2015/03/27 16:26

都市の喧騒を、白昼夢のディスコ・ファンクが追い越す——Yogee New Wavesによる、7インチ・オンリー・シングルを配信!

結成1年とわずかにしてFUJI ROCK FESTIVALへの出演を果たし、2014年発表のファースト・アルバム『PARAISO』で、幾多の音楽要素を折衷させた高いクオリティの楽曲を音楽シーンに見せつけた、Yogee New Waves。新たな形の都市型ポップを提示しつづける彼らによる、ディスコ・ファンクな新曲「Fantasic Show」をこのたび配信! 7インチ・アナログでリリースされているこの作品、CD音質(16bit/44.1kHz)で聴けるのはOTOTOYだけ! しかも、特製歌詞カードpdfも付属。メンバー自身が「最高のダンス・チューン」と称すこの曲に、田中亮太によるレヴューとともに身を委ねてみてはいかがであろうか。

Yogee New Waves /Fantasic Show
【配信価格】
WAV / ALAC / FLAC / AAC / mp3 : 単曲 200円

【Track List】
1. Fantasic Show

この作品をご購入いただくと、特製歌詞カード画像が付属します。

彼らはパーティにおける幸福な記憶のすべてを描き出した

今もっともミラーボールが似合う曲といえばこれだろう。Yogee New Wavesの新曲「Fantasic Show」は、軽快なギター・カッティング、グルーヴィなベース・ライン、心地よくライドさせてくれるドラム、さらに、とろけるように甘いメロディを持った、最高のディスコ・チューンとなった。上記のサウンド要素から、Daft Pank「Get Lucky」への国内インディ・バンドからの最良の回答という解釈もアリだろう。また、爽快なブルーアイド・ソウル・フィールには、Steely Dan「Peg」あたりと繋がっているかもしれない。あるいは、Skream「Rollercoaster」のあの感じと伝えれば、ニヤリと微笑んでくれるだろうか。

奇跡のようなパーティの一夜を捉えたリリックという面では、Jerry Lee Phantom「Music Lovers」の2015年アップデート版だ。まず、角舘健悟はこう描写する。「身体は海のようにゆれている / 心は鳥のようにさわいでいる」大きな音でかかり続ける音楽。今夜はきっと何かが起こりそう。そんな予感に胸ははためく。そして、次第にフロアは温度を高め、DJが幾つかのブレイクを仕掛け歓声を引き出す。君も思わず叫ぶだろう「今夜は眠れないよ!」さあ、世界中で一番最高の夜の始まりだ。

隣で踊る人へのスムースな博愛。心に湧き上がる"It's Alright"。今夜だけはこの夢みたいな理想を肯定していける。「Fantasic Show」にはダンス・カルチャーの持つロマンチシズムが詰まっている。最後こぶしのきいた歌声の大団円で終わるかと思った曲は、アウトロでまたビートを取りもどす。それは、とうに朝がきているのに、いまだダンスを終わらせようとしない、アフターアワーズの素晴らしき光景のようである。6分にも満たないポップ・ソングで、彼らはパーティにおける幸福な記憶のすべてを描き出した。(text by 田中亮太)

RECOMMEND

Yogee New Waves / PARAISO

彼らによる、待望の傑作ファースト・アルバム。ファーストEPに収録の人気曲「Climax Night」やライヴの人気曲など、まさに彼らの魅力がぎゅっと詰まった本作は、日本のインディー・シーンに大きな衝撃を与えた。まだ聴いていない方は、ぜひこのハイレゾ版をチェックしていただきたい。

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踊ってばかりの国 / 踊ってばかりの国

Yogee New Wavesのヴォーカル、角舘が影響されたことを公言している、踊ってばかりの国によるサード・アルバム。彼ら独自のブルース・サウンドがより深みを増した本作。メンバー脱退、活動休止、新メンバーの加入…。2014年に激動の季節を過ごしてきた彼らの、セルフタイトルを冠した意欲作。

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Jappers / Imaginary Friend(24bit/44.1kHz)

ギター・ポップ、ネオアコのきらびやかさから、はたまたトラッド・フォークな土臭さまでを、バンド独自の色彩感覚で行き来するロック・バンド、Jappersによる、フル・アルバム。自分達から無意識に溢れ出た音たちを、無意識に紡いだかのような、飾り気のないチルアウト・サウンドとともにお楽しみあれ。

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PROFILE

Yogee New Waves

2013年6月、角舘と井上を中心に活動開始。SUMMER SONICの〈でれんのサマソニ2013〉の最終選考に選出され、選考ライブがバンド初ライヴとなる。9月には粕谷(Dr)と、松田(Gt)が加入し、11月にE.P.『CLIMAX NIGHT』を自主制作。ライブ会場のみの販売で、初回生産分は即座に完売。2014年4月9日にデビューEP『CLIMAX NIGHT e.p.』を全国流通でリリース。その後、6月の初企画を新宿MARZで開催し盛況に終える。7月『FUJI ROCK FESTIVAL'14』〈Rookie A Go Go〉などに出演。9月10日にファースト・アルバム『PARAISO』をリリースし、タワーレコードの〈タワレコメン〉、HMVの〈エイチオシ〉に選ばれる。リリース・ツアーでは全国8カ所を周る。11月9日にTSUTAYA O-nestでファイナルを開催しソールド・アウト。12月23日にはNew Action! と共催で新宿で3会場のサーキット・イヴェントを開催しソールド・アウト。

>>Yogee New Waves Official HP

[レヴュー] Yogee New Waves

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