2013/01/12 00:00

2013/1/9~1/16の注目2作品をレビュー!!

2013年もあっという間に10日近く経ってしまいましたが、新たな素晴らしい音源たちも続々とリリースされています。ただ、数が多い! 興味はあるけど、全部は聴いていられない! そんなあなたのために、このコーナーでは、OTOTOY編集部がオススメする今週の推薦盤を2~3枚ピックアップし、ライターによるレビューと共にご紹介いたします。音源を試聴しながらレビューを読んで、ゆったりとした時間をお楽しみください。あなたと素敵な音楽の出会いがありますよう。

Nabowa『20120707』


Nabowa / 20120707

【配信形式】
mp3

【価格】
単曲 150円 / アルバム 1,200円

まるでベッドルームでリラックスしているような心地よさ、そんな味わいを届けるNabowaのライヴが初音源化された。2012年7月7日、東京・青山CAYでのワンマン・ライヴでの模様を収めた『20120707』と銘打った本作からは、ライヴ・バンドとして着実に成長してきた彼らの演奏の自信の表れが見て取れる。何と言ってもインストゥルメンタル・バンドとしてのNabowaの特徴は、やはりヴァイオリンの表情の豊かさにあるだろう。サウンドのアクセントではなく、曲の性格を決めるその伸びやかなやさしい音色。そこにギターの甘美なメロディーが絡みつき、ジャジーなドラムとベースのアンサンブルが支えている。観客の心を魅了していくライヴの空気感がそのまま詰め込まれているのを体感できるだろう。ライヴの生演奏の音にじっくり耳を傾けて聴く、そこには興奮だけでなく、音に揺られる心地よさがある。大音量で聴くにも、寝転んで聴くにも似合う、そんなライヴ・アルバムである。(text by 堀史孝)

Ra Ra Riot『Beta Love』


Ra Ra Riot / Beta Love

【配信形式】
wav / mp3

【価格】
単曲 200円 / アルバム 1,500円

チェロ奏者のアリーが脱退し、4人組となって初めてレコーディングされた、RA RA RIOTの3rdアルバム。楽曲はエレクトロ / ギター・ポップ / オルタナティヴの影響が色濃いが、あくまでもジャム感のあるバンドの音による万華鏡ポップ。デニス・へリング(エルヴィス・コステロ、モデスト・マウスetc…)のプロデュースによりそんな持ち味をさらに洗練化! M2、M3、M11での80’Sテクノポップのニュアンス、カウントで始まるM6、ELOを思わせるM9、M11など即ノリノリにしてくれるポップ・チューンの精度は継続。さらに静へ挑んだM4、M7、M8、M10も含めてリズム、ストリングス、ハーモニーと手を変え品を変えて独自のアプローチしていく鉄壁の職人ぶりにも注目したい。ソリッドであり、すべてが弾けているのに、アルバム全体にはふくらみがある!!! インディ・バンドの3rdアルバムにありがちな煮詰まり感が見えない意欲的な作品だ。(text by いこまひろや)

この記事の筆者

[レヴュー] Nabowa, Ra Ra Riot

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