チェコ・フィルがエクストン・レーベルで奏でる初のモーツァルトの交響曲。特にポピュラーな「ジュピター」と40番を携えての演奏。プラハの叙情ある歌心で奏でます。曲の中でさりげなく出す優雅さはこの上なく魅力的です。指揮者、武藤英明が約30年間の指揮者人生と、チェコ生活の中で見出したこの2つの交響曲への理解。それが輝くような明るさ、エレガントなフレージングとなって表れています。モーツァルトを様々な視点で描き、様々な表現に当てはめている武藤英明の解釈は今までにない新鮮味があります。速からず遅からず。決してもたれないテンポで。自然な流れで。チェリビダッケ、ノイマンの「ジュピター」……様々なスタイルと伝説的名演から学んだ武藤英明。チェコ・フィルと目指したモーツァルトは数え切れないスタイルの中からこだわりぬいた演奏です。