません。

Riow Arai過去音源

PROFILE

Riow Arai

1969年生まれ、東京都出身。トラックメイカー / プロデューサー。

ブレイクビーツ / エレクトロ / テクノ / ヒップホップ / エレクトロニカ / アンビエント等のオリジナル・アルバムを国内外のレーベルでリリース。

また、リミックス / コラボレーション / サウンドトラック / コンピレーションへのトラック提供などを手掛ける他、sonarsound tokyoやLOW END THEORY JAPAN、DOMMUNE等LIVEやDJで多くのイベントに出演。

>>Riow Arai Official HP

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レヴュー

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