2012/08/09 00:00

キドリキドリ INTERVIEW

大阪在住、マッシュ(Vo&Gt)、ンヌゥ(Ba)、川元直樹(Dr)の三人によるバンド、キドリキドリ。僕はキドリキドリのライヴを今年初めて観たが、不思議なセンスを感じさせるバンドだと思った。決して、派手ではない。だが、引き込まれる何かがあった。まず抜群に楽曲が良いのだが、それに加えて、端々に顔を出すユーモアは、R.E.Mやピクシーズのそれを思わせるものだった。そのライヴでもっとも記憶に残っている「Hug Me」は、今回到着したセカンド・アルバム「La Primera」の中でも、個人的なハイライトの一つだ。だが、このアルバムが持つ多様性を聴けば分かるが、キドリキドリはたかだかライヴを一回観ただけで分かるような、一筋縄でいくバンドではない。そして、インタビューを読んでもらえばわかるが、同じところにいることを良しとしないマッシュの視線は、早くも三枚目のアルバムでどんなことをしてやろうかということに向いているようですらある。抜群の楽曲と、独自のセンス、自分の言葉と意志を持った歌詞。ヴァラエティは豊かだが、キドリキドリが持っているぶっとい"芯"を感じることができる作品だ。ロックは、感じ、考え、踊り、膝を抱え、聴く者それぞれが解釈し、楽しむことができる音楽だし、今作はまさにそういう類の愛すべきロック・アルバムだ。

インタビュー&文 : 佐々木健治
取材写真 : 丸山光太

リバイバルではない! 2012年、本物の音

キドリキドリ / La Primera
リバイバルでなく本物の2010年代の音を鳴らす、大阪在住スリー・ピース・バンド。1st アルバム『El Primero』がロングセールスを続ける中、一年という短いスパンで放つ本作は、前作以上にエッジのきいた10曲を収録。

1. HHH / 2. I'm being a fool again / 3. NUKE? / 4. Hug me / 5. Untitled / 6. 浮世ヴェイナー / 7. Stand Up! People!! / 8. Shine,Shine / 9. This Ocean Is Killing Me / 10. Nard in the room

「変わり続けること」が変わらない

——マッシュ君はウェールズにいたんですよね? どれくらいいたんですか?

5歳までウェールズにいて、それから日本に帰ってきましたね。

——音楽に興味を持ったきっかけと言うと?

10代前半から、初期パンクが凄く好きになって。ピストルズ、ラモーンズ、日本で言えば、ブルーハーツ。それくらいから、音楽を掘るようになっていって… 今は、何故かアンビエント・ミュージックが凄い好きです(笑)。

——へえ(笑)。

漂流してしまいましたね(笑)。

左から川元直樹 / マッシュ / ンヌゥ

——僕が春先に初めてライヴを観させてもらった時、何かR.E.Mっぽいなと思ったんですよ。90年代のオルタナとかそういう感じもあって。で、「La Primera」はその時の印象とはまた違う感じもあったから、最初は驚いたんだけど、4曲目の「Hug Me」をたぶん僕が観たライヴでやってたと思うんだよね。あ、いいと思った曲だと思って。

いろんな曲があるんで、ライヴでの捉えられ方も様々なんですよ。素直にガレージだねと言う人もいてるし、ロックンロール・バンドだと言う人もいてるし、変だねって言う人もいる。まあ、変だねが圧倒的多数なんですけど(笑)。いろんな顔のある変なバンドって感じなんでしょうかね。

——(笑)。ファースト・アルバム「El Primero」から今作までおおよそ一年ですけど、結構音が変化した印象がありますよね。ファーストは、もっとストレートにガレージ・ロックという印象を受けたけど、今作は曲のバリエーションも増えたし。

今作は、凄く暗いんですよね。前よりも歌詞とかエッジが効いていると言うか、社会的なことを歌っているんですけど、対象がより明確になった。音も激しいし、攻撃的だと思うし、ロックなアルバムだなーと。

——曲はどういう風に作っていったんですか?

今作は、僕が中心になって、ドラムのパターンから細かく指定をして作っていったので、僕の趣味、好みが強いものになっているんです。その中で、ここは自由にというところはたくさん用意しているんですけど。 僕はリズム隊フェチで、ドラムとベースが好きなギタリストなんです。ドラムのパターンも僕が考えるんですけど、所詮ギタリストが考えるパターンなのでヘンテコらしいんですけど、面白めなリズムになっているかなと。

——前作はマッシュ君の主導ではなかったんですか?

前作は、アマチュア時代に人気のあった曲をピックアップして構成されていて、そこに新曲を数曲足した、いわばそれまでのベスト盤的なアルバムなんです。その時までは、基本的に僕たちはジャム・セッションをして、勢い重視で作って、勢いのまま発表する。勢いのあるバンドでしたね(笑)。

——(笑)。今は前よりも作りこむようになった?

そうですね。

——それは何かきっかけがあって?

やっぱり、ファースト・アルバムも僕は新曲で全部やりたかったんですけど、ファーストはインディーズから初めて出す、いわばキドリキドリの名刺代わりだと言われて、僕自身も納得していたんです。ただ、そうは言うものの、やっぱり新曲が良かった(笑)。新曲をやるんやったら、いろいろやりたいなと思って、そういうところから… 何となくですかね(笑)。

——(笑)。

ただ、常に変化はしていたいですね。同じものをやり続けたくないし、コロコロ変わるのは、僕らの中では普通なんですよ。だから、サード・アルバムはまた変なことをやるんちゃうかなと思いますね。違うことをやりたいですね。

——どんどん音楽性を変えていきたいんだ。

そうですね。僕のヒーローの一人は、ジョニー・ラモーンなんですけど、全くブレないじゃないですか。いつ聴いても、ラモーンズだった。それに対して、レディオヘッドも凄く好きで。「パブロ・ハニー」と「ベンズ」と、「アムニージアック」と「KID A」全然違うじゃないですか。どちらも好きなんです。ラモーンズは、言うたら、あのスタイル。革ジャンでコンバースで、リーバイスのダメージ・ジーンズ。そういうスタンスで変わらなかった。レディオヘッドは、変わり続けることが変わらなかった。僕もそれでいたい。変わり続けることが変わらない。

——前作と比較して、どう変わったと思います?

難しい話は置いておいても、単純にかっこよくなったと思います(笑)。うちのドラム(川元直樹)は、バンド結成時はずぶの素人だったんですけど、キャリアを積んでうまくなったのと、ベースのンヌゥも引き算を覚えて、ベース本来のおいしいベースを弾いている。プログレ大好きなので、気持ち悪い動きはしているんですけど、指先のテクニックの面白さじゃなく、ベースという楽器として面白くなった。ギターも、前作はシンプルなガレージくさいギターだったのが、ポスト・ロックのマナーに則った解放弦を使ったものから、よく分からないものまで、豊富に取り揃えて(笑)。あとは、前作は棒読み的に淡々と歌っていたんですけど、今作は歌い方もおがったり、急に語りだしたり、前よりレパートリーが増えた。前作が百均に売っている色鉛筆なら、今作はもっとちゃんとしたところで売っている色数も豊富な色鉛筆という感じですかね。

1+1とか、HELLOは分かるけれど、原発については何も分からない

——今作は、社会的なことに対して、対象が明確になったと言っていたけれど、それこそ「NUKE? 」という曲もあって、3.11以降にそういう変化があったんですか?

あの曲作ったから、こうしようってわけではなくて、たまたま集まったという感じですね。「NUKE? 」ってタイトルが原発やし、キドリキドリはロックバンドやし、原発批判と捉えるのが自然な流れだとは思うんですけど、そうではなくて。推進派と反対派、どっちの主張も、納得できる部分、納得できない部分があるんですよ。それで、僕としてはどっちというのを決めかねている部分があって。僕が凄くイライラしたのが、僕自身が原発について詳しくない、何も知らないということなんです。それは何でなのか? 言うたら、命に直結する話なのに、学校の教育でちゃんと教えられていないから。1+1とか、HELLOは分かるけれど、原発については何も分からない。もともと、教育に関心があるんですけど、そういう流れで、教育のシステムについて思うところがあったので、そういう曲が多くなったのかなと思いますね。

——原発に対する意思表示というよりは、そこからマッシュ君が抱いた教育への問題意識の方がこの曲では主題?

この曲を聴いて、聴いてくれた人の関心が高まればいいなと思っていて。推進する人、反対する人、それぞれ明確な理由はある。原発を使って現状を見直すじゃないですけど、言いたかったことは、教育システムに対する批判ですかね。

——なんで、教育に関心を持つようになったんですか?

大学に行っていた時に、人生の保険かなと思って、教員免許を取ろうとしていたんですよ。結局、全然取れなかったんですけど(笑)。でも、授業は真面目に受けていたので、関心を持つようになって。普通に面白いなと思って。

——というと?

誰しも、一人くらいは強烈な先生がおる。いい先生も、悪い先生も覚えていると思うんです。だから、人の一生の記憶に残る人間になるのが面白い仕事だよと、その大学の先生は言っていて。確かにそうだし、それならば、教師はベストを尽くすべきじゃないですか。授業に対しても、あの先生は面白かった、人としてもいい人で、最高やったと思われるような。全員が全員そうだったら、めちゃくちゃ面白いし、勉強も真面目にやると思うんですよ。 でも、そうなっていないじゃないですか。英語を高校まで6年勉強する。これからは、小学校から英語やるから、もっと勉強する。それで、英語を喋れる人材が増えるかと言われたら、そうはならない。何故なら、教育のシステム自体が変わっていないから。結局、ただ単に延長線上でやっている。教育法から見直さないといけないところを、ひたすら暗記するしかない。英語を勉強するけど、読み書きしかできない、意思表示もできない。かと言って、英語のwebサイトを見るかと言うと、見ない。結果として、僕らが英詞で歌っても伝わらない。まあ、それはいいんですけど(笑)。何の為にやってんねん? って話じゃないですか。それであれば、もっと変わるべきだとイライラして、曲を作っちゃいました(笑)。

——なるほど(笑)。じゃあ、バンド、ミュージシャンが、そういうことに対して影響力を持ち得ると思う?

僕はU2のボノみたいに、音楽に対して妄信的ではないと言うか、俺が歌えば、世界を変えられるとはよう言わんし、思ってもいないので。そんなビッグなバンドでもないし。ただ、音楽を聴いて「こうなんかな? 」とか「こういうのもあるんやな」と思ってもらえれば、僕は音楽をやってよかったなと思いますね。考えるきっかけになれば、僕の曲を聴いた人が誰かに伝えてくれるかもしれない。そうやってどんどん増えていって、今の教育法を見直そうとなって、その時に初めて教育委員会が変わる。 僕が個人的にこういう曲を作って歌いました。それで、教育委員会が変わるかと言ったら、絶対に変わらない。所詮、個人なので。ただ、そうやって団結すれば、変わっていくと思うんです。現状、教育委員会、文科省のやり方は、間違っていると思うし。だから、人に対して、考えるきっかけになればなと。

——それだけメッセージ性というか、言いたいことがあって、さっきも言っていたけど、英詞で歌っても伝わらないわけじゃない。そこに対して、もどかしさはない?

英詞でやっている理由が、言語には二種類あって、強弱でアクセントをとる言語と、音程の高低でアクセントをとる言語。日本語は、まさに高低でとるアクセント。英語は、ストレス・アクセントだから、リズムになるんです。そのリズムが、ロック、音楽のリズムとよく合うんですよね。そういう部分で、聴いていて気持ちがいい。皆が何となくかっこいいと感じるのはそういう部分だと思っているので。そういうところから、英詞でやっているんですけど、それはもちろん、伝わらないですよね(笑)。

——(笑)。

ただ、きっかけは何となくかっこいいでいいんですよ。you tubeで聴いて、何となくかっこええと。でも、CDを買った人は対訳を見て、キドリキドリはこんなことを言ってるんやと分かる。CDを買った人だけが知る。性格ひねくれているので、そういうのがいいです。

——「This Ocean Is Killing Me」は、アルバムの中でも個人的にはハイライトの一つだと思うけど、歌詞はミュージシャンには生きづらいって曲ですよね。

日本の社会って、世間体とかあるじゃないですか。僕も帰国子女とか言うても、所詮日本人なんで、おかんからも責められるし、世間の目も冷たいし… っていう曲ですね(笑)。

——何か、その社会に対しての攻撃性の後に、こういう曲があるのも面白いですよね。

意識して書いているわけじゃなくて、自分が思ったことをライムしながら書いているので、その時その時の感情が曲になっていっている。言っていることにおそらく矛盾は生じてないと思うんですけど、さっきまで過激だった人間が急に弱気になっている。基本的に、暗いので(笑)。普段、休みの日は、部屋で壁に向かってボーッとしているのが好きなので。

——ラストの「Nerd In The Room」は、アルバムの中でもちょっと違う曲だよね。明るくて、ヴァンパイア・ウィークエンド以降みたいな感じもあって。

そうですね。これは原発とか教育とか、パーソナルなこととか何もなくて、ただただうちのベースのことを歌っているんですよね。アルバムを通して、暗くて重いテーマで来てしまった。僕が崇拝する細野晴臣さんは、作品を作る上でどこかに笑いを入れるのがミソだと言っていて。自分もそれは凄く分かるから、笑いに繋がっているかどうかは別として、少なくともオチとして完結しているようにしたいなと。それで、一曲バカな曲をやろうと作ったんですよね。歌詞の中で「満開の桜は、彼を叫ばせる」っていうのがあるんですけど、ウチのベースが留年した時に新入生を見て「すげー嫌やった! すげー嫌やった! 」って言っていたのを凄く覚えていて、歌詞にしようとか(笑)。

——ハハハハ。細野晴臣さんを崇拝しているって、どういうところを?

部屋のベッドに寝っころがって、天井に細野さんのポスターが貼ってあるくらい崇拝しているんですけど(笑)。あの人たちが僕くらいの若い頃ってインターネットもないし、雑誌もそんなに普及していない。ラジオだけで、どんだけ音楽詳しいねんって言う、あのスタンスが好きなんですよ。何か、音楽詳しい人が凄く好きで。山下達郎さんとか、何なんその原動力とか、何その探究心? って言う、得体の知れない力。日本人独特の変態さが好きなんです。 最近の洋楽があんまり面白くなくて、よく邦楽を聴いているんですよ。最近のロックを聴くより、山下達郎を聴く方が面白い。

——その細野晴臣や山下達郎に感じる得体の知れない探究心は海外のバンドには感じないもの?

海外のバンドは、音がかっこいいイメージがあります。最近のは歌詞もあんまたいしたことないんですけど。山下達郎は、コーラスをほとんど自分でやるらしいんですけど、どんだけ山達おるねん!? みたいなね。そういうこだわりが凄く好きなんですよ。 自分でもそういう探究心を持ってって言うのを、3作目ではやりたいですね。あと、今作は、結構白人っぽいじゃないですか。

——そうですね。

そういう感じが当時のマイブームだったので、いろいろ試しながら作ったのが今作なんですけど。だから、次回はスライみたいなことをやりたいですね。

——もう三作目を早く作りたい?

そうですね。僕、曲作るの凄く早くて、一日何曲も作れるんですけど。前までだったら、その何曲かのうち、ボチボチええやんって言うのが何曲かあったのが、今は個人的な趣味が強くなってしまって、キドリキドリでやりたい曲が作れなくなっているんですよね。いかんせん、アンビエントとブラックメタルにはまっているので(笑)。

——それは難しそうだね(笑)。

例えば、ファーストとかセカンドみたいなものはやろうと思えば、すぐできるんです。でも、それでは面白くない。キドリキドリの3枚目のアルバムに入る曲が作れないという感じですけど、早く曲を作りたいですね。それと、スティーヴィー・ワンダーは、アルバムに収録される曲数の3倍曲を作ってきて、さあ、選ぼうぜ! とやったらしいんですよ。僕も、それをやりたい!(笑)

——(笑)。今後のキドリキドリが目指すバンド像は、どういうものでしょう?

キドリキドリはスリーピースなので、分かりやすく言うとYMOみたいになりたいんです。三人とも強烈な個性が出ているバンド。YMOって、三人ともラスボス感が漂っているじゃないですか? 「ラスボスが三人集まりやがった! 」っていう、ああいうバンドになりたいですね(笑)。

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Czecho No Republicの2枚目となるミニ・アルバム『DINOSAUR』。2011年10月にリリースされた『Maminka』に続く本作は、ロック、ガレージやエレクトロニカなど様々な要素を落とし込んだ新世代シンセ・ポップが弾ける、キラキラと輝きを放った傑作ポップ・ソング集。

LIVE SCHEDULE

2012年8月10日(金)@大阪 MUSE
2012年8月15日(水)@下北沢 Club Que
2012年8月25日(土)@梅田 Shangri-La
2012年8月26日(日)@梅田 Shangri-La
2012年9月2日(日)@泉大津フェニックス【RUSH BALL】
2012年9月3日(月)@神戸 太陽と虎
2012年9月16(日)@新宿 7会場同時開催【ETERNAL ROCK CITY.2012】
2012年10月12〜14日(金〜日)@大阪【MINAMI WHEEL 2012】

キドリキドリ『La Primera』Release Tour

2012年9月17日(月)@仙台 PARK SQUARE
2012年9月19日(水)@新代田 FEVER
2012年9月21日(金)@名古屋 CLUB ROCK'N'ROLL
2012年9月22日(土)@心斎橋 Pangea

PROFILE

UK ロック、パンク、HC、ジャズ、ファンク、プログレ、テクノ、J-POP、さらにはワールドまで、一見バラバラともとれる音楽性を見事に昇華し、独自の音楽として再構築した楽曲は、地元大阪にとどまらず全国規模でも話題になり、要注目バンドとして急速に認知を広めている。2011年7月に満を持して初の全国流通盤『El Primero』を自主レーベル「Polka Dot records」よりリリース。超英文学的に世の中への批判を散りばめた歌詞、それを早口に歌い上げるイギリスはウェールズ出身のギターボーカル、ニコニコ動画にて10万回も再生されたほどのテクニックを持つガチヲタニートベーシスト、そしてオニギリ大好き好青年ドラム。脈々と時代ごとに受け継がれてきた英語のロック、間違いなく10世代で担っていく重要な存在となるにちがいない。また、バンド名は、村上春樹小説『ねじまき鳥クロニクル』から。

[インタヴュー] Kidori Kidori

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