2013/9/25~10/1の注目の2作品をレビュー!!

今週もたくさんの新譜が入荷しました! 全部は聴いていられない! そんなあなたのために、このコーナーでは、OTOTOY編集部がオススメする今週の推薦盤を2~3枚ピックアップし、ライターによるレビューとともにご紹介いたします。 音源を試聴しながらレビューを読んで、ゆったりとした時間をおたのしみください。あなたとすてきな音楽の出会いがありますよう。

AZZURRO『4』


AZZURRO / 4

【配信形式】
WAV

【価格】
WAV 2,000円


ヒップホップをベースとするビート・メイクと確かなエンジニアリングで日本のビート・シーンに確かな足跡を残してきたAZZURRO(アズーロ)。本作はソロ・アルバムとしては『The B-Side』(2009年)以来となる。盟友Shigeru TanabuとのユニットAZZXSSSではUKベース・ミュージックへ傾倒したAZZURROだが、『4』の制作にあたっては、ルーツ・ダブのアンビエンスを意識したという。重なった音を間引き、「間」を際立たせるプロダクションにより、多彩なヴァリエーションのビートを生み出す事に成功している。アルバムを通して聴くことで、ビートが有機的に変化して行く様が感じるとれるだろう。

また、本作は曲を指定する頭出しポイントは打たれていない(ちなみにフィジカル盤のフォーマットは、24bit/48kHzというCDクオリティ以上の高音質データが封入されたDVD-Rだ)。「曲間の“無音”を楽しんでほしかったから」とAZZURRO自身が語るように、無音さえもこのアルバムには要素として取り込まれている。現在では音声データを大量消費していくことで進化してきたダンス・ミュージック。このシーンでは忘れられていた感覚かもしれない。

ヒップホップから出発し、新たな領域に一歩踏み出したベテラン・ビート・メイカーAZZURROの会心作『4』。是非とも一聴いただきたい。(text by 羽山豪)

わたなべよしくに『でもでもでも』


わたなべよしくに / でもでもでも

【配信形式】
mp3、WAV

【価格】
mp3、WAVともに 単曲 150円 / まとめ購入 800円


わたなべよしくには個人名だ。でもメンバーは3人。のこりのふたりは、コムカイチカラとくらみらく流。関西でアコースティック・バンドをしてるお兄さんたちである。人懐っこい声色に、やわっこいサウンド・ワーク。しかし歌詞は刹那的で、どこか殺気立った様子を浮かべる。近所の優しいおじさんがいきなり怒り狂いだした、そんな気まずさがもれなく漂っている。たまげるギャップは静かな歌い口だからこそなおさら際立っており、油断して聴いていると、どこかで痛い目に遭うから気をつけなければならぬ。なにかに対する嫌悪や不快感を口にするほど、刺さる言葉はない。あえてのんびりとした雰囲気の演奏に、切れ味のあるリリックを混ぜ込むスタイルは数あれど、ここまで違和感なく組み合わせ、それでいて重みを希薄させないバランス感は絶品。寂しいけれど、つかみどころのないもやつきを呼び込んで、全国2013年9月26日木曜日ごあいさつ。ささいな心持ちを浮き出たせ、忘れかけを拾い集めてできた『でもでもでも』は、それ「でも」心を離さない、不思議な力で満たされている。(text by 高橋拓也)

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レヴュー

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筆者について
高橋 拓也 (もり)

泡沫大学生。ナゴム好きをこじらせ、現在80's NEW WAVE(おもにドイツ周辺)を掘削視聴中。

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