DJ MOTORA & DJ PERRO

近代テクノロジーの発達。それは今までの音楽シーンに多大な影響を与えた。もちろんヒップホップにもこの影響の波は大きく降りかかる事となった。PCDJの普及やダウンロードなどといった、比較的手軽に音源を扱う事が可能となり今日に至ってはもはやこの「手軽さ」が基準となりつつある。今作「STILL MPC2000」は彼らの作った音楽はハードとレコードを基盤とし、サンプリングソースは全てヴァイナルからが原則。またはフロッピーディスク、ZIPディスクの作った曲を作り直しといった昔ながらの作曲技法を使用。MPC2000からの2MIX DAT REC。あくまでもソフトではなくハード。では両手に有り余る程の「手軽さ」が普及する現代で何故彼らはあえてアナログな手法こだわり続けるのだろうか?それは己自身影響を受けたヒップホップカルチャーに対する、目一杯のリスペクトと純粋な愛情の表現であると供に、現在の「手軽さ」に踊らされ尊敬と愛が形骸化したプレイヤー達に対するレジスタンス、アンチテーゼの一部なのだ。今作は前述した彼ら2人のそれぞれの想いが音楽を媒体として具現化し融合し共鳴を果たした、紛れも無いリアルヒップホップを証明する一枚、それが今作「STILL MPC2000」である。