2011/04/09 00:00

ヒネモス『どっかの国のお祭り』配信開始!!

サーカス的で、無駄に大迫力のヘンテコ大所帯バンド、ヒネモスが遂にOTOTOYにやってきた! 新作『どっかの国のお祭り』は、 吉祥寺のGOK SOUNDで録音され、一発録りならではのライブ感満載の作品に仕上がっている。彼等のトレードマークである、やたらめったらと多い楽器や玩具たちと、マーチング的なリズム構成は健在。前作から4年ぶりとなる本作は、ユルくも独特な活動を続けてきた彼等の、円熟味を増した音が楽しめる。本作『どっかの国のお祭り』を聴いて、あなたもどっかの国のお祭りに行きませんか?

ヒネモス / どっかの国のお祭り
今回のアルバム、変わらぬユルさを伴いつつも円熟度を増し、より味わい深く、ライヴ感を重視した五感を刺激する音像に仕上がりました。

1. はじまり / 2. ワールドトラベル3分間 / 3. 羅針盤 / 4. コロボックルと夕焼けの木
5. みんな夢の中 / 6. 夏の印画紙 / 7. Grey town / 8. マゴニア / 9. 夜明けのうた
10. 冠婚葬祭 / 11. アデュー / 12. 海のマルシャ




異世界の移動サーカスがどっかの国へいざなう

人は何かを創造し、様々な形で表現する。映像、音楽、絵、踊り、活字等様々だ。どこの国でも世界でもない音を奏でるヒネモス。彼らの表現手段は音楽と言えるが、どうやらそれもしっくりこない。彼らはヒネモスであるがヒネモスではない。何故なら自分達が作るヒネモスの世界で、自らがその物語の登場人物になり、語り部としての音楽を奏でているように思えるからだ。ただ音楽を演奏するだけの"役者"としてではなく、その世界の住人としての"役者"になり、創造したヒネモス・ワールドを表現している。

今作『どっかの国のお祭り』のレコーディングは、一発録りで行われた。その為、ライブ感が強いアルバムで、1曲目の「はじまり」の冒頭のフェード・インは、レコーディング・スタジオの中を実際に演奏して練り歩き録音したそうだ。楽団があたかも街中を演奏しながら練り歩いているかの様な効果を持たせ、聞く者をどっかの国の入り口へ誘う、彼等らしい表現のアプローチだ。

photo by 相澤 心也

アルバム全体の楽曲に、ヒネモスのトレードマークであるやたらと多い楽器群が、多彩な彩りを加え、玩具、トイ・ピアノ、大正琴やミュージック・ソウ等クセのある音が、さらに楽曲にスパイスを与えている。それらを駆使して作られるヒネモス・ワールドは、本作『どっかの国のお祭り』でも大盤振る舞い。彼らを言葉で表現するのはかなり難しいが、しいて言うならば移動サーカスである。

本作はタイトル通り、どこかのお祭りの様々な出来事やその日一日のサウンド・トラックの様に聞こえてくるし、彼らの音楽は人を異世界に連れていく力がある。それは彼らの語り部としての表現や、想像力の産物なのだろう。聞きすすめていると、様々な風景のイマジネーションをあたえてくれ、まるで自分もどっかの国のお祭りに遊びに来た登場人物になった様な気にさせてくれる。

ヒネモスはこの世の住人ではない。というかどこの住人でもない。パラレルに存在し、気付けば沢山の楽器を抱えて一目散に違う世界へ行ってしまう。常にヒネモスは、とあるどこかの世界の住人であり、彼ら自身もそれを徹底して演じているように思えるのだ。

(文 : 内田 武瑠)

RECOMMEND

トクマルシューゴ / Port Entropy

無印良品やSONY「VAIO」新CM 、バンクーバー・オリンピックのスポット広告で楽曲起用、NHK「トップランナー」出演、ニューズウィーク誌「世界が尊敬する日本人100人」にも選出! 超ロング・セラーとなったサード・アルバム『EXIT』以来、2年半ぶりとなる待望のフル・アルバムが遂に完成! トクマルシューゴ以外には成し得なかった新しいポップ・ミュージックの形がここに。長く聴き継がれるマスターピースになることに疑いの余地がない、今年最大級の話題作。

TOSHIYUKI YASUDA / Children's Songs 2050

世界各国の童謡スタンダードが、カラフル&スタイリッシュに生まれ変わった! 音の建築家"安田寿之"が、『過去・現在・未来』の全ての"子供たち"に贈る、楽しい音楽の『未来設計図』。クレア・アンド・ザ・リーズンズ、フェルナンダ・タカイ(パト・フ)、マリーナ(ヌーベル・バーグ)など、各国ネイティブ歌手をフィーチャー。

Live Info

4 / 30(sat) 名古屋 K.D ハポン
ヒネモス「どっかの国のお祭り」リリース・ツアー
出演 : ヒネモス / jaaja
open : 18:30 / start : 19:00

5 / 28(sat) 新宿 プーク人形劇場
ヒネモス「どっかの国のお祭り」リリース記念 ワンマンSHOW
出演 : ヒネモス / パントマイムユニット野次馬
open : 16:30 / start : 17:30

BIOGRAPHY

ヒネモス

タカハシ ペチカ (ukulele、melodion、musical saw、toys、etc)
中畑 犬(guitar,xylophone、pianica、toys、etc)
シミズ ギリコ(musical saw、melodion、recorder、toys、etc)
キリ(accordion、toys、etc)
柴山 真人(fiddle、etc)
高橋 智和(cello、recorder、etc)
カーク(piano、melodion、etc)
杉田 芳明(sax、etc)
エフィー(tuba、etc)
中田トロ(trombone、etc)
柳田 寛之(drums、etc)

現在メンバー11人を擁する無駄に大迫力な楽団、ヒネモス。
「大人になった運動会の鼓笛隊」をコンセプトにさまざまな音楽活動をして来たメンバーが集う。
'04年初頭 タカハシ ペチカを中心に結成。同年6月にお披露目ライヴ。
鼓笛隊のごとき多数の鍵盤ハーモニカ、リコーダー、マーチング・スタイルをトレードマークとしつつも、どっかにありそで、どこにもない国の音楽を奏でる見所、聞き所、突っ込み所満載のサーカス的集団。
チューバ、サックス、トロンボーン、フィドル、チェロ、アコーディオン、トイ・ピアノ、のこぎり、多種多様な玩具、ガラクタ等が一丸となって、有象無象を飲み込む独特のサウンドを形成する。 '07年に発売された1stアルバム「モリノダンス」は、全国の幅広い年齢層の愛聴盤となり、早耳の幼児を虜にし、リピート再生され、その親をうんざりさせた(笑)。 '11年 2ndアルバム『どっかの国のお祭り』発売。 ライヴを見て頂いた方からは「耳からウロコが落ちた」「音楽の楽しさを再認識した」「楽器をやりたくなった」「人生って素晴らしい」などなど 根源的感想を多々頂く。 曲芸師、パントマイム、アート・アニメーションとの共演、こども向けの保育園での公演、お祭り、フェス、美術館、博物館、動物園、本屋さん等、あらゆる場に出没し、老若男女の支持を得る。

ヒネモス official web

[レヴュー] ヒネモス

TOP