2014/12/11 17:13

まずは特設サイトへ!! bananafish、配信限定の“成長痛”シングルがとにかくスゴいことに!!

2014年1月に赤坂BLITZでのワンマン・ライヴを成功させた東京青山発のポップ・ロック・バンド、bananafishが、3曲入り配信限定シングル『PURE』を完成!! 前作に引き続き、シンセ・サウンドをうまく取り入れた表題曲「PURE」を筆頭に、キャッチーなメロディ・ラインと疾走感が心地よい「Mr.Lonely」、オリエンタルで個性的なギター・リフが魅力的な「Twilight」と、音楽的に幅を広げた楽曲が収録されている。また、爽やかな演奏をバックに、傷ついた女性の心を歌った切ない楽曲「PURE」の特設WEBがとんでもないことになっている!!まずは、下記より同ページをご覧いただきたい。 斬新で度肝を抜かれることをお約束する。そして、bananafishを追い続けているライターの岡本貴之のレビューとともに、bananafishのいまを感じてみていただきたい。

>>>『PURE』特設ページはこちら

次のフェイズに向かう、配信限定シングルをリリース!!

bananafish / PURE
【配信形態】
ALAC / FLAC / WAV (16bit/44.1kHz)

【価格】
600円(税込)

【Track List】
01. PURE
02. Mr.Lonely
03. Twilight

音楽性の模索が生んだ“成長痛”シングル

2014年1月25日(土)に赤坂BLITZでおこなわれたワンマン・ライヴは念願のステージを自らの手で実現させ、バンドにとって何本目かのゴールテープを切った清々しい一夜だった。とことんD.I.Yにこだわって活動を続けてきたbananafishにとっては関門のひとつに過ぎないステージだったとはいえ、目標設定としてはだいぶ高い規模のライヴ会場だっただけに、その達成感たるや大きなものがあったに違いない。それと同時に現実的には背伸びをしたライヴであったことは紛れもない事実。次なるステージをさらに大きな規模で、となると、会場の規模とバンドの関係に一種のインフレ状態を感じてしまわざるを得なかった。

彼らの楽曲は、競い合うように疾走する2本のギターをリズム隊がグッと引き寄せてサウンドの均衡を保っているような緊張感があり、そこに巻き舌気味に架空のストーリーを捲し立てる赤芝栄亮のヴォーカルが絡んでくるのが特徴だ。それはガレージ・パンクのように突き放した荒々しさでもなく、観客と心を寄せて大合唱するものでもない、bananafish独自のノリを生み出しているのだが、そのことが大会場では観客との間に多少の余白を生じさせていたのではないだろうか。つまりは、より多くの人が共有できるノリと、一体になって歌える楽曲、それこそが今のbananafishに求められているのだ。

ところがこちらがそんな事を危惧するまでもなく、2014年のbananafishはTRIPLANEやセカイイチらとのいくつかの対バン・ライヴをおこないながら、楽曲の制作・レコーディングに費やすことで新たなフェーズに突入しようとしていた。配信限定のリリースとなった今回のシングル『PURE』は、表題曲にいきなり驚かされる。イントロのシーケンスは2ndアルバム『SYNCHRONIZE』で試みたシンセ・ポップからさらに一歩踏み込んだ印象。“元々そんなにギターにこだわってない”というリーダー&ギタリストの角川明をはじめ、メンバーの音楽に対する柔軟な姿勢が伝わってくる。チープでニューウェイヴ風な音色のリフレインとエレポップなスネアの音が、ダブステップ的迫力のベースで束ねられているのが実にbananafishらしい。コーラスを挟んでモータウン調に変化する中で歌われるサビメロは肩の力が抜けた伸びやかな歌声に、思わず一緒に口ずさみたくなる。アレンジも曲調も、これまでにない明るく爽やかな魅力を前面に打ち出した新しいポップスだ。

そうかと思えば「Mr.Lonely」ではバンド本来の疾走感をストレートに出したガレージ・ロックを聴かせ、「Twilight」では曲を引っ張るギター・リフの上にストリングスで荘厳なヴェールを纏わせている。さらに間奏のキメではメタル風の様式美まで感じさせるなど、それぞれに趣向を凝らしたシングルとなっている。鍵盤やコーラスの加え方など、あきらかにこれまで以上にアレンジ面の実験的要素があり、音楽性・方向性を模索している様子が伺えるこの3曲から、今後bananafishがどんな方向に進んでいくのか想像するのも楽しみ方のひとつかもしれない。『PURE』は、彼らがさらなる高みを目指し飛躍する通過点で生まれた“成長痛”にも似た軋みが感じられるシングルだ。(text by 岡本貴之)

bananafishの過去作品

bananafish / SYNCHRONIZE

2012年11月、渋谷クアトロでのワンマン・ライヴを成功させた、東京青山発のポップ・ロック・バンド、bananafishの2ndフル・アルバム。UKロックを軸に、様々なジャンルの音楽を取り込み、独自の進化を遂げた、彼らの新機軸を示した作品。

>>埼玉県の山中にあるスタジオ「ネバーランド」でのインタヴューはこちら

bananafish / SCROLL

bananafishが1stフル・アルバム。耳に残るアーシー・ボイス、変幻自在の稲妻ギター・リフ、ギターとベースの演奏アプローチの対比から観客を巻き込む圧巻のライヴ・パフォーマンスも必見。2012年11月3日、渋谷CLUB QUATTROでのワンマン前にリリースされた全国へのはじめの一歩。

>>『SCROLL』リリース時のインタヴューはこちら

bananafish / モノトーン

『SCROLL』以前に会場限定でリリースされていたCD-Rに収録されていた、bananafishのいまでは手に入らない楽曲レゲエな感じで裏打ちのリズムの1曲。

>>祝・月見ル君想フ10周年!!ーーセカイイチ × bananafish座談会はこちら

PROFILE

bananafish

UKロックを軸に様々なジャンルの音楽を取り込み、独自の進化を遂げ続ける東京青山発のロック・バンド。2012年渋谷クアトロ、2014年赤坂ブリッツでのワンマン・ライヴをD.I.Yで成功させる。耳に残るアーシー・ボイス、変幻自在のギター・リフ、ギターとベースの演奏アプローチの対比から観客を巻き込む圧巻のライヴ・パフォーマンスが定評を得ている。

>>bananafish オフィシャルHP

[レヴュー] bananafish

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