2012/09/28 00:00

配信限定!! EeMu連続企画第8弾が登場!

イチオシ・レーベルLOW HIGH WHO?に所属し、ビート・メイカーとして活動するEeMu。2011年12月にファースト・アルバム『Nothings』をリリースしたばかりの彼が、2012年2月から11ヶ月連続でEPをリリース。OTOTOYでは、その11ヶ月を、ヒップ・ホップ・ライターの遼とヒップ・ホップ担当和田隆嗣(僕です!)が追いかけます。そんな熱愛企画となる第8弾!!

EeMu Monthly Collection vol.8

EeMu / mononoker

【価格】
mp3 : 単曲150円 / アルバム600円
wav : 単曲200円 / アルバム600円

第7弾EPとなる今作は、日本舞踊、日本民謡にスポットを当てたジャパニーズ・クラシカル・ビート集。沖縄民謡、雅楽、阿波踊りなどをソースに構築され、日本人には馴染み深いサウンドが随所に散りばめられている。

次回作を待ち遠しくさせる一品となることは疑いない

EeMuのシリーズ第8弾。今回は民謡なども取り入れた、日本のクラシカル・ビート集。クラブ音楽に伝統音楽を組み込むという手法自体は何ら目新しいものではない。しかし、EeMuがこのシリーズで計50曲近くの曲を発表してきた上で、この領域に足を踏み入れるとなれば、否が応でも期待は高まる。彼はこういう奇天烈なジャンルを、単に奇を衒うためだけの飛び道具として扱わない。そう思わせるだけの信頼を、彼は、そして彼のこれまでの作品は得てきたのだ。

そうした信頼と期待をもって再生ボタンを押すと、早速耳に嬉しい音たちが飛び込んでくる。過剰に和風であることを主張しない、あくまでクラブ・ミュージックとして整えられた音楽たち。そこには、今昔の音楽の折衷という併せ技そのものに頼ることなく、そのどちらをもきちんと「自分の音楽」に昇華させているEeMuの手腕が顕れている。

それは環境音を取り入れた前作などにも通じる、あくまでサンプリング・リソースをピースに、壮大な自分の絵を書き上げようとする矜持が感じられる。タイトル曲「mononoke」などは祭り囃子の音が、無理に前に出ることなく、ビートの一部と溶け込むことで、総体として違和感のない、自然な楽曲に仕上がっている。また、「bubble head」なんかの、阿波踊りの賑わいを上手くビートに落とし込んだノリも素晴らしい。中盤の山場から後半にかけての流れは個人的に大好きだ。

ずっとこのシリーズを追っているリスナーにとって、本作もまた次回作を待ち遠しくさせる一品となることは疑いない。いつの間にやらこの連続EPも残すところ3作となったが、正直8作目までリスナーを引っ張ってこれたこと自体、彼の力量の証明だろう。次回作からの終盤戦で、更なる驚きを期待したい。(text by 遼)

>>>EeMuのインタビューの特集はこちら

EeMu Monthly Collection シリーズ

RECOMMEND


Flying Lotus / Until The Quiet Comes

歴史的金字塔『Cosmogramma』は序章に過ぎなかった。フライング・ロータス最新作『Until the Quiet Comes』が遂にその全貌を現す!前作に続き、トム・ヨーク、サンダーキャット、そして本作にはなんとエリカ・バドゥ参加!!歴史はまた、フライング・ロータスによって塗り替えられ、世界は再び、未知なる旅へと誘われる。


Tommy Guerrero / No Mans Land

ストリート・カルチャーのアイコンTommy Guerreroが3年ぶりとなる7枚目フル・アルバム『No Mans Land』を日本先行リリース!!


BBH (BUSHMIND + STARRBURST + DJ HIGHSCHOOL) / THE ALBUM

数々のアーティストへのトラック提供や無数の自主制作音源で知られるBushmind、Starrburst、DJ Highschool。音楽活動の他に妄想にも余念がないこの三人が映画「三人の騎士」に感銘を受け「何かやりたい」衝動に駆られ、2007年頃サイケデリック・ヒップ・ホップ・ユニットBBHを結成。結成当初の主な活動はお互いの家の行き来と長時間に及ぶ談笑のみだったが、2011年夏、そろそろ妄想の具現化を図ろうということで制作を開始。数々の試行錯誤、及び飽き、忘却を経て、遂に2012年秋、サイケデリック・ヒップ・ホップの教典ともなるべき1stアルバム『The Album』を発表する。

EeMu Profile

北海道出身。中学からヒップ・ホップに目覚め、高校の頃には音楽性を確立し、全国のEDWINショップの店内BGMのオファーも来るほど当時は周囲を驚かせていた。その後、自身の多名義によるプロジェクト、様々なアーティストへのトラック提供をはじめ、現在はWEBサイトやCM、ドラマなどテレビ音楽などにも提供している。ブラック・ミュージックからクラブ・ミュージック、環境音楽などにも幅広くセンスに取り込み、仲間からラッパーから、音楽家たちからも愛されるビート・メイカーとしてコンポーザーとしてレーベル「LOW HIGH WHO?」を支え続けている。

EeMu official HP
LOW HIGH WHO? official HP

この記事の筆者

[連載] EeMu

TOP