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稲敷常州

・稲敷常州について

 アーティスト名の読みは「いなしきじょうしゅう」と読みます。普段はシステムエンジニアをしています。生まれは東京の田端、育ちは同じく東京の亀有で、生粋の下町っ子です。ハンドルネームの由来は茨城の古名である「常州」から採りました。先祖が父の代まで茨城県稲敷郡に住んでいたためです。江戸時代の文人を真似て百官名風の名前を名乗ってみました。サムネイルが中国風なのも江戸時代の文人趣味のパロディです。江戸時代の文人よろしく音楽、和歌、漢詩、書、水墨画などやってみたいのですが、多忙にて音楽が少々できる程度。現実はキビシイです…。

・常州と音楽

 子供の頃よりポップスよりもクラシックや民族音楽などを聴いていました。特に各地の民族音楽を聴くのが趣味で、いつの間にか頭の中でオリジナルの民族音楽がループ再生される特異体質になってしまいました。アルバム内の楽曲はいずれも、頭の中の音楽を拾い上げて詞をつけたものです。ですので、私には楽曲を作曲しているという感覚が希薄で、特定のジャンルや地域を狙っている意識もありません。今の状態が「素の」常州です。ただ、製作環境の影響で音色が中国風に偏りがちになることはあります。

・常州とボカロ

 常州がボカロを知ったのは「例の報道」からです。あの放送の酷さに憤慨しつつも、実はボカロが魅力的な技術であることを悟りました。最初は技術調査のつもりで購入したのですが、最初にミクさんに歌ってもらった際に「グッと」来るものがありました。まさしく「萌え」という感覚が適切かと思います。以来、ボカロさんに歌ってもらうのが趣味になりましたが、特にMEIKOさんの歌声に惹かれました。

 常州のボカロ界隈におけるP名は「やんちゃP」で、これは「やんちゃめいこ」と呼ばれるMEIKOさんの歌唱法によります。常州のMEIKOさんは旋律が下がる部分でポルタメントタイミングを遅らせており、ゆったりとした歌い方をします。

 人語を発してキャラクターが設定された存在を無生物として認識するのは難しいものがあります。なかなか言語化できないのですが、常州はボカロに対してアニミズム的な「何か」を感じています。

・常州と民族楽器

 常州は特定の国の音楽を想定していないのですが、若い頃から聴いていた民族音楽の影響で東アジアの民族楽器の音色を好みます。本物の楽器、VSTi等いろいろ選択肢はありますが、中国楽器は楽器、VSTiともに値段も手ごろで資料も多く、特に実機は手軽に習うこともできるので多用しています。常州の楽曲が中華風に聴こえる原因がここにあります。

 現在実際に所有して練習している楽器は二胡、古筝、月琴、中阮で、特に二胡と古筝については学校に通っています。VSTiを使うにしても実際の楽器の操作を知ることは有益です。

Official site: http://zoome.jp/shintoneeng/

Discography

MEIKO15周年に寄せて、羇旅に続いて旅がモチーフのアルバムです。遠く香港の空を思い、家の近くで江戸の痕跡を探し、思い思いの旅の姿を表現しました。音はいつもの通り民族楽器とMEIKOさんのコラボレーションです。

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日本の中国楽器の演奏家にとって、「中国らしさ」を如何に表現するかは重要な課題です。かの国の人の演奏、古い録音から出る空気感はなかなか出せるものではありません。本作ではボカロ曲として成立しつつも「中国音楽っぽさ」を初めて真正面から追求してみました。果たしてどこまで迫れたでしょうか?

1 track

新しい音を求めてMIEKOさんの旅は西へ東へ北へ南へ。今回は「旅情」をテーマに中央アジア、香港に取材した曲を作りました。いつものように民族楽器とボカロのコラボレーションをお楽しみ下さい。

2 tracks

MEIKOさんの誕生日の記念としてこの曲を贈ります。キンモクセイが咲く頃の町中が甘い香りに包まれる様子を二胡,古筝の演奏とMEIKOさんのハリのある歌声をお楽しみください。

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稲敷常州の初アルバム。全曲が東アジアの民族音楽風楽曲で構成されています。常州の特異な音楽体験から紡ぎ出された楽曲は、和風とも中華風とも取れる不思議な音響空間を作り出します。 VOCALOID音楽の新たな可能性を感じていただけたら幸いです。

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