2015/03/30 15:36

ファンタステック!! アデルも認めたカナダ出身のSSW、Tobias Jesso Jr.がデビュー!!

カナダはバンクーバー出身のSSW、トバイアス・ジェッソ・Jr。アメリカのインディー・ロック・バンド、ガールズのメンバーであるチェット"JR"ホワイトにデモ音源を送ったところ、わずか数時間で返信が来てサンフランシスコでレコーディングをスタート。<True Panther Records>との契約を結んだ。そしてリリースされるデビュー・アルバム『グーン』は、ヴァンパイア・ウィークエンドの最新作 『モダン・ヴァンパイアズ・オブ・ザ・シティ』を手がけたアリエル・レヒトシェイドがプロデュース。さらにはザ・ブラック・キーズのパトリック・カーニーやハイムのダニエル・ハイムらが参加。グラミー賞を受賞したシンガー、アデルも自身のTwitterにて「ファンタステック」という言葉とともに彼の音楽を紹介するなど、2015年要注目のSSWの彼。耳にスッと残る、グッド・メロディ、グッド・ミュージック。レビューと共に是非。


Tobias Jesso Jr. / Goon

【配信価格】
WAV / ALAC / FLAC / AAC : 単曲 205円 / まとめ購入 1,543円

【Track List】
1. Can't Stop Thinking About You / 2. How Could You Babe / 3. Without You / 4. Can We Still Be Friends / 5. The Wait / 6. Hollywood / 7. For You / 8. Crocodile Tears / 9. Bad Words / 10. Just A Dream / 11. Leaving LA / 12.Tell The Truth


時代がどんなに移り変わろうとも、良いメロディというのは普遍的に美しい

休みの日の遅く起きた朝、天気は薄曇り。なんとなく気だるいような気分。そんな時にピッタリとハマるような、甘くて儚い歌声とピアノの旋律。カナダ出身のSSWであるトバイアス・ジェッソ・Jr.のファースト・アルバム、「グーン」。レイドバックした懐かしい、古き良き70年代のポップスを感じさせるサウンドで、決して派手では無いものの、彼のソングライティングの良さが光る1枚となっている。

Tobias Jesso Jr. - How Could You Babe
Tobias Jesso Jr. - How Could You Babe

サウンドの骨は彼によるピアノとオルガンの弾き語りがメインだが、それを彩るストリングスやホーン、味のあるギターソロのアレンジがとても心地よく、中でもシンプルながら存在感を示すドラムが曲の強度をグッと上げているのが印象的。中でもPVが作られ、あのアデルも絶賛した2曲目、「How Could You Babe」の牧歌にも似たメロディとコーラス、サビでの彼の歌い上げっぷりは間違いなく名曲と言えるだろう。他にも「Can We Still Be Friends」や、「Just A Dream」の2曲は、彼のアンニュイな歌声とメロディの良さが光る2曲となっている。

時代がどんなに移り変わろうとも、良いメロディというのは普遍的に美しい輝きを放つ。”面白い”音楽では決して無くても、絶対に立ち返りたくなるような、安心感がそこにはある。ファースト・アルバム故の流星のような煌めきなのか、光り続ける星になるかは今は分からないが、2015年の春に、このアルバムを鳴らすのはとても素敵なことのように思える。本格的に暖かくなる前に是非、この良質なメロディと歌声に触れてみて欲しい。(text by 高木理太)

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PROFILE

トバイアス・ジェッソ・Jr

カナダはバンクーバー出身のSSW、トバイアス・ジェッソ・Jr。ロックバンド、ガールズのメンバーであるチェット"JR"ホワイトにデモ音源を送ったところ、僅か数時間で返信が来るほど気に入られ、そのままサンフランシスコでレコーディングをスタート。その後<True Panther Records>と契約を結ぶ。2015年4月にデビュー・アルバム『グーン』を発表する。

>>Tobias Jesso Jr. Official HP

[レヴュー] Tobias Jesso Jr.

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