唯一無二のダンス・ミュージック・バンド、ROVOが、2年ぶり10作目となるオリジナル・アルバムを完成。毎年恒例となった日比谷野音での「ROVOプレゼンツMDTフェスティヴァル」が今年6月に10周年を迎え、更に勢いを増している彼らのグルーヴは留まることを知らない。結成以来の絶頂期を迎えたROVOが放つ、時代を生き抜くための音をお聴きください。

ROVOの2年ぶり10作目となるオリジナル・アルバム

ROVO / PHASE

【価格】
MP3 : 1,800円(まとめ購入のみ)

1. BATIS / 2. COMPASS / 3. D.D.E. / 4. MIR / 5. REZO

ROVOの過去作もチェック!!

ROVO流ダンス・ミュージック定義の改革

"なにか宇宙っぽい、でっかい音楽をやろう"――その一言から結成された、勝井祐二・山本精一を中心としたインストゥルメンタル・バンドROVO。強靭なダブル・ドラミングに壮大なエレクトリック・ヴァイオリンを重ね、今一番宇宙に近い音楽を奏で続けている。昨年はイギリスのテクノ・バンド、SYSTEM7とのコラボ・ライヴを成功させ、今年2012年は毎年恒例となっているイベント「Man Drive Trance Festival(通称MDTフェス)」が10周年を迎えた。そんな節目である本年、ROVOが10枚目のニュー・アルバムをリリースした。その名も『PHASE』。"段階"という意味をもつこのアルバム名は、今までの彼らからさらに一歩先へと跳躍したアルバムである。

1曲1曲の性格やメリハリの違いも勿論だが、彼らの変化は終盤を飾る2曲「MIR」、「REZO」に顕著に表れている。平穏という意味が込められた「MIR」は、ミドル・テンポな1曲だ。特に過激な盛り上がりを見せることはなく、ワウを効かせてしっとりとしたファンクが続く。控えめなヴァイオリン・ソロに、中盤ではアコースティックな側面も匂わせる。ラストを飾る「REZO」は20分の大作。同じくBPMは控えめに、水の中へ深く潜っていく時のような程よい水圧感を感じさせながら、じわじわと反復を繰り返す。ポワポワとしたミニマルなシンセ・サウンドは、水中の空気のように丸みを帯びて水面に駆け上がっていく姿を想像させる。ドラム・ベースが本格的に入ってくるラスト7分の力強く、儚い展開も魅力的だ。

ROVOの音楽というのは、音ひとつひとつの筋に魂が通っていて、曲が終盤に行くにつれて、やがて1つに収束するというストーリー性を持っている。原点回帰でありながらROVO史上最も開かれたメロディー・センスを発揮していた前作『RAVO』は、太い幹から様々な展開をいくつか枝分かれさせやがて収束していく、大木のような大きい安心感を持ったアルバムであった。それに比べ今作は、今まで以上に音の筋が細分化され、その先には巨大な心臓が波打っているような強大なパワーを感じさせる。デジタルとアナログを極限まですり合わせた結果生み出された人間臭さが、"踊りたい"という感覚の中枢を直接刺激する作品である。

"宇宙"を合い言葉として、派手に、壮大に情熱を振りまいてきたROVOが、今ここにROVO流ダンス・ミュージック定義の改革を宣言した。この先には、何が待っているのか? 予測不可能な展開に、これからのライヴ・パフォーマンスが待ち遠しくなること間違いなしだ。(text by 梶原綾乃)

LIVE SCHEDULE

ROVO NEW YEAR LIVE "CONDOR 2013"
2012年1月15日(火)@代官山UNIT

2012年2月15日(金)@横浜THUMBS UP

RECOMMEND

L.E.D. / in the universe

ミックス / マスタリングにROVOの益子樹氏を迎えた、L.E.D.初となるライヴ・アルバムが完成!2012年3月4日渋谷O-NESTで開催した初の自主企画『in the universe』での演奏を完全収録したL.E.D.初のライヴ・アルバム! ツイン・ドラムとなり更に迫力を増したグルーヴに、キーボード、サックス、ギター、パーカッション、スティールパンなどのアンサンブルが絶妙に絡み高揚していく様は圧巻! これまでの作品からのベスト・セレクトでもあり、ライヴでも人気の楽曲を集めたL.E.D.の『今』を収めた1枚。今作のジャケット・アートワークは、L.E.D.のライヴには欠かせない存在となったVJ mitchelが担当。録音はシンガー・ソングライターでもある山田杏奈が担当、ミックス・マスタリングをROVOの益子樹氏が手掛けている。

Doit Science / Information

九州は熊本にて、10年に渡って活動する4人組。緻密かつ反復的かつ脱力的かつエネルギッシュなアンサンブルで観る者聞く者をかつてない快楽へと誘う。一度体験するとクセになるパフォーマンスと、DIY魂あふれる活動に魅せられ、バンドマンの間で、「九州に行くならDoit Science」というドイ中毒患者多数発生中。

>>>Doit Scienceの特集はこちら

OORUTAICHI / Cosmic Coco, Singing for a Blllion lmu's Hearty Pi(HQD Ver.)

OORUTAICHIが、ニュー・アルバム『COSMIC COCO, SINGING FOR A BILLION IMU'S HEARTY PI』を最高音質のDSDとHQD(24bit 48kのWAV音源)で発売。OORUTAICHIとエンジニアの葛西敏彦が高音質用に新たにマスタリングした本作を、心行くまでお楽しみください。2011年、最狂のアルバムの誕生です。

>>>OORUTAICHIの特集はこちら

PROFILE

ROVO

「何か宇宙っぽい、でっかい音楽をやろう」と、勝井祐二と山本精一を中心に'96年結成。 バンド・サウンドによるダンス・ミュージック・シーンの先駆者として、シーンを牽引してきた。 驚異のツイン・ドラムから叩き出される強靱なグルーヴを核に、6人の鬼神が創り出す音宇宙。 音と光、時間と空間が一体となった異次元時空のなか、どこまでも昇りつめていく非日常LIVEは、ROVOでしか体験できない。“フジロック・フェスティヴァル”、“ライジングサン・ロックフェスティヴァル”、“メタモルフォーゼ”、“朝霧JAM”、“アラバキ・ロックフェスティバル”など、大型フェス / 野外パーティーにヘッドライナーとして連続出演。 2011年は、世界中のダンス・ミュージック・シーンで活躍し続けるイギリスのテクノ・ユニット「SYSTEM7」とのコラボレーション・プロジェクトを始動し、京都と東京での合体LIVEを大成功させた。 毎年恒例となったROVO主催の日比谷野音「MDTフェスティヴァル」は、2012年で10回目の開催を迎える。 国内外で幅広い音楽ファンから絶大な信頼と熱狂的な人気を集める、唯一無二のダンス・ミュージック・バンド。

ROVO official HP

o

 
 

レヴュー

【REVIEW】生活を彩る音楽隊、フィクションに誘い込むトイ・ポップ──Ribet towns『フラッシュフィクション』
[CLOSEUP]・2017年10月11日・フィクションに誘い込むトイ・ポップ──生活を彩る音楽隊・Ribet townsの『フラッシュフィクション』 渋谷系や北欧音楽への憧憬を、京都という街から鳴らす12人組ポップ・バンド、Ribet towns。今年2月にファースト・ミニ・アルバム『ショートショート』を発売したばかりの彼らが、配信限定となるEP作品『フラッシュフィクション」をリリース。前作に収録されていた「メトロ」「ショートシネマ」のリアレンジと新曲2曲の全4曲を収録した今作を、OTOTOYでは発売日に先駆け、先日より配信スタート。ハイレゾでの配信もOTOTOYのみということで、これから要注目となるであろう彼らのサウンドをぜひ良い音で楽しんでいただくとともに、レヴューを掲載。カラフルなフィクションの世界へどうぞ。 ハイレゾ版の配信はOTOTOYのみ!Ribet towns / フラッシュフィクション'【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(24bit/96kHz) / AAC>>>ハイレゾとは?'【配信価格】単曲 185円(税込) / アルバム 750円(税込)【収録曲】01. ベッドタウン02. ショートシネマ03. caravan04.
by 中の人
原稿ライオット2017結果発表!!ーー聴けるボーイズユニット、CUBERSの2nd EP『マゼンタ』ハイレゾ配信
[REVIEW]・2017年10月12日・原稿ライオット2017結果発表ーー聴けるボーイズユニット、CUBERSの2nd EP『マゼンタ』ハイレゾ配信 “聴けるボーイズユニット”CUBERSが、2nd EP『マゼンタ』をリリース。ディスコ〜ブラック・ミュージックを軸に制作された1stアルバム『PLAY LIST』、そこから一歩踏み出しアイドル・ポップ然とした楽曲からロック調の楽曲まで幅を見せた1st EP『シアン』、本作はそのどちらも取り入れったCUBERSの真骨頂とも言えるEPとなっている。OTOTOYでは本作をハイレゾ配信スタート!! そして、本作のレビュー記事を募集する原稿の登竜門コンテスト「原稿ライオット2017」の結果を発表する!! 審査委員長は、南波一海!! ライターを目指している人はもちろん、CUBERSを世に広めたい人、プロのライターまで、数多くの応募作の中から選ばれたグランプリのレビューをお楽しみください。 2nd EPをハイレゾ配信スタートCUBERS / マゼンタ【配信形態】WAV、ALAC、FLAC(24bit/48kHz) / AAC>>>ハイレゾとは?'【価格】単曲 250円(税込) / まとめ 1,500円(税込
峯田和伸が歌う「恋とロック」とは? 銀杏BOYZ3ヶ月連続リリースを読み解く!
[CLOSEUP]・2017年10月12日・青春に別れを告げた峯田和伸が歌う「恋とロック」とは? 銀杏BOYZの3ヶ月連続リリースを読み解く! 日本武道館での公演を目前に控えたバンド活動はもちろん、連続テレビ小説「ひよっこ」への出演などで、お茶の間の幅広い世代にもその存在感を示した銀杏BOYZ・峯田和伸。そんな銀杏BOYZが「恋とロック」をテーマとして3ヶ月連続で「エンジェルベイビー」「骨」「恋は永遠」というシングルをリリースした。今回の3ヶ月連続リリース第1弾の「エンジェルベイビー」で〈ロックンロールは世界を変えて〉と叫んだ銀杏BOYZ、そして峯田和伸は、きっとこれからもぼくらの世界を変え続けてくれるはず! あなたの世界を変えるかもしれない3作品を、「岡村詩野音楽ライター講座」講座生によるクロス・レヴューとともにお届けします。 3ヶ月連続リリース、3部作配信中【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(16bit/44.1kHz) / AAC【配信価格】それぞれ 単曲 200円 / まとめ購入 400円 REVIEW : 銀杏BOYZ「エンジェルベイビー」「骨」「恋は永遠」 峯田和伸の、変わらないピュアネス(額田大志)ノイジーなバンド・サウンドの上
『23区』以降のメロウ・グルーヴ──bonobos、ニュー・シングルをリリース
・2017年10月13日・【REVIEW】『23区』以降のメロウ・グルーヴ──bonobos、ニュー・シングルをリリース メンバーの大幅な更新を経て昨年リリースされたアルバム『23区』で、その表現をネオ・ソウル〜R&Bのグルーヴへとシフトさせたbonobos。その長いキャリアのなかで大きな転換となったアルバムから1年、ここに新たなシングル『FOLK CITY FOLK .ep』を発表した。先行ですでにリリースされている、彼らの代表曲「THANK YOU FOR THE MUSIC」のリアレンジ・ヴァージョンも含む6曲は、まさに彼らの『23区』以降の現在の勢いを感じさせるものだ。端的にいえば『23区』でバンドが獲得した表現をさらに一歩推し進めた作品となっている。OTOTOYでは本作を、DSD、そしてハイレゾ版にて配信中。そしてレヴューにてその内容を紹介します。 bonobos / FOLK CITY FOLK .ep'【配信形態 / 価格】'【左パッケージ】DSD(5.6MHz) + MP3データ付きシングルまとめ購入のみ 1,800円(税込)【右パッケージ】24bit/96kHz WAV / FLAC / ALACAAC単曲購入 3
聴けるボーイズユニット、CUBERSの2nd EP『マゼンタ』をハイレゾ配信!! 南波一海によるレビュー掲載
[REVIEW]・2017年10月04日・南波一海によるレビュー掲載ーー聴けるボーイズユニット、CUBERSの2nd EP『マゼンタ』ハイレゾ配信 “聴けるボーイズユニット”CUBERSが、2nd EP『マゼンタ』をリリース。ディスコ〜ブラック・ミュージックを軸に制作された1stアルバム『PLAY LIST』、そこから一歩踏み出しアイドル・ポップ然とした楽曲からロック調の楽曲まで幅を見せた1st EP『シアン』、本作はそのどちらも取り入れったCUBERSの真骨頂とも言えるEPとなっている。OTOTOYでは本作をハイレゾ配信スタート!! 南波一海のレビューを掲載する。さらに本作のレビュー記事を募集する原稿の登竜門コンテスト「原稿ライオット2017」も引き続き絶賛開催中!! 審査委員長は、南波一海!! ライターを目指している人はもちろん、CUBERSを世に広めたい人、プロのライターまで、応募は自由。本作を隅から隅まで味わいつくそう!! 2nd EPをハイレゾ配信スタートCUBERS / マゼンタ【配信形態】WAV、ALAC、FLAC(24bit/48kHz) / AAC>>>ハイレゾとは?'【価格】単曲 250円(税込) / まとめ 1,500円
【REVIEW】Okada Takuro(ex 森は生きている)の1stソロをハイレゾ配信開始
[CLOSEUP]・2017年10月04日・【REVIEW】Okada Takuro(ex 森は生きている)の鮮明な登場──1stソロをハイレゾ配信開始 2枚のアルバムをリリースし、2015年に突如解散をした“森は生きている”の岡田拓郎が、2017年10月4日、ソロ名義“Okada Takuro”としてのデビュー・アルバム 『ノスタルジア』をリリースする。マルチ楽器奏者であり、作曲家であり、更に“森は生きている”ではミキシングやジャケット写真までも手がけた、いわば芸術的創造力の塊ともいえる、岡田拓郎。そんな彼のデヴュー・アルバムは、ボブ・ディランからボン・イヴェールなど数々の名作を手掛けたグラミー賞ノミネート経験もあるエンジニア、グレッグ・カルビがマスタリングを担当。さらに、増村和彦(ex. 森は生きている)、谷口雄(ex. 森は生きてい る)、大久保淳也(ex. 森は生きている)の他に、西田修大(吉田ヨウヘイgroup)、三船雅也(ROTH BART BARON)、水谷貴次(peno 他)、優河、石若駿など彼と繋がりのある様々なアーティストも参加。多様な楽器が紡ぐ音、静かに漂う歌声がすっと心に沁み込む傑作『ノスタ
by ai
【REVIEW】大野雄二トリオ、5年ぶりのジャズ・アルバムをハイレゾ配信
[REVIEW]・2017年09月27日・ジャズ・ピアノの奥深さにハマる秋! 大野雄二トリオ、5年ぶりのジャズ・アルバムをハイレゾ配信 2017年は大野雄二特別活動年といっても過言ではないでしょう。今年に入ってなんと3作目となる作品は、5年ぶりとなるトリオ名義でのジャズ・アルバム! 現編成のトリオでのリリースは初でもある。スタンダード・ジャズナンバーから、もちろんルパンの曲まで12曲収録。これから深まる秋の夜長にハイレゾ音質でじっくり耳を傾けてはいかがでしょうか。 YUJI OHNO TRIO / LET'S FALL IN JAZZ'【Track List】01. LET’S FALL IN JAZZ feat.Lyn02. SWEET SUE, JUST YOU03. MISTY TWILIGHT04. LET’S FALL IN LOVE05. LOVE SQUALL06. LET’S FALL IN JAZZ -interlude-07. MY ONE AND ONLY LOVE08. LET’S FACE THE MUSIC AND DANCE09. A FOGGY DAY10. LOVE THEME11. THEME FROM LUPI
【REVIEW】最高傑作の呼び声高い、ホラーズの新作をハイレゾ配信
・2017年09月26日・【REVIEW】バンドの実験性の歴史を内包、そして新たなる質感も備えたホラーズの新作──ハイレゾ配信 リリースから約1週間、UKの『The Gardian』誌では満点のレヴューが掲載されるなど、すでに海外メディアでは大きな話題となっているザ・ホラーズの5thアルバム『V』。作品ごとにさまざまな方向性へと、その音楽性を変え、その登場以来、高い評価を受けてきたUKのバンド。デビューから10周年目の作品となる『V』ではこれまで挑戦してきたさまざまな音楽性を内包し、さらなる新たな一歩へと進み、バンドのポテンシャルそのものがさらに一段高い位置にあることを知らしめた、そんな作品となっている。OTOTOYではハイレゾ配信と、若干お得な、CDと同等音質のデータにて配信中(1500円!)。 ハイレゾ版&お得なCDと同様音質のWAV / FLAC / ALAC版を配信中The Horrors / V'【左パッケージ : ハイレゾ版】'【右パッケージ : CD音質版】'【Track List】01. Hologram02. Press Enter To Exit03. Machine04. Ghost05. Point Of N
by 尾野 泰幸
筆者について
同じ筆者による他の記事