アルゼンチン・ポスト音響派 孤高の天才コンポーザー ULISES CONTIによるネオ・クラシカルへの回答
モダン・クラシカル、エレクトロニカ、アンビエント、ポストロックなどジャンルレスに活躍し、その イマジネイティブな孤高のサウンドスケープで注目を浴びるアルゼンチン・ポスト音響派の貴公子Ulises Conti。ベスト盤『ATLAS』、27のサウンド・アルファベットを模した野心作『Los Griegos creían que las estrellas eran pequeños agujeros por donde los dioses escuchaban a los hombres』などで日本にも紹介され、フィールド・レコーディングやIDM作品を経由して届けられたニューアルバムは衝撃のオーケストラ作品。
10の小さな楽章で構成されたこの作品は、ブエノスアイレス・ウシナデルアルテの講堂で、ヴァイオリ ン、ヴィオラ、チェロ、ダブルベース、フレンチホルン、トロンボーン、トランペット、ファゴット、ハープ、ティンパニ、合計15人の演奏家たちによって録音。IDM、アンビエント、フィールドレコー ディングからソロピアノまで、あらゆる彼の音楽性の変遷とその長い道のりに対する回答とウリセス自 身が話すように、作曲家の最も古典的な側面を象徴するようなロマンティシズムに溢れています。深い 静寂とスケールの大きなロングトーン、映像喚起力の高いウリセスならではのエレガントで鮮烈な器楽 彫刻作品です。
長年にわたり、ウリセスは、議事堂でのパフォーマンス、レクチャー、サウンド・ウォーク、コンサー トなど様々なソロ・プロジェクトを開発し、育ててきました。そしてまた、ダンス、映画、演劇のため の50以上のサウンドトラックとのコラボレーションでも活動しています。それでもなお、『Los Efímeros』は彼のネオ・クラシカルへの声明であり、フレンチホルンやファゴットなどおよそ昨今のムーブメントでは忘れ去られた楽器へのウリセスの愛を表現しています。