心を洗うDSD子守唄——南壽あさ子、金色に輝く築地本願寺でDSDレコーディングに挑戦 (Special Place Recordings シリーズ10)

銭湯、かまくら、キャンプ場など、一風変わったこだわりの場所で、デジタル録音における最高音質と言われるDSDレコーディングに挑戦するOTOTOYの独自企画。それが「Special Place Recordings」シリーズです。第10回となる今回は、昨年メジャー・デビューを果たした女性シンガー・ソングライターの南壽あさ子が、なんと築地本願寺でレコーディングに挑戦。築地本願寺と言えば、明治神宮や湯島聖堂を手掛けた建築家、伊東忠太の作品であり、古代インド様式の外観が目を引く独特な寺院です。江戸時代から400年にもおよぶ歴史をもつこの建築は、緊張感溢れるオーラに包まれています。OTOTOYでは、そんな築地本願寺で行われたレコーディングの音源を、『南壽と築地と子守唄 〜南壽あさ子 at 築地本願寺〜』と題し、DSD 5.6MHzおよび24bit/96kHzのALAC、FLAC、WAVで配信開始しました。そのタイトル通り、南壽あさ子自身が「心地良くて寝てしまうくらいがいい」と語るこの音源。史上初(?)のDSD子守唄、当日のレコーディング・レポートとともにお楽しみください。

南壽あさ子 / 南壽と築地と子守唄 〜南壽あさ子 at 築地本願寺〜

【配信フォーマット / 価格】
DSD(1bit/5.6MHz) + WAV(24bit/96kHz) : 1,080円(税込、まとめ購入のみ)
※南壽あさ子による手書きの歌詞カードを収録したPDFブックレットが付属

【収録曲】
1. 旅愁
2. 星のもぐる海
3. 500 Miles
4. 真夜中のスープ (オルゴール Ver.)

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All Songs Performed by 南壽あさ子

Recorded, Mixed and Mastered by 高橋健太郎
Recorded at 築地本願寺
Photos by 土屋宏
Produced by TOY'S FACTORY, MANDALA GROUP, OTOTOY
Special Thanks to Stereo Sound, TEAC CORPORATION, サンピアノ社

[M-3] 500 Miles
Original Title : Five Hundred Miles
Written and Composed by Hedy West
© ROBERT MELLIN INC.
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今回のレコーディングで主に使用された機材

TASCAM「DA-3000」


「DA-3000」は、マスター音源を高品質で残したいニーズと、どのスタジオでも高音質でモニタリングしたいニーズの双方を1台で実現することができる、レコーディング・エンジニア必携の業務用デヴァイス。DAW制作環境に導入することで、日々のモニタリング環境が安定、改善できるだけでなく、ハイサンプリングによる高解像度でのマスター音源保存が可能になる。 レコーダー部は、PCM 192kHzによる録音に加え、DSD 2.8/5.6MHzによる録音に対応。複数台での安定した同期走行も可能で、DSDのマルチトラック録音環境を構築することができる。さらに、単純なマスター・レコーダーにとどまらず、AD/DAコンヴァータとして活用できる高品位なオーディオ回路も魅力だ。

>>TASCAM「DA-3000」の詳細

優しく、やわらかく、わずかな汚れも感じさせない音源

築地本願寺の佇まいは、まさに日本有数の寺院と呼ぶにふさわしいものだ。400年にもおよぶ歴史、古代インド様式の崇高な外観、そして金色の装飾品がずらりと並ぶ本堂…。そのどれもが、圧倒的なオーラを放っている。今回、そんな築地本願寺のご厚意で本堂を使用させていただき、南壽あさ子のDSDレコーディングが実現した(※この場を借りて、築地本願寺さまにあらためてお礼申し上げます)。

崇高な佇まいの築地本願寺

南壽あさ子と言えば、昨年メジャー・デビューを果たしたシンガー・ソングライターで、2014年にブレイクが期待される女性アーティストのひとり。彼女の最大の魅力のひとつは、何と言っても混じりけのない透明な歌声だろう。まるで流れる水のような印象を与えるその歌声は、今回のレコーディングでも存分に発揮された。

南壽あさ子

築地本願寺の内部に一歩足を踏み入れると、まずは金色に輝く装飾品の数々、そして本堂の高い天井が目に入る。あたりにはひんやりとした空気が立ち込めており、すでに独特の緊張感が漂っていた。試しに本堂の中央で何度か手を叩いてみると、そこは意外にもリヴァーブの効果が少なく、むしろ硬質な響きを得られるように思える。華やかながらも厳かで、緊張感に溢れるその空間は、ストイックな美しさをもった南壽あさ子の歌声にぴったりなのではないか。レコーディングが始まる前から、そんな思いにわくわくさせられた。

華やかながらも厳かな本堂

ともあれ、まずは録音の準備をしなければならない。今回、南壽あさ子はYAMAHA C3による弾き語り演奏を行ったが、じつはこのグランドピアノを運び入れるのがひと苦労だった。というのも、録音が行われた本堂の正面入り口には長い階段がそびえており、ここを使って運び入れるのは非常に難しい。代わりに、エレベーターが使える側面の入り口から搬入を試みたのだが、今度は通路の幅が足りないため、扉にピアノが引っかかってしまう。そこで、大きなYAMAHA C3を一部解体し、ようやく本堂へと運び入れることができたのだ。続いてピアノに調律を施し、TASCAM「DA-3000」を3台同期、マイク6本をセッティングして、いよいよ準備が整った。

今回の録音はTASCAM「DA-3000」を3台同期して行われた

南壽あさ子が音を出した瞬間、場の空気が変わった。本堂の雰囲気に感化され、ピリっと緊張感に満ちたサウンドが奏でられるのではと予想していたのだが、南壽の声は想像を超えて優しく、やわらかなニュアンスとともに響いたのだ。

優しく、やわらかい南壽あさ子の歌声

いよいよレコーディングが始まり、初音源化となる「旅愁」をはじめ、インディ時代の楽曲「星のもぐる海」、Peter Paul & Maryのカヴァーに挑戦した「500 Miles」、ピアノのみのインスト・ナンバー「真夜中のスープ (オルゴール Ver.)」など、全4曲が収録される。正直に告白すれば、演奏のあまりの心地良さに、レコーディング中、少しウトウトとしてしまった。今回のアルバムには、『南壽と築地と子守唄』というタイトルが付けられているが、まさにその通り。母親が子供に歌い聴かせる子守唄のように、優しく、やわらかく、わずかな汚れも感じさせない音源になったと言えるだろう。

築地本願寺と南壽あさ子

後日、ステレオサウンド社による取材の際にレコーディングを振り返った南壽は、今回の音源について、「心地良くて寝てしまうくらいがいい」と語っていた。詳細は、同社が刊行するDigiFi No.14(5月29日発売)をご覧いただきたいが、まさに彼女が言うとおり、そこにその音が鳴っているだけで心地良い作品となった。

(text by 長島大輔)

Special Place Recordings シリーズ

シリーズ1(2013年4月2日 / 5月25日リリース)

世武裕子 / 世武裕子 DSD recording sessions vol.1 やもり / vol.2 JOY

シンガー・ソングライターおよび映像音楽作家として活躍する世武裕子が、DSDネイティヴ録音、ネイティヴ・ミックスを初体験。かねてから積極的に高音質配信を行ってきた彼女が、ついにDSDでのレコーディングに挑んだ記念すべき作品です。100万円と2,500万円(!!)、2種類のピアノで同じ曲を弾き比べながら、世界に数台しかないDSDワークステーション「Clarity」を使って、その様子を記録しています。

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シリーズ2(2013年5月20日リリース)

キセル / KICELL EP in みなと湯(5.6MHz dsd + 24bit/48kHz)

兄弟ユニット、キセルの日比谷野音ワンマンを記念して、なんと銭湯でDSDレコーディングを行ったのがこの音源。誰もが一度は感じたことのある、お風呂で歌を歌ったときの"あの気持ち良さ"。それを驚くほどリアルに追体験させてくれる作品となっています。場所の空気を肌で感じているかのように、臨場感たっぷりに聴くことができるのはDSD音源ならでは。OTOTOYが自信を持ってオススメする人気タイトルです。

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シリーズ3(2013年8月29日リリース)

ROTH BART BARON / DSD Recording EP よだかの星/Campfire

春、オーディオ評論家の高橋健太郎を講師に迎えて、オトトイの学校で開講された「DSD徹底攻略塾」。DSDについて基礎から学び、実際に体験するこの講座の課外授業として、ゲストにROTH BART BARON(ロット・バルト・バロン)を迎えたDSD公開録音を行いました。一片の淀みもない美しい世界観を持つ彼らの楽曲を、肌で感じていただきたいです。

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シリーズ4(2013年9月18日リリース)

大森靖子 / 大森靖子 at 富士見丘教会(5.6MHz dsd + 24bit/48kHz)

季節は変わり、セミの声が鳴りやまない夏。下北沢にある富士見丘教会で、大森靖子のDSDレコーディングを行いました。大森靖子といえば、次世代を担う女性シンガー・ソングライターとして、今、各所から熱い視線を浴びまくっている存在。そんな彼女が、教会の厳かな雰囲気の中、思いのすべてをDSDに凝縮しました。まるで彼女が耳元で歌っているような、生々しい響きを持ったこの作品は、OTOTOYの年間ベストにも食い込む超ロングセラーを続けています。

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シリーズ5(2013年10月17日リリース)

バンバンバザール / バンガロー・セッション(5.6MHz dsd + 24bit/48kHz)

愛車ハイエースに乗って、全国に陽気なグット・ミュージックを届けるバンバンバザール。彼らのDSDレコーディングが行われたのは、湖のほとりのキャンプ場でした。セミの声、小川のせせらぎ、風の音。大自然の奏でる音楽と、バンバンバザールの絶妙なアンサンブルをお楽しみいただける作品となっています。川の音を拾うためだけにマイクを立てたり、セミの放つ高周波をナチュラルに溶け込ませたり、エンジニア的な視点からも聴きどころの多い一枚です。

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シリーズ6(2013年12月5日リリース)

平賀さち枝 / 平賀さち枝と天命反転住宅(5.6MHz dsd + 24bit/48kHz)

天命反転住宅は、通称「死なないための住宅」。まるでSFの世界に紛れ込んでしまったかのような、異世界を思わせる住宅です。こんな一風変わった場所でも、OTOTOYはDSDレコーディングを行いました。アーティストは女性シンガー、平賀さち枝。黄一色に塗られた球体の部屋に向かって、彼女は柔らかい歌声を響かせます。同梱されている写真入りブックレットとともに、場所の雰囲気を想像しながら楽しんでほしい音源です。

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シリーズ7(2013年12月13日リリース)

湯川潮音 / 湯川潮音 at 大倉山記念館(5.6MHz dsd + 24bit/48kHz)

冬の始まりを感じさせる12月初旬、OTOTOYは湯川潮音を招き、DSDの魅力を最大限に活かした自信作を録音することに成功しました。場所は横浜の高台にある歴史的建造物、大倉山記念館。ピアノとチェロを従え、湯川潮音は伸び伸びとした歌声を存分に聴かせてくれます。3曲のみの小規模な作品ながら、楽曲の完成度、響きの豊かさ、どれを取っても最高品質の音源ができあがったと言えるでしょう。

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シリーズ8(2013年12月18日リリース)

森ゆに / 山の上にて(森ゆに at 大倉山記念館)(5.6MHz dsd + 24bit/48kHz)

2013年最後を飾るDSD独自音源となったのが、この作品です。場所は再び大倉山記念館。ピアノと声で端正なポップスを奏でる森ゆには、寒い冬にぴったりの温かい歌声で、聴く人の心を優しく包み込んでくれます。79年の歴史を誇る建物の、自然かつ上品なリヴァーブは、彼女の歌声をより魅力的なものへと変化させました。DSDならではのきめ細やかな音質で、その美しさをお楽しみください。

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シリーズ9(2014年3月4日リリース)

長谷川健一 / 長谷川健一 in かまくら(5.6MHz dsd + 24bit/48kHz)

シンガー・ソングライターの長谷川健一が、寒さ極まる雪のかまくらでDSD録音に挑戦。かつて平家の落ち武者たちが暮らしたと言われる秘湯「湯西川温泉」のかまくらを舞台に、アコースティック・ギター1本で全6曲を弾き語ってくれました。雪があらゆる音を吸収してしまうかまくらの内部は、果たしてどんなサウンドを奏でたのか。ぜひあなたの耳でチェックしてください。

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南壽あさ子の過去作はこちら

LIVE INFORMATION

〈Shimokitazawa SOUND CRUISING 2014〉
2014年5月31日(土) @下北沢 複数会場
開場 / 開演 : DAY TIME 12:00 / 14:00, NIGHT TIME 22:00
料金 : DAY/NIGHT通し券 5,800円 / DAYのみ 4,500円 / NIGHTのみ 3,500円 (ドリンク代別)
出演 : 南壽あさ子 他多数
詳細 : http://soundcruising.jp/

〈ガスト プレミアムライブ Vol.2 〜アトリエシリーズ & サージュコンチェルト〜〉
2014年6月7日(土) @東京 赤坂ブリッツ
開場 / 開演 : 17:00 / 18:00
料金 : 前売 5,800円 / 当日 6,500円 (1ドリンク別)
出演 : 南壽あさ子 / 霜月はるか / ACRYLICSTAB / みとせのりこ / 山本美禰子 / mao 他
詳細 : http://social.gust.co.jp/pc/event/live/gpl2#cts01

〈SAKAE SP-RING 2014〉
2014年6月7日(土)、8日(日) @名古屋 DIAMOND HALL / APOLLO BASE / CLUB QUATTRO 他
開場 / 開演 : 11:30 / 12:00
料金 : 1day pass 3,400円 / 2days pass 5,600円 / 2days pass(タオル付) 6,100円
出演 : 南壽あさ子 他多数
詳細 : http://sakaespring.com/

PROFILE

南壽あさ子
1989年3月6日、千葉県生まれ。幼少の頃よりピアノを始め、物心つく前から漠然と、「歌しか無い」と信じて疑わなかった。20歳の頃から作詞、作曲を始め、2010年より都内ライヴハウスで弾き語りを始める。南壽(nasu)という名字は、風景画家である祖父の苗字を拝借。情景が浮かぶ歌詞と旋律は、祖父の影響もあるのだろうか。どこかなつかしく、郷愁の漂う空気をまとい、物語を綴っている。2012年6月6日にインディーズにて1stシングル『フランネル』をリリース。同年、1stミニ・アルバム『Landscape』をリリース。タワレコメン11月度に選出されたほか、FMパワープレイ2012年12月度、全国15局獲得(月間獲得数2位)する。2013年10月23日にメジャー・デビュー・シングル『わたしのノスタルジア』をリリース。同タイトル曲が全国43局のラジオ・パワープレイを獲得し、2013年10月度のラジオ・オンエアチャート1位を獲得する。透明感のある歌声と、風景を感じさせる懐かしく優しい楽曲、独特の詞の世界観が話題。2014年6月25日には、メジャー3rdシングル『みるいろの星』をリリース予定。

>>南壽あさ子 OFFICIAL WEBSITE

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ZOMBIE-CHANGの中毒性高しなシンセ・ポップ『GANG!』
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by 河村 祐介
浅見北斗が語るハバナイ、そして音楽シーンの現状とは──新シングル『Fallin Down』をリリース
[CLOSEUP]・2017年03月16日・浅見北斗が語るハバナイ、そして音楽シーンの現状とは──新シングル『Fallin Down』をリリース 昨年11月に『The Manual (How to Sell My Shit)』をリリースしたHave a Nice Day! 。その勢いを止めることなく新作『Fallin Down』がリリースされる。今作は新曲「Fallin Down」に加え、「スカーフェイス」と「巨大なパーティー」の新録音、さらにリミックス・ヴァージョンという6曲収録。さらに今回は、 安孫子真哉(ex.銀杏BOYZ)がチーフ・プロデューサーを務めるレーベル〈KiliKiliVilla〉からのリリースとなる。なぜ〈KiliKiliVilla〉からのリリースに至ったのか、そしてHave a Nice Day! 、さらに言えば音楽シーンの現状ついて、浅見北斗の考えを訊いた。 勢いが止まらないハバナイ、新シングルを予約受付中! Have a Nice Day! / Fallin Down(24bit/48kHz)'【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(24bit/48kHz) / AAC>>>ハイレゾとは?'【配信価格】アルバム 1,080円
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